(仮)水無谷隧道


奈良県


  

                   2010年5月再訪

 今回のレポートは、「名物道路訪問」内の11番、
奈良栗平林道の続編という形となります。
 是非先に上記レポートをお読みになってから、
本編をご覧になることをお勧めします。
 2年ぶりぐらいでしょうか、久し振りにこの地を
訪れました。
 奈良県十津川村 林道「栗平(クリダイラ)線」

 地図にないトンネルが存在する、そう情報提供
を得て訪れた場所です。
 この栗平林道は分断林道であり、南側の車両
限界地点までは進んでおります。よってこの場所に
はもう用はないはずなのですが。。。


 ある日、さる渓流釣りのマスター様から驚くべき
情報を耳にすることになります。

 「栗平林道車両限界地点よりさらに奥、水無谷
に沿って東に遡上した先に隧道がある」と。
 さらには、「この林道が整備される前に隧道が
あった。」
 2個隧道があった、ということですか???しか
しこの情報は10年前のもののようです。前者の
隧道はまだある可能性は高いですが、後者のは、
車道整備の過程で消滅している可能性が濃厚
です。現に2年前の訪問ではそのような隧道は
発見できませんでしたが。。。
 とりあえず栗平林道、車両限界地点まで進みま
す。
 この限界地点までにかつては隧道があった、とい
う情報がありましたので、2年前よりもじっくりと車
を進めます。

 この映像は2年前の映像です。
 この大切り通しの外側には旧道があります。念の
ために見回りましたが、隧道はありませんでした。
 そして。。。
 この真新しい切り通し、整備されつつもダートの
まま。。。これ、2年前と全く同じ状態です。
 やはり栗平林道の整備計画は凍結されてしまっ
たようです。
 切り通し反対側の姿。。。。。。。。。。。。。。

 2年前は。。。先の大切り通しと同様、旧道が川
沿いを回りこんでいるんだろうなあ、と思って、

 
スルーしていました。。。

 なんと愚かな。。。2年前はまだ駆け出しで、今の
ような嗅覚がなかったとはいえ。。。

 おいおいおい。。。。。。をい!

 と2年前の自分に突っ込みます。この状態で見つけられんとは、どないなこっちゃい!
 こら明らかに山肌に突っ込んでいるやないですか。。。

 なんてこった。。。
 完全に見落とし物件の登場です。渓流釣り氏の情報のまま、まさかの生き残りです。
 しかしこの残り方。。。すぐ南の村道にある、内原隧道と全く同じです。
 まさかこんな特異な状態の隧道が、この辺に2本も存在するとは。。。ヤラレタ。。。
 振り返り。
 現道が1段高くなっています。
 旧道への接続はもうありません。
 では、その見落とされた隧道の全貌をば。。。
 
 短い!
 まあ、切り通しの外側にある隧道です。短くて
然り!
 綺麗なアーチを描く完全素掘りの隧道です。

 
(仮)栗平隧道 竣工年度 延長不明
 限界高 幅員 一切不明


 当然どこの資料にも出てこない闇に紛れた隧道
がここに。。。
 。。。?
 私用として使われているのか、タイヤが片隅に
固められています。
 短い隧道です。明るい光が洞内全体をはっきり
と映し出します。
 東側の坑口です。
 少々いびつな形をしています。左上が少し崩れ
たのでしょうか。
 変わって西側坑口。
 こちらは綺麗なアーチを描いています。
 しかしこの広さなら、十分車両が通ることができ
そうです。
 当然というか完全に未舗装です。
 そして使い古されたタイヤが数本。。。
 西側から飛び出したダート道はすぐ左に曲がり
つつ。。。
 切り通しの西側側面に出てきました。
 はああ、なんということだ。。。
 西側の隧道への取り付き道ですが。。。
 2年前はこれを川沿いの旧道と思ったのでしょ
うか。。。思い出せません。。。
 それがこの旧道を進むと右カーブとなり。。。
 このような隧道に行き当たってしまいます。。。

 うーむ。。。迂闊でありました。
 渓流釣り氏の情報なければ2度と訪れていな
かったでしょうに、危ないところでした。

 さあ、ここからが本当の探索開始です!
 車両限界地点、栗平よりさらに東の奥地へ!

 果たして隧道発見なるか?

 以降、 
その1 へ続く!