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2つの九十九折れから突然道が荷馬車規格
から人道規格になってしまいます。
これは法面の小規模崩落によるものでしょう
か。
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それまで車両が入ったような雰囲気があり
ましたが、ここからはその雰囲気は途絶えま
す。
しかしながら道筋ははっきりしており、歩行
には支障ありません。 |
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見下ろすと、九十九折れの道が窮屈に納
まっています。
なかなか良い廃景です。
カーソルオンでルートを表示。 |
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ちょっと崩れていますね。
やはり車が入らなくなるとこうなってきます。 |
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数少ない路肩の石積み。
すぐ下も車道になっており、さっき通った場
所です。
法面と路肩が一緒になる程、窮屈な線形と
なっております。 |
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この辺りから少しづつ藪が拡がってきます。
やはりすんなりとは隧道に近付けないんで
しょうか…? |
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藪化しそうな雰囲気ですが、何でしょう、
ちょっと伐採されている雰囲気があります。
林業関係者が道を確保するために刈り払い
を行った形跡があります。
お陰でそれ程苦も無く通ることができます。 |
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うん、伐採してますね。
それも今年ではない感じです。
法面の少し上から被さっていたであろう木も
伐採した感じです。
ありがたいですね。 |
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古い石積みが残っております。
今でも立派に機能していますね。 |
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植生が抑えられている旧々道。
ここは沢水が下を潜っているようです。 |
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山側に石積みの集水桝があります。
谷側に向けてどうなっているのか… |
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残念ながら土管でした。
中もこんな感じです。
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完全な廃道となり、道は続きます。 |
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ちょっと広くなっている場所が出てきました。 |
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登っていく道があるような気がします。
気になるので、帰りに寄ってみます。 |
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そこからすぐです。
路面が大きなシダの群生地になっている場所に
辿り着きました。
そして道は右に大きく曲がっていきます。 |
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ものすごい群生です。
なんとなくこれは踏んではいけない、と思える
程神秘的な雰囲気です。
間を縫って、道に沿って右に折れていくと… |
シダの海に浮かび上がる半円のコンクリ構造物…あれが…
軽岡隧道…なのか?
なんという姿…自然の力に今にも吸収されそうなそのお姿…しばし呆然と見つめます…美しい… |
軽岡隧道
この隧道に関するデータは確認できておりません。1905年(明治38年)の改修時に荷馬車が通れるようになったようで、その辺りの竣功、というのが
大方の見解の様です。1961年(昭和36年)に旧道となる新軽岡峠が開削されるまでの凡そ44年間この道がメインで使われていたことになりますね。
見た所、目の前のアーチが坑門のようですが、これが当初からの仕様とは考え難いので、徐々に改修された最終形態と思われます。 |
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両側壁ともに崩壊が著しいですが、辛うじて右手
の石積みが残存しております。 |
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そして、この坑門…?
ツッコミどころが満載ですが、最も気になるのが
この坑門に埋まっている木片です。
…ナニコレ??? |
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やはりこれは…鉄筋ならぬ木筋…
木筋コンクリート???
しかもコンクリートの素材もかなり混ぜ込みの
多い粗雑な印象を強く受けます。
そして、もともとの坑門部分が剥離して、木筋が
露わになった、という印象です。
何だってこんな仕様に… |
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…おおお…
完全に天井が抜けています。
なかなかここまでコテンパンにやられている隧道
も珍しいです。
それ程にコンクリート強度に問題があったんで
しょうねえ。
…で…隙間が… |
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明と暗の隙間が同居…
なかなか珍しい廃景です。 |
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コレ!(゚∀゚)キタコレ!!
どう見ても橋梁です(笑)
うっす!よくぞこの状態を保っていますね。
いやあ奇跡的な坑門ですね。 |
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よく見ると…
おお!坑門の痕跡が。
同じコンクリですが、ダミーの迫石風アーチ環が
あった模様です。
いやあ、見たかったですねえ!
…まあ取り敢えず内部に潜入しましょうか。
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…うおおおお…不気味な真っ暗な空間が…
開いている…
手前がこれだけ崩れているのによくこの隙間が
残りましたね… |
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もぞもぞと中に入ってみると…
おおお!広い!
荷馬車時代の空間とは思えない広さ。やはり
徐々に拡幅していった結果でしょうかね。 |
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ダートなんでしょうか?ただ、フラットな路面が
残されています。 |
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一見すると他のコンクリートトンネルと何ら変わら
ない感じですが、ここは坑門とは質が違うんでしょ
うかねえ? |
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意外に巨大空間を有する軽岡隧道。
その空間を埋め尽くす土砂が眼前に現れます。
これは一体…? |
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堆(ウズタカ)くもりもりの土砂…
…これは明らかに破損した天井部からの流入
ですよね… |
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ふむ、やはり破れておりますな… |
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しつこく割れ目の奥を覗き込みます…
うーむ、掘れ上がりもなく完全閉塞ですね。 |
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最深部より振り返り。
意外な延長が残されていて、正直びっくりです。
地図計測で延長約90mと見込んでおりました
が、そこそこの距離ないですか? |
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さらっさらの土砂です。
真砂土ですね。関西圏に多いイメージですが、
本当に隧道に不向きな地質です。 |
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本当にあと僅かで、密室が完成してしまう状況
です。ホントよく開いていてくれました。 |
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こうして見ると、崩れそうな雰囲気は一切感じな
いんですがねえ。 |
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あの一部が破損しただけでこの土砂の流入量
ですよ…
うーむ… |
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さて脱出です。
入った時よりも口が小さく感じるのは気の所為
ですかね… |
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外に出て、崩壊坑門の裏側に廻ってみます。
いやあ、土質最悪ですねえ。 |
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よく見ると、木片が突き出ています。
これも木筋でしょうか… |
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少し登りました。
…うーむ、雨が降ると水がこの隙間から入って、
そのまま隧道の中に入っていきそうですが、内部
は全く水っ気がありませんでした。
ある意味凄い水はけなんでしょうかねえ。 |
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隧道の鞍部付近から既にさらさらと崩れ始め… |
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穴の開いた橋梁化坑門に一直線です。
こんな状態でも辛うじて内部は解放されておりま
した…奇跡的ですな。
さて、次は反対側の坑門も見てみたいと考えま
す。それなら尾根越えをしないとですな。
幸いそれ程高くなさそうですので、行ってみるこ
とにします。
以降、 その3 に続く! |