軽岡隧道


岐阜県

  


                       2018年6月訪問

 念願の秋町隧道、六厩川橋、小蓑谷隧道
攻略を果たした翌日。
 ピカ号のハリアーさん治療の目途がたった
ことを確認してから向かった先は…
 
 岐阜県内の廃隧道も結構探索しております
が、ここだけはいつも時間的な都合から訪問
出来ずにおりました。

 それが、 
軽岡隧道

 荷馬車を含めた車道としては旧々道である
軽岡峠の軽岡隧道。
 その後新軽岡峠に旧道、そして現道の国道
158号線の軽岡トンネル、さらに東海北陸自動
車道の軽岡トンネル(2018年度4車線化で供
用予定でトンネル1本追加)と、変遷の多い
区間となっております。
 旧道以外は全てトンネルで抜ける程の難所
である軽岡峠。軽岡峠の旧々道は1959年(昭
和34年)には廃止されたそうで、かれこれ59
年が経過しております。
 その隧道がどうなっているのか、漸く探索
の機会を得られることになりました。
 土曜日残念ながらご一緒できなかった
おろろんさんと一緒に軽岡隧道に向かうことに
しました。
 アプローチは高山市荘川町六厩側からにし
ました。同市荘川町三尾河からも行けるようで
すが、分かり易いのはこちら側のようです。
 右の未舗装路を行きます。
 特に封鎖もされておらず、車が入ったような
雰囲気もあったので車での潜入を試みまし
た。

 …ところが…
 未舗装道を地図計測で360m程…
 
 
ぬおっ!?

 これはマズい…
 …あちゃ~、これはアカンわ…

 沢は土管を通し、上に盛土と鉄板を敷いて
対処していたようですが、どうやら土砂が流失
して鉄板が傾いたようです。
 うん、とても乗れたもんではありません。
 まだまだ出だしですが仕方ありません。
 日曜日だし、道がこんなだし車が来ることは
ないと判断し、ここに車を停めたまま徒歩で進
軍することに決めました。
 うーむ、帰りは鬼バックやな…
 道は何事もなかったかのように平穏さを取り
戻します。
 ホンマ、あそこだけやな…
 両側がフェンスになり、ネクスコ中日本の
立入り禁止表示が現れます。
 ということは…
 東海北陸自動車道の軽岡トンネルの真上
でございました。
 左手の方は現在建設中のもう一本のトンネ
ルですな。
 高速道路ができてもこの道は失われずに
済んだようです。
 1903年(明治36年)に荷馬車道として開設
されたそうで、道自体も広く、またなだらかに
登っていく感じです。
 土管が道を横断しています。
 ただ、大雨では道の上を水が流れたような
感じです。
 いい雰囲気ですね!新緑の季節もいいもの
です。
 クマザサやブナ、ミズナラが多い感じがしま
す。

 美麗な九十九折れ!非常に緩やかにターンしていきます。
 いいラインしてますねえ!
 そして次のターン。
 本当にゆっくりゆっくりターンしていきます。
 先程の2ターンをしてきた場所が見下ろせま
す。
 これだけの道程を使いながら、高低差はこれ
だけです。やはり荷馬車道だからでしょうか。

 カーソルオンで、ルートが出ます。
 上の写真の位置がこの地図の+印の所と
思われます。
 地図は正確ですなあ!
 非常に道が綺麗です。
 あの鉄板の崩れがなければ問題なくここまで
来て、そして通過できそうです。
 沢筋を跨いで道が続きます。
 しかし嘗ての構造物は見られません。
 ここまでの行程で見られなかった切り崩し。
 この状況から、急峻な谷筋を登るような道で
はなかったことが分かります。
 この辺りから森の雰囲気が変わります。
 左手がヒノキ、杉林に変わり、クマザサは身
を潜めてしまいます。
 いつもの森、という雰囲気ですな。
 ちょっと不自然な線形に出くわします。

 カーソルオンでルートが出ます。
 青線が本来のルート、赤線が現在のルート
となっております。
 何故青線が本来のルートと言えるかとはもう
ちょっと接近してみると分かります。
 回り込む形になっている内側は窪んでいま
す。
 九十九折れのようなターンになっています
が、原因はこの中央の凹みにあるようです。
 回り込んでからその凹みをよく見ると…
 !!!石積みです!
 石橋台が残されていました。
 この石橋台は廃止され、回り込むような線形
で回避したような形です。
 橋台はしっかりしているように感じます。
 再利用できそうなんですがねえ。
 奥手から振り返り。
 空石積みのようですが、しっかりしています。
 道に戻ります。
 いい雰囲気だったクマザサの道から一転、
いつもの山道に戻っています。
 またまた九十九折れが現れました。
 そしてまた緩やかにターン。
 もう一回ターンします。
 いやあ、ご苦労な事です。
 もう下がすぐにさっき通った道です。
 
 って、なんかバイクの轍が…
 おろろんさんはどなたの轍か知っているみた
いです。偶然のニアミス!
 4回目のターン。
 これで2回の九十九折れ、ということになり
ますかね。

 ここから道が格段に悪くなります。
 車はここまでのようです。
 位置はここです。
 ホント、地図は正確です。

 軽岡隧道まであと少しです。

 以降、 
その2 に続く!