秋町隧道、六厩川橋、小蓑谷隧道


岐阜県


2019再訪篇 その2

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            2018年6月訪問
       2019年11月再訪

 さて、全くもって分からない分岐道。
 それは中央右寄りの大木の裏側にありま
す。
   車道としてはあり得ない感じで右に分岐で
す。往時はどんな感じだったんでしょうか。
 私は前回、直角に接続するルートで降りて
きました。地理院の地図でもそうだったので…
 でも実際は左寄りに斜めに入って、折り返し
などを使っていたのかもしれません。
 でないと、この斜面を這いあがるような感じ
では車が登れるのか?と訝しんでしまいます。
 何にせよ、最初は本当に道が判然としませ
ん。1年半前の下りの記憶を引き出しながら
ずりずり進んでいきます…
 暫くの暗中模索の後、うっすらと左に曲がる
線形が現れます。
 ここまで来るともう安心です。
 車道らしい緩やかな登りが続きます。
   地理院に表示されない九十九折れです。
 こうやって少しづつ勾配を稼ぎます。
 もう一枚!
 秋町隧道直下まであと少しです。
 無事、到着しました。
 這いずり上がることもなく、荒れてはいます
が車道規格の坂道を上がって来られました。
 さあ、問題はここからです。
 東側の斜面には確固たる道がありません。
 
 前回あったトラロープもなくなっており、
 ハテ?どこを登ってきたっけな…???

 というわけで、おのおの降りやすそうな斜面
を見つけて下っていくことに…
 かなりの急斜面です。
 立木を掴んで慎重に下っていきます。
 私は何回か滑って転んでしまいました(笑)

 帰りを考えるとゾッとしますね~
 
 半ば滑り落ちるような感じで沢に下りきりま
した。
 他のメンバーも思い思いに無事下って来れ
ました。しかし皆バラバラに下ってきましたが、
やはり正解のルートがなかったですねえ…
 因みにこれは下流方向を向いて撮影してい
ます。
 ので、左側の斜面を下りてきました。
   こちらが上流方面。
 右側の斜面を下りてきました。
 結構狭隘な谷間です。
 一同揃ったところで、さあ、後は沢を下れば
隧道の真上に出られるよ~、と楽勝に構えて
いたのですが…何か様子がオカシイ…?
 なんじゃ…この瓦礫の量は…!?
 以前、こんなんなかったでぇ~!???
   どうやら西日本豪雨は、爪痕をこの狭隘な
谷にしっかり刻んでいったようです。
 振り返り。
 倒伏した樹木が行く手を遮ります。

 降下してきた斜面の反対側が崩落のメイン
となっているようです。
 エラいことになってます。
 その時山に居たら死んでるやつです…
 
 振り返り。 
 しかしこの瓦礫の量はなんなんでしょうね
え。
 岩盤が粉々になったものなのか、このまま
土中にいたのか…
 以前はこんな感じです。
 季節が違うとはいえ、全然ちゃうがな~

 うーむ…想像を絶する…
 比較的平静だった沢は、多くの瓦礫が通過
し、留まり、相当痛めつけられた模様です。
 何とか秋町隧道東側坑口の直上まで降りて
来ることができました。
 ふ~、やれやれ…
 
 帰りが思いやられますな…
 残りのメンバーも続々降りてきます。
 さすが我らがアヴェンジャー隊!

 …にしても、見上げるとその瓦礫の流出
具合がよくわかります。
 さあ!2度目の秋町隧道とのご対面!
 取り敢えず真上からご挨拶。

 沢の水が直接頭を濡らしています。
 顔を上げると…
 …おやあ?何か以前と様子が…

 エラいことになっていそうですが、取り敢え
ず隧道の方を…

 1年半振りの秋町隧道東側坑口!
 無事に開口しておりました!上部の沢からあれだけ瓦礫が流出していたので埋まっている心配がありましたが、良かったです!
 
※実際はユタさんから無事を聞いていたので安心でしたが(笑)

 1年半前はこのような状況でした。特に右側の盛り上がりがごっそり消え去っていることが分かります。
 シダやコケが生え、暫くの間はこの状態で安定していたようですが、この日から僅か1か月後にこのような状態になるとは…
   天井から滝のように流れ落ちる沢の水。
 見た目はもう砂防堰堤です。
 穴が開いているという以外は…

 恐らくですがこの隧道があるから、後方の
山塊の崩落が抑制されていると思います。
 隧道上部が掘り起こされなくてよかったです
ねえ。コンクリートアーチ部まで掘り起こされ
てしまうと、隧道崩壊の危機です。
   滝をかいくぐり、内部に入ります。
 ここの土砂だけはやはりなくならないです
ねえ。

 外の惨劇はどこ吹く風、なほどの静寂な空間が以前と変わらずここにありました。
 凄い…全く動じておりません…
   古いコンクリートトンネルですが、見た感じ
だけでは全く危なげがありません。
   水深は…あんまり変わらない気がします。
 少し流されたかと思ったんですが、やはり
内部の瓦礫は減っていませんでした。
 相変わらずボートが必要な水深です。
   謎の切れ込みもそのままです。
 ここから水が溢れ出ています。
 瓦礫はこれだけ溜っています。
 排水は無理ですねえ~
   この瓦礫はどうやってこんなに溜ってしまっ
たんでしょうかねえ。
 今の外の状態からは想像もできません。
   滝の内側から撮影(笑)
 
 さあ、やたら開けた東側坑口の廃景をご覧
に入れましょう…

 ごっそりなくなっとる!!!?

 以前はあった視界の先のものが完全に消え去っています。
 ここまでか…これはイカツい…
   比較するいい写真がありませんでした。
 それだけ撮影しにくいほど鬱蒼としていた
のですが…

 側壁は残っていますが、傾いて沈みかけて
いる方は完全に消滅しています。
 それがこの側壁です。
 バカでかいんですが…

 その側壁は…右手に寝そべっているアレでしょうか…
 取り敢えず眼下に広がる光景が全て以前と異なります。確かに以前訪問時にも眼下は掘れ込んでいましたが、湖面そばに石積み擁壁が残っ
ていました。それが全くなくなっている…

 下からのアングルで。これは…よく分かります。左側が側壁、右側が路面で、L字のコンクリートの塊ですな。
 前回までは傾きで止まっていましたが、豪雨時に完全に倒伏してしまいました。

 おおおおお…とんでもなく迫り出しています…。なんだかもともとこういう構造物なのでは…と錯覚してしまいます。
 都会のオブジェでこんな感じの滝がありそうです(笑)
 良い比較写真がありませんが、以前はこの
アングルで撮影できました。
 地面があったんですよねえ…
 前回は切断された側壁の隙間から降りる
ことができました。

 引きで…凄まじい崩壊ぶりです。西日本豪雨の尋常でない災害であったことが身に沁みます。
 以前は左側の山肌は崩れておらず、歩けたんですがねえ…

 この瓦礫の山を超えていくアヴェンジャーズ隊。切り立った段差に苦労しましたが、そこは皆手練れ、乗り越えていきます。
 湖面に向けて撮影。
 ここに以前は、今散乱している玉石の擁壁
が残存しておりました。
 それが今や木っ端微塵に…

 以前は全く崩れていなかった山肌がごっそりやられています。
 写真上部、中央付近に擁壁が見えると思いますが、あれが路肩の擁壁で、上が路面だったと思われます。
 上記写真の路面に立ってみました。
 ここから先がごっそり消え去っています。
 もともとどういう感じの路面が続いていたん
でしょうねえ。
 湖面側に擁壁があったので、そこまで路面
があったとすると、結構広々とした待避所が
あったのではないでしょうか。

  

 秋町隧道東側坑口からの御母衣湖の計。写真は難しいですね…(汗)
 この時点での時刻は午前10時。7時15分出発ですんで、ここまでで2時間45分。かなり良いペースではないでしょうか。
 ここからレベル4の行程に入ります!道は大丈夫か~

 以降 
その3 に続く!

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