立里(タテリ)鉱山。。。??? 聞きなれない名前です。。。 ある日、高野山林鉄情報でお世話になっているがたろう氏からメールが届きました。 「奈良県野迫川村にある立里鉱山に隧道が複数存在するらしい。」というものでした。 ???えええ??? 慌ててネットで検索してみたものの、鉱山の情報は僅か。。。隧道にいたっては情報が全く存在しません。。。 隧道はともかく、とりあえず鉱山の情報ですが。。。 「立里は江戸時代、幕府直営の鉱山でしたが、戦前の昭和十三年には、「金屋渕(淵)鉱業(かなやふちこうぎょう)」が設立され、 同二十六年「五條鉱山」と改称、最盛期には年間約五万トンの出鉱量があり、同三十七年閉鎖されたそうです。」 (以上、大人組:賢人の雑学より抜粋。金屋渕の渕は、淵と表記するサイトもあり)) また、立里鉱山は銅や銅硫化鉄の産出地で、原石は野迫川村紫園(シオン)から大塔村(現五條市)阪本を経由、天辻峠を越え、 五條市二見駅まで索道(大和索道)を利用して搬出していたようです。 |
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で、この立里鉱山、鉱床が2箇所あったらしく、 「立里」と「金屋淵」に分かれていたようです。 左の地図が立里集落付近です。ここの採掘所と、 金屋淵(地名でいえば紫園のあたり)の採掘所では 結構な距離が離れています。 五條市への搬出は金屋淵側からです。よって、 この立里から金屋淵までどうやって鉱石を運んで いたのか???そこが最大の焦点なんですが、 残念ながらそこに触れたサイトを発見できません。 そう!この立里、金屋淵間の探索!これこそが 今回の主目的になります。隧道の存在する可能性 があるのは、やっぱりこの区間ではなかろうか、 と。実際がたろう氏の弟さんが踏査しており、かなり 有力な情報源となっております。 |
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野迫川村のこの辺りです。 | |
さあ、探索スタート地点にやって参りました! 立里集落へ向かう舗装路から分岐、未舗装の 未成道路を下って、脇道に逸れた位置にこの場所 はあります。 いやあ、知っていないと永劫に訪れない場所です なあ。。。 今回、同行していただけるのは、がたろうさんと その息子さん。3名での探索となります。 さあ、取り敢えずは、立里〜金屋淵を結ぶ鉱山道 の発見を目指しましょう! |
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いきなりこの場所が気になります。 上の写真で右側の法面の場所です。。。 車道ができたので造成されてしまっていますが、 なんか道筋っぽく見えますよ??? |
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脇道を、メインの未成道路方面に引き返してみる と。。。 おおっ法面に上がる道が付いております。 ここからメインの未成道路方向は、その道路自体 によって寸断されておりました。 |
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モルタルで塗り固められた法面の上、そこには 殆ど道が残されておりませんでしたが、先に進む ことができました。 法面が途切れた先にも一応道筋が続いていま す。 |
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小さな川沿いを進んでいたのですが。。。 むむむむ。。。道がナイ。。。 法面を過ぎてから少し進むと、道筋がはっきり しなくなってきました。。。 |
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堪らず小さな川の向かい側、未成脇道に脱出 してきました。 ちょうど一枚目の写真の背中方面です。 このあたりは道の新設に伴って、だいぶ地形が 変わってしまっているようです。 この辺で鉱山道を見つけるのは難しそうです ねえ。 |
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スタート地点に戻ってきてしまいました。 しかしながら、あの右側の筋は、かなり怪しかった です。また、右手前から流れる川筋にも多少の 痕跡を見たような気もします。 ただ、鉱山道の道筋としては、右奥から手前に 向けてだと金屋淵方面と逆方向になります。 恐らく、小川を橋梁か何かで渡って180度転回、 当方の車に向けて鉱山道があったのではないで しょうか。 |
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。。。で、ふと車の真横、左側の法面を見上げる と。。。杉林。。。と「本州製紙 立里社有林」の看板 が。 そして何より、なんか道筋みえませんか? |
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やはり!こっちにも道筋がありました! 狙いは正しかったようですねえ。 |
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振り返って撮影。 道筋が、未成道路によって切り裂かれています。 当時は恐らくこのまま川筋まで行って、橋を渡り つつ180度ターンして向こう岸を降りてくる線形 だったのではないでしょうか。 (カーソルオン) |
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真横の眼下には我愛車の姿が。 まさかこんなすぐ近くに道筋があろうとは。。。 |
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ををを! どーです。これ。 明らかに徒歩道以上の風格を持っています。 均された路面、切り立たせた側壁。。。うーん、 間違いないでしょう!ここは立里、金屋淵間を繋ぐ 道だったに違いありません! |
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さあ、次に問題になるのは、ここが車道なのか 軌道なのか。。。 トロッコ遺構のようなものが発見されれば、軌道 だと断定できそうですが、車道だとなかなか断定 できる遺構はでないでしょうねえ。 |
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素晴らしく良い廃景。。。 トロッコ軌道だったのか、それとも車道だったのか。。。 |
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うおっ やっぱりこういう崩れている所も存在します。 しかも随分昔の崩落のようです。 |
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下を見ますと、なんかほっそい木組みが残って ます。 ?なんだろ?腐食して芯だけ残った遺構なのか、 それ以外って? |
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緑が濃くて良い廃景やあ〜 高い側壁を巻いて左にカーブしております。 |
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少々道筋が不明瞭に。。。 ?おや?道端に何か見えます。 |
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おお?炭焼き釜ですかねえ? 山中道筋でまま見られる廃景です。 |
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ここまで、まだ100mほどですが、結構良い廃景 を堪能できます。 まさか、野迫川村の山中にこんな車幅の道が 存在したとは。。。 さあ、隧道は本当に出てくるのか!? 以降、中盤戦 に続く! |