淡山疏水隧道群


兵庫県

山田川疏水編

その11


  


                    2013年4月訪問


 第10隧道から振り返ると〜…はい!もうヲイデヲイデと手招きするお口が…
 そう、第9隧道です。実は山田川疎水は明かり区間が非常に少ない疎水なんです。第12〜第13間
が明かり区間で最も長いのでは、と思います。

 つくはら湖方面、北側の景色です。県道が遠くに見えます。
 県道からここへのアプローチは大変です。
 変わって南側。
 枯れてますねえ。そのお陰でこの疎水を潜る暗渠が
確認できそうです。
 小さい暗渠(橋梁)がありました。
 おお!石っぽいぞ。
 大当たり!
 山田川疎水で初の石桁橋梁です。

 第9〜第10間は石桁
 第10〜第11間はコンクリBOX3径間橋梁
 第11〜第12間は水没で確認できず
 第12〜第13間は存在は確認できず

 現在の動向はこんな感じです。
 北側は水没しております。

 疎水に戻りましょう。
 これが第9隧道吐口です。判を押したように全く同じフォルムです。このまま第1までこのクローンが続くんですかねえ…
 お約束の扁額アップ。
 こちらは「九」のままですな。

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 今いるのが地図左手中央のちょび水路表記です。
 そこが第9隧道の吐口なんですが、見てもらって
分かる通り、呑口の表記がありません。古地図では、
呑口はちょうど淡路島方面へ向かう山陽道のシブレ
山トンネル北東側、湖面ぎりぎりのようです。
 第9隧道の呑口及び第8隧道吐口は一体どうなって
しまったのでしょうか。

 第9隧道もご多分に漏れず素掘りアーチです。一直線の隧道のようですが、光が見えない…
 一体呑口はどうなったのでしょうか。不安一杯の中、暗闇に突入します。
 第9隧道吐口から第10隧道呑口を望む。
 明かり区間はこれだけしかありません。

 うーむ。本当に真っ直ぐです。なのにいくら進んでも光が見えない。これは恐怖です。

 ここまで進んできました。
 第9隧道も結構な延長です。
 いくらなんでも長すぎです。
 もうそろそろ呑口の筈なんですが…

 …そしてそれはいきなり目の前に現れます…

 ぐお!!!?

 そういうことか〜!そりゃあ暗いわけです。
 なんと、かつては明かり区間であったであろう、
第9隧道〜第8隧道間はこのような形で完全暗渠に
なっておりました。
 そしてその暗渠は右に大きく折れています。
 第9隧道呑口を振り返り撮影してみると…
 おおお!坑門のコンクリブロックが見えています。
 間違いありません。第9隧道呑口はここです!
 まさかまさかの完全暗渠化。やはり高速道路建設
の影響でしょうねえ。
 もともと明かり区間だったはずのこの場所。
 そこは巨大な鉄パイプによって完全暗渠化されて
おりました。
 その鉄パイプに点検口が。
 当然封鎖されています。
 その点検口から第8隧道方面を見ると…
 おお!脱出の明かりが見える!
 どうやら第8隧道呑口?は外に出ている模様です。
 これが第8隧道の吐口です。
 坑門が僅かに見えております。

 角度が違えど第9隧道同様、第8隧道も一直線です。
 そしてすぐ素掘りも第12隧道以外のスタンダードです。
 振り返り。
 うーむ。異様な光景です。
 第8隧道は途中でコンクリブロック巻きの部分が
現れます。
 うむ。コンクリブロックっすね。
 ということは開通当初からの施工でしょうか。
 そしてまた素掘りに。
 そこからは少々荒っぽい洞内が見えます。

 また部分的にコンクリブロック巻きが。
 いっそ全部巻いたらよかったのに、と思えますが…
 どうでもいいですけど、上部にこうもりさんが写り込んでいます。
 出口が近いです。
 どうやらここから坑口までは全部コンクリブロック
巻のようです。
 やはりそうですね。
 最後までコンクリブロックでした。
 いやあ、待ちに待った明かり区間です。
 幸いなことに第8隧道呑口は明かり区間にありまし
た。

 良かった!第8隧道の呑口坑門は生きておりました。両方暗渠だと扁額が確認できませんからね…
 こちらもやはり全く同じフォルムのクローン坑門です。
 待望の第8隧道扁額です。
 いやあよかったよかった。

 現在公開可能な情報です。
 今回は石桁橋梁から第9隧道、暗渠パイプ、第8隧道までをレポしました。
 山陽道に近い第9、第8隧道間の巨大パイプ暗渠。元々は明かり区間だったところを暗渠化した模様です。
 上から見に行ってないんでなんとも言えませんが、やはり高速道路建設の影響で暗渠化されたのでしょうか。
 さて、次からは短いトンネルラッシュ、クローンラッシュ(笑)が始まります。


 以降、 その12 に続く!