鈴鹿海軍関地下防空工場隧道群


三重県

その4

  

 最初に潜入開始したE坑(新F坑)に戻って参り
ました!
 ふう、やれやれ。
 ここから4本もの本坑を確認できましたねえ。
 さて、取り急ぎ確認しなくてはならないポイント
がいくつか。。。
 まずはここ!


 F坑北側、G坑の東側を外側より確認。
 (ここは追調査でピカさんに写真を撮って
いただきました!感謝!)
 内部では埋戻し的な感じを受けましたが、外側
から見るとそれも納得。
 谷筋の水路として改良された模様です。

 (2011.12.11加筆、写真提供ピカ氏)
 続きましてはここ!

 F坑南のE坑東側坑口の確認です。ここの坑口
は、コンクリアーチのはるか上まで崩落していた
絶望的なヤツなんですが。。。
 場所はこの辺りのようです。予想通り何もない
感じがしますが。。。
 !!!?

 何かある!?
 。。。。。。。。。。。。。。。
 この丸太格子をどう思います???
 足元に格子が。。。ある?
 接近には非常に神経を使います。
 なんか格子周辺は底が抜けそうな雰囲気で
す。
 なんとか確固たる足場を得て最接近。
 中を窺う。。。が。。。???
 。。。うーむ、さっぱりです。。。立坑のように
下に隙間があるようにも見えますが、確たる
ものが見つけられません。
 しかしこの格子の状況から、ここが元々坑口
であった可能性は極めて高いと思われます。
 ズバリ、新E坑の東口!内部からは完全に
崩落していましたが、外からも、殆どその形を
失っているようです。
 
 立坑格子から道方面を見る。本当に近い場所
に坑口があるもんですな。。。
 新E坑の状況は掴めました。
 次はもう1本南側。。。内部からは最後に入った
隧道、そう、D坑の東側坑口の調査です。
 D坑東口は崩落することなく巨大な口を開けて
おりました!
 。。。しかし、内部からは僅かな隙間を確認
しただけで、貫通の確認はできておりません。

 果たして。。。
 早速内部潜入です。
 。。。これはすごい。。。そこかしこ崩れた感が
満天です。
 両脇のコンクリートの残骸は、もともとはコンク
リートアーチだった証なんでしょうか。。。

 ぼ〜ろぼ〜ろ。。。
 崩れ過ぎです。。。洞内の床はもう少し下だと思われます。少しずつ崩落し続けた結果、
これだけの土砂が溜まったのでしょう。。。
 そしてそこから程なくして。。。
 きた。。。完膚なき崩落が。。。
 コンクリートアーチが残されている部分から
閉塞するってどういうことやねん!
 完全閉塞。。。って、あれ???
 す、隙間が。。。
 まさか。。。確か内部から潜入した際、これは
無理やろ!レベル30cm角の穴が確かに開いて
おりましたが。。。
 !!!
 やっぱし。。。
 これは間違いありません。内部から確認した
30cmの隙間に相違ございませぬ。。。

 いやあ、内部から抜けなくてよかったです。
 労せずして貫通確認できました。。。
 30cm穴から振り返り。
 東側坑口はすぐそこです。
 両脇のアーチ残骸も見慣れてきたな。。。
 D坑確認完了!
 脱出します。
 さあ、どんどん参ります。
 次は内部経由で辿り着けなかったC坑です。
 D坑には接続の横坑を確認できなかったんで
すよねえ。。。
 30p穴があった付近に横坑があったとしたら
埋まっている可能性もありますが。。。
 早速内部潜入開始!
 ここはさっきのD坑とは岩質が異なるように
感じますねえ。ちょっと堅そうな感じです。
 
 C坑東口振り返りです。
 水たまりにコンクリ片、格子から漏れる光の加減がいい廃景を引き出しています。。。
 
 意外と崩落量が少ないですな。。。
 こんなにフラットな床面は、ここではなかなか
見れません。
 で、よく見たら両脇に側溝があるんですよね
え。床面はコンクリート施工のようです。
 むむむ。。。
 折角褒めたのに早速これかい。。。
 洞内を半分以上埋める程の瓦礫が見えます。

 
それと。。。床に何かが散乱している?

 (2011.12.11加筆)
 おお!碍子ではないか!
 この急造地下工場にもちゃんと通電されてい
たようで。。。まあ、当たり前か。。。

 「アオキ」という社名入りですが、検索では見
つけられませんでした。

 (2011.12.11加筆。写真提供ピカ氏)
 うーむ。。。両サイドは地層が見えてる気が
する。。。
 天井は明らかに掘り上がっています。しかも
メートル単位で。。。その分の瓦礫が床面に
積もりまくったようです。
 ふと側面のコンクリートアーチ側壁を見ると。。。

 !!?板がコンクリートの中に埋まっとる!
 しかもなんて雑いコンクリートなのか。。。

 誰かさんがブログで

 
木筋コンクリート

 という名言(迷言?)を残しておりましたな。。。
 うむ名言なり!

 そんなこんなで瓦礫の頂上へ。
 頂上からの次の景色は。。。おお!原型維持率高し!!
 アーチがこんなに維持されている洞内はいままで出てこなかったかも。。。
 床面に降り立つと。。。
 
ぐちゃり。。。いやな感触が長靴を通して伝わり
ます。。。むむむむ!
 一見写真だと綺麗な路面ですが、実は極度
の泥濘状態。。。水分が十分抜けきらずにいい
感じに泥濘化させています。。。
 足跡もない。。。当然か。。。
 
 そして視線の先では。。。

 ああ。。。また崩れとる。。。
 
 
さらに、泥濘にやや沈み込む形でヘンな物体
も見えますよ???
 
 (2011.12.11加筆)

 
 
 ?????????????????

 なんじゃこりゃ????

 四角いコンクリ片が泥濘の上にボソッと落ちて
います。
 泥濘の上ってことは、かつての遺構ではない
のか、或いは立て掛けてあったのが倒れたの
か。。。謎の物体です。

 (2011.12.11加筆、写真提供ピカ氏)
 しかし。。。これはエゲツない。。。
 この瓦礫は洞内全てを覆い尽くしているように
感じます。
 車道廃隧道で、内部崩壊しているパターンと
非常に似ていますなあ。
 最接近してみるものの、今度は隙間は一切
なし。。。
 コンクリアーチを突き破って、アーチ天井まで
達する崩落を引き起こしたようです。
 この崩落上には空間ができている可能性が
ありますが、さすがに確認する術はありません。
 最深部から振り返り。
 結構奥まで開口していました。
 しかしながら横坑の存在は確認できません
でした。このC坑からB坑、あるいはD坑への
横坑を期待したんですが。。。
 崩落現場にピンポイントに存在する可能性も
ありますが、さすがに確認のしようがありません。
 瓦礫と昔の柵?の残骸が残るC坑東口に
戻って参りました。
 結局中からも外からもC坑西側は確認できず。
 これは完全消滅といって差し支えないでしょう。
 さあ、続いてB坑の確認です。
 B坑はA坑と同様に鉄格子のようです。
 おおお。。。これはまさしく鉄壁状態。。。
 一応扉のようにはなってますが、ワイヤーで
しっかり括られています。

 中には入れないので、鉄格子から目一杯の撮影。
 なんか奥は塞がっているように見えますなあ。
 それ以外は、アーチの状態、床面の状態ともにかなりいい感じです。どうやら最近まで倉庫的な使われ方を
していたようですな。

 後日ピカさんが1000ルーメンの懐中電灯で奥を確認してくださいました。
 コンクリアーチの先は素掘り、その奥は掘削途中で止まっているように見えます。
 崩落による閉塞ではないんですねえ。
 
(写真提供ピカ氏)

                                                      Copyright(c)2011,ピカ氏
 さあ、お待ちかねの超詳細マップでございます!その4では、E坑東口の上部隙間を確認、D坑東口から30cmの
隙間ながら貫通を確認、C坑は東口のみ開口で横坑確認できず、B坑の端点掘削跡を確認。
 以上を達成しました!
 しかし想定と異なったのはM坑とA坑或いはB坑の接続がなかったことです。もしかしたら、M坑とC坑が接続するのか?
 謎は残りますが、とりあえず中央部の探索完了!
 次回は東側対岸の調査に移ります! 以降、 
その5 に続く!