鈴鹿海軍関地下防空工場隧道群


三重県

その2

  

 さあ、遂に内部調査開始です。
 まず狙いを定めたのは「E坑」!ここは反対側
「N坑」or「O坑」or「P坑」と接続するはず。。。
 まずは貫通の可能性がある物件を調査です。

 。。。丸太を組み合わせて作られた木格子です。
 素掘りの穴の上部までしっかり覆ってあります。が。。。なんかユルいですねえ。。。
 内部を覗くと。。。おおお!貫通しとる!
 やはり思惑通り!
 。。。って、目の前に鉄格子があるぢゃないかあ!
 。。。気が付くと内部ににゅるんっ。。。
 潜入成功。。。
 。。。でまず目の前に飛び込むこの有様。
 コンクリートアーチがあったのか!?えらい勢い
で粉々になっている感じがしますが。。。
 。。。うーむ、薄っぺらい。。。しかも混ぜ物入りの
コンクリートです。
 こんなんでアーチは無理があるでしょ。。。
 この「E坑」よりすべての始まり!
 さあ、行くか!
 対岸の光が見えるのはありがたいことです。
 しかも意外と近く感じます。
 これだけ見れば、普通に廃隧道なんですけど
ねえ。
 しかし。。。
 どでかい破片がドカドカ路面に散らばっていま
す。
 両サイドを見れば、かつてはコンクリートアーチ
が存在したことを窺わせますが。。。
 ないほうが安心な気がするのは気のせいデス
カ?
 中央付近までたどり着いた時です。。。
 うおっ!?横穴発見!!!
 なんと!反対側にもあります!
 中央付近で十字路になっておりました。
 ここで単なる隧道ではないことがよくわかります。
 中央付近から対岸の眺めです。
 大分近いですな。
 じゃあ、取りあえず向かって右側の支線に入って
みましょうか。
 やはり内部は二回りは小さいですな。
 しかし床面はコンクリートで固められ、側溝も
完備しています。素掘りではありますが、なんか
本坑よりも安心感があるのは気のせいデスカ?
 って。。。

 
埋まっとるがな!!!

 安心感はどこへやら。見事に埋まり尽くしている
ではないか。。。

 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。?
 さあ皆様、足元にこんな穴が開いていたとしま
す。。。
 入ってみたいと思いますか?

 
アホか!!!誰が入るか!
 。。。。。。。。。。。。。。。。しかしさっきこの穴を
抜けてきました。。。
 さっきの崩落場所、よく見たら上に隙間があった
んですよねえ。。。上へ這い上がるのはなんとか
ですが、こうやって振り返ると。。。降りるのはイヤ
だ。。。 
 そしてさらに眼前には。。。
 なんだこの形は。。。???
 コンクリートのヘンな形が際立つ。。。そして。。。
またしても狭い!!!
 なんなんだ、両側とも穴が下にしかない。。。
 
 。。。おそらく今いる場所は隧道空間よりも上に
なるんだと思われます。
 ようするに崩落により穴が開いてしまったわけ
ですな。そんな場所に両側開口僅かの状況で
長居する気にはなりません。。。
 
 
あの穴に飛び込め〜
 おお!ヘンな形の穴を抜けると。。。
 よっしゃ!隣の本坑に脱出できました!
 ここはやけに明るい!

 。。。が、それに増して崩落量がしこたま多い。。。
 アーチの途中でなくなっているコンクリートにビク
つきながらもう少し前に。。。
 洞内半分近く埋まる崩落も起こっています。
 どんだけやねん。。。

 明かりが近い!
 そして最後にコンクリートアーチが少し。。。?なんか天井に穴、開いてませんか?
 うっすいアーチです。。。
 なんでここだけ穴開いてるんでしょうか。。。
 残った数十cmのアーチ部分の崩落は本気で
いつあってもおかしくありません。。。こわっ
 因みに。。。
 これはピカさんが追調査された際に発見した、謎
の残留物が床面に転がっていたそうです。
 なんだろこれ?
 見る人が見ればわかりそうですね〜

 (2011.12.11加筆。写真提供ピカ氏)

 
 。。。とにかく!
 「E坑」から一本右側に逸れて坑口に到着!
 さあここは「N坑」〜「P坑」のうちのどれだ?
 確認したところ、ここは「P坑」と判明しました!

 E坑はやはりO坑と接続していたようですな!
 横坑からP坑に抜けてしまったようです。
 ちょっと手ブレが酷いですな。。。三脚なかった
ので、端々お見苦しい画像がありますがご容赦
下さい。。。
 
 P坑を背に、また内部を戻っています。
 あの横坑の付近から反対側は、えらい量の崩落
があります。
 そこを乗り越えてみると。。。
 おおう。。。またしても広い空間が。。。
 完全には潰れてしまっていないので助かります
なあ。
 うっすいコンクリートなうえに粗雑そのもの、が
素人目にも歴然です。
 よくこんなんで覆工としましたな。
 やはり戦時中の疎開先として突貫で整備された
結果ですかな。。。

 ぐはあっ!
 一瞬でそれと分かる完全閉塞。。。せっかく広い空間が遺されていると思ったのに。。。
 うーむ、この状況をどうみるか。。。
 人為的に外側から土砂を詰め込まれたのか、あるいは本当に崩落したのか。。。とにかくこれ以上の進軍は
不可能です。。。
 撤退です。
 またこの横坑使って戻るのか。。。
 この横坑、六角形になってますねえ。
 しかし内部で崩落、本坑崩落にも耐えて、よく
貫通を果たしているものです。
 十字路に戻ってきました!
 今いるのがE坑とP坑を接続する横坑です。
 その先はまだわかりませんが、N坑だと思われ
ます。
 そういえばまだE坑の反対側、O坑には行って
ませんでした。
 うーむ、コンクリアーチのないこの安心感はどう
ですか?素掘りのままでよかったんぢゃね?
 ああ。。。鉄格子で塞がれています。
 これは外から見たことのある景色ですな。
 開口はこれだけです。
 これを外から見ると。。。
 ハイ、こんな感じでしたよね〜。
 O坑確定!
 O坑坑口前よりE坑坑口を見ます。
 土砂の崩落はありますが、まだ暫くは貫通して
そうですねえ。

                                                 Copyright(c)2011,ピカ氏
 さあ出ました!ピカさんの超詳細マップ!どうですか、この完成度!あたくしは大助かりです。
 E坑より潜入、P坑(F坑に改称)への崩落横坑を潜ってF坑に。F坑の東側は外からも確認できずです。
治山工事で消滅したものと推測されます。
 最後にO坑(E坑に統合)を確認しました。
 次回はN坑に接続するであろう横坑からのスタートです!乞うご期待!
 以降、 
その3 に続く!