銚子川の深い谷です。
 いつの間にやらすごい高度
が上がっています。
 この先に本当に隧道などあ
るのでしょうか。。。

白倉林道隧道群

三重県


その2

  

 発電所から車両通行不能(バリケードも通行止め
表記も一切なし。進んでみたら崩落で物理的な通行
止め状態。。。)区間に潜入してから、どうでしょう、
500mぐらいでしょうか、もう萎えそうです。
 夥しい崩落量、これが最近まで通行可能であった
ことが信じられません。
 。。。道の原型が分かりません。
 それでも尚進めてしまうのは、路盤自体が崩落
していないからです。
 路盤に降り積もった瓦礫を乗り越えるだけなので、
足を何度か挫きそうになりながらも進むことが可能
でした。

 切り通し2本目です。
 こういう所が崩落して、道が塞がっていても何の
不思議もないのに、なぜか泰然と聳える岩の崖。
 人為的に削られた所は意外と頑丈なのでしょうか。
 うーむ。。。いい廃景だ。。。(勝手に廃認定)

 長い年月をかけてしまうと人工物が残りにくくなる。
短い年月だとコレだけの自然の威力を感じることは
できません。
 幸か不幸か、白倉林道、究極の廃景を見せてくれ
る道となっております。
 その代わりに探索危険度も飛躍的に上昇します。
 錆び付いたガードレールに「尾鷲営林署」のステッ
カーが。
 確かにこの辺一帯の森林鉄道の管轄が尾鷲営林
署でした。ということは林鉄時代からこの林道は存在
していたということでしょうか。
 ちなみに現在の管轄は、「近畿中国森林管理局
三重森林管理署」である思われます。
 日が当たり、穏やかな風景に変わります。
 ここならまあ現役林道でも、ありかなあ。
 
 ををっ、橋が見えてきました。
 発電所からの初めての橋です。
 立派ですねえ。あの凄まじい崩落区間を潜った先にある
橋とは思えませんねえ。

  

  
小河谷に架かる小河橋(おがわはし)昭和37年3月竣功
 
だそうです。○に△の紋付です。営林署の紋なんでしょう
か。施工業者のかな?
 橋の位置です。
 ちょうど発電所と隧道表示地点との中間まで来ました。
これでようやく1kmというところでしょうか。。。
 相当に遠く感じます。きっつい。。。
 橋の手前辺りから大規模な崩落が影を潜め、代わりに
純粋な廃景が広がってきました。
 やはり予断は許さないようです。
 路面はがれがれです。
 いつ崩落現場に遭遇しても不思議ではありません。
 荒れてはいるものの、一応のフラットを保っています。
 おっ、アレは標識では?
 

 うーん、残念。見えません。木製だし、標準タイプのでは
ありませんね。
 ふと谷底を見ます。
 川床は見えますが水流は見えんなあ。。。なんて思って
いましたが、そんなことより、何か見えるぞお。。。
 !!!!!

 対岸に道が見える!!!
 こちらの林道はがんがん高度を上げていますが、あの
道は川床近くを寄り添っています。
 そう、あれは間違いないでしょう!二ノ俣林鉄の軌道跡
に違いない!

 行きたい!。。。けど、これは次回にお預けです。
 おおう。。。やばい。。。林鉄跡に気を取られている場合
ではありませんな。。。
 やはり崩れるとこは崩れている。。。
 白倉林道に集中しましょう。

 さあ、ここまで2kmぐらいすすんだでしょうか。街中の
2kmと違い、その疲弊ぶりは半端ではありません。
 早く1個目の隧道を見て安心したい。。。

 以降、 
その3 に続く!