奥羽本線庭坂~関根間現役暗渠、廃線構造物群


奥羽本線(山形新幹線) 福島県庭坂駅~山形県関根駅間



その3

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                  2018年8月訪問

 さて、只今の時刻8時26分。
 1時間半ほど赤岩駅周辺をうろうろしてしまいま
した。
 ここから漸く、赤岩駅東側に遺るという廃線に
アプローチします。…しかし既にまあまあいい疲労
感…この先大丈夫だろうか…

 車道を戻ります。
 車の停車場を過ぎ、さらに少し戻ると、赤岩駅
メイン通り(笑)から一本の脇道が現れます。
 その道を東に。
 この道があるのとないのとでは、アプローチの
難易度に格段の差が出ます。ありがたいことで
す。
 この道は松川橋梁の傍まで続いていました。
 見えている2本の赤い鉄橋が、3代目、4代目の
松川橋梁らしいです。
 真ん中に煉瓦橋脚だけ残る2代目松川橋梁が
あります。
 あろうことか、何故かここはスルー…。しまっ
た…。また見に来ないとな…

 ここからまた道を逸れ、左手に初代松川橋梁
方面に向かいます。
 しかしちょっとルートミスをしたらしく、結構崩れ
た斜面を横這いに進むハメに…。ここ、絶対アプ
ローチポイントぢゃないよね…的な所をずりずり
無理矢理突破。
 小尾根に合流すると、なんとなくの道筋を発見。
本来のアプローチポイントはもう少し上だったよう
です。帰りにその道を辿ってみて、ああ、成程。
 しかし初見でこのルートは取れないな、的な
箇所でした。
 無事にアプローチルートに合流し、少し小尾根
を下って行くと…
 出てきました!ネットでそのお姿を何度も見て
いるその廃景をこの目に!
 ガッツポーズです。
 しかしコレ、よく見つけたよな、最初の人…。

 第一赤岩トンネル(初代7号トンネル) 横坑

 2018年8月のお姿です。目の前に巨大な木が横倒しになっています。こんなのネット写真であったかな?
 しかしなんという造形美…これこそ誰にも見せる事のない場所のはず。それでこのフォルムとは…ずるいっす(笑) 
 アングルを変えて。
 ホンマ城壁のようですな。
 一応ここは僅かな明かり区間になると思うんで
すが、もうまとめて7号トンネルとなっている模様
です。
 ピラスターのような支柱が2本。バットレス(控え
壁)のような役割なんでしょうか。
 真ん中には陶管の排水管が。
 で、これが横坑…って、狭すぎません?
 退避坑とするならもうちょっと大きくてもいいと
思いますが…
 で、左上にも穴が。
 2層の欠円アーチで、奥行きは…
 奥行きが…ない?
 いや、上に隙間があるようですな。
 奥はどうなってるんかな…
 倒木を利用して無理矢理内部を確認。
 おおお…煉瓦を階段状にしてます。
 天井は石積みですな。
 奥は閉塞してしまっている模様です。
 しかし狭い!この隙間は這っても行けません。
 施工時は、最後に石桁で蓋をしたと思われま
す。
 しかしこれ、一応水路橋。横断橋ってことになり
ません?うーむ…架道橋/橋梁集に加えるべき
か…
 こんな感じの水路です。
 いやあ、まぢで絶対誰も見ない箇所ですが、
造りが細かい…

 名前などない気がしますが、一応

 
(仮)大平橋梁

ということにしておきます。
 内側にもちゃんと煉瓦アーチが。
 辛うじて立てる隙間です。
 さて、やっとこさ7号トンネル内部に入ります。
 こりゃ四つん這いでないと入れないな…
 おおお…本当に横坑です。
 7号トンネル本坑の奥行きが…
 振り返り。
 ちょっと埋まってしまっているんですかね。
 7号トンネルの洞内です。
 横坑の直近での大崩落、そして完全に閉塞し
ています。
 この大崩落の土砂が流れ出て、ちょっと埋まっ
てしまった感じでしょうか。
 完全に上部破損による崩壊ですね。
 鉄道隧道で内部がここまで損壊するのはあま
り見かけませんねえ。
 大体閉塞している場合は人為的埋め戻しが多
い気がします。
 最深部より振り返り。
 東側の坑口は案外近そうです。
 側面だけが白化し、天井部分が白化していない
のはなんででしょうか???
 退避坑はちゃんと存在します。
 ちょっと薄い気がしますが…怖い…
 これは…造りかけの退避坑でしょうか?
 これはかなり珍しいです。
 7号トンネルの東側坑口に近付いてきました。

 7号トンネル東側坑口。あまりに美麗なので大きい画像をお届けします。
 この洞内から伸びる木がまた何とも…
 東からの洞内。やや左へ折れています。
 西側はヨッキさんのレポによると、現行線の
真横でほぼ埋められた状態の様です。
 ちょっと内部は確認できるようですが、私は
やめときます。

 第一赤岩トンネル(初代第7トンネル) 東側坑口

 巻厚5層、重厚なピラスターを持つ立派なオール煉瓦隧道です。素晴らしい!
 で、私は気付けなかった、重要な「7」のプレート。しっかり予習しとけばよかった~


 夏場の廃景もいいもんですなあ。手前の育ちすぎたクスノキ?がアレですが…(笑)
 少し路面が流れた雰囲気があります。

 無事に最初の隧道を確認できました。さあ、この次の隧道から先が…ヤバイ…
 以降、 
その4 に続く。

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