奥羽本線庭坂~関根間現役暗渠、廃線構造物群


奥羽本線(山形新幹線) 福島県庭坂駅~山形県関根駅間



その2

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                  2018年8月訪問

 鉄橋を過ぎてもまだ折り返し線は続いています。
 意外と長いです。

 で、植生は膝丈で、意外と抑えられています。
 何かしらの表示板。
 右手は現行線側ですが、かなり高低差がついて
きました。
 そして遂に終点。
 西側はトンネルになることはありませんでした。
 現行線側を見上げると、南側の線はトンネルに
入る模様です。北側はずっとトンネルでしょうか。
 終点に遺された鉄道設備。
 往時は立派に活躍していたんだとは思います
が、今や埋まりかけています。

 …で…国土地理院地図ではもう1ヶ所ポイントが
あったんですが、ここまでその雰囲気はありませ
んでした。うーん…ないんかな…?

 念のため、折り返し線の外側を歩いて引き返す
ことにします。

 …すると…
 !あった!!

 行きしなは気付けなかった暗渠を見つけました。
 いやあ、危ない危ない…
 恐らく改修されたであろう、BKタイプの暗渠で
す。往時はどんな姿だったんでしょうねえ。
 おや?奥行きがありませんね。
 残念ながら全改修されているようで、煉瓦の姿
はありません。
 幸い銘板があります。

 「第2赤岩(折返線)橋りょう」
 とあります。
 先程のガーダー橋の箇所、北側現行線では第1
赤岩橋梁とありましたので、これが並び的に一致
しますね。南側現行線の名称、第2下赤岩橋梁の
名称は、北側からの順番で第2、北側上流に対し
て下流の南側を下赤岩にしたんではないでしょう
か。推測ですが。
 
 煉瓦が見当たりませんが、当然諦めきれませ
ん。
 あの奥は現行線の暗渠になる筈ですが…
 見上げると…えらい高低差です。
 で…よく見ると…

 あ…あれは…!!!
 アーチになっている!
 しかもコンクリアーチの奥にギリ煉瓦が見えてい
るではありませんか!!!
 しかも…これって…

 "斜め"になってませんか?!

 斜め=
ねじりまんぽ???!

 そんなアホな…全身に鳥肌が立ちます。ヤバ
い…ヤバすぎるぞこの物件!!!

 何としてもあそこに行かなくては!
 しかしどうやってあそこまで…このほぼ垂直の壁
は登れんぞ、いくらなんでも…
 何としてでもやってきました、北側。
 ここは現行路線南側と北側の間です。
 南側はギリ明かり区間ですが、北側はトンネル
です。そのトンネルに、穴が2つ…
 逸る心を抑えつつ、先に現行路線北側の様子を
見てみます。
 本来なら僅かに明かり区間になるだろう北側現
行路線。そこをシェッドにしてトンネルとして一続き
にしている模様です。
 下の穴は水路暗渠、上の穴は退避坑ではない
でしょうか。
 ビンゴです。
 上の穴内部は現行路線です。
 なかなか辿り着けない場所です。
 早々に退散…
 下の穴はやはり暗渠です。
 ここも奥は竪坑になっているようです。
 いやあ、工事お疲れ様です。
 残念ながら銘板はありませんでしたが、第2赤岩
橋梁で間違いないのではないでしょうか。
 気持ちを抑えまくっていた、例のブツ…

 やはり煉瓦アーチだ!!!
 こんな所に残存しているとは…位置的に南側
現行路線の下ということになりますな。
 さあ、世紀の大発見…ってあれれ?

 普通…ですよね???
 なんでや!途中からねじっとるんか!?

 …おっと、冷静に冷静に…

 この橋梁は第2赤岩橋梁で確定したいと
思います。
 ねじりまんぽではありませんが、非常に美麗な
洞内です。いつもの半円ではなく、円形になってい
ます。インバートは切石、煉瓦との接合部も切石
を使用しており、非常に精緻な造りです。
 極めて丁寧な仕事をされています。こんな水路
によくぞ…
 結局最後までねじりまんぽにはなりませんでし
た…。そらそうやわな…。

 で、なんでそう錯覚したのか理由が分かりまし
た。
 折り返し線のBK暗渠と、この煉瓦拱渠暗渠と
で屈曲して接続しているからですな。
 BKからの続きで真っ直ぐ繋がっていると錯覚
したんで、ねじっているように見えた訳です。
 残念!
 先程見上げていた竪坑。
 うわ、たっか…飛び降りると絶対負傷します。
 途中からコンクリで補修している感じです。
 下から僅かに煉瓦が見られたので良かったで
す。
 いやあ、ちょっとがっかりな面はありましたが、
ちゃんと煉瓦アーチは2本残存しておりました。
 非常に満足です。
 ざっくりこんな感じです。
 正確性は保証しかねます。
 アプローチはかなり困難です。この地図は探索を
おススメするものではありません。

 次回、やっと赤岩駅東側にある廃線に乗り込み
ます!

 以降 
その3 に続く!

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