二ノ俣森林鉄道遺構群



その1

  


                  2018年2月再々訪

 久しぶりのオフ会!!!
 私的には2017年5月の土岐川小里川発電所オフ以来です。(宮川さんとの煉瓦祭りはやっておりましたが…)
 永富様主催の高知県は魚梁瀬森林鉄道の探索にも行きたかったのですが、都合が合わず。そんな中、今回ターゲットとさせて頂いたのは…
 大阪営林局尾鷲営林署が嘗て運営していた、二ノ俣林鉄!
 白倉林道攻略の白倉決死隊から始まり、これまで何度もこの地を訪れておりますが、まだまだ行くところが尽きることがありません。
 隧道、林鉄、発電所、廃橋、廃吊り橋…ほぼ全てのオブローダーを魅了して已まない彼の地におよそ8年ぶりに降り立ちました。
 何度も訪れていた割には8年も空いてしまいました。
 しかし今回の探索から心に再燃の悪寒…またヘビーローテーションしてしまいそうです。

 さてさて、オフ会前日にはこれまた久し振りの居酒屋を開催。
 尾鷲にあるやのこ小僧さんの居酒屋大吉にて一次会!ピカさん、アルプさん夫妻に手配頂き実現しました。
 居酒屋にはピカさん、アルプさん、おろろんさん、むねぞうさん、YO314さん、mt.tellさん、ゆたさん、私の8名!他のお客様も居られる中、ほぼ占拠状態
でしたw だって、ご当主やのこ小僧さんが筆頭でネタ振って下さるものですから(笑)
 二次会はこれまたやのこ小僧さんが民宿として予定されている古民家を前借りし、また大盛り上がり。いやあ楽しかったです。
 やのこ小僧様、ありがとうございました。またお世話になりに行きます。
 さて翌日…ううう…飲み過ぎや…www

 いやいや、呆けてる場合ぢゃないっすね。
 いそしそと支度をして、今朝の集合場所の道の駅
海山に。
 昨日のメンツに加え、クイックさん、奈津子さんが合流
し、総勢10名での大探索部隊が結成されました。


 道の駅からダートの白倉林道を、怪しげな9台もの
車列が銚子川第二発電所まで進軍します。
 銚子川第二発電所から先は、一時の車両通行不能
状態から回復しているものの、ガレが酷く、また駐車
スペースも限られるため、3台に車両を絞って行くこと
になりました。
 その車両がこの3台…って、何かおかしくない!?
 
 ピカ号のハリアーさんはまあベストチョイスなんです
が、後の2台は…クイック号のノートさんとむねぞう号
のフィットさん???
 総意でなんでやねん!というツッコミを受けてしまう
この事態…すんません、私のミスでこうなりました…
 本来なら私のアウトバックとおろろん号のエクストレ
イルさんが妥当なんですが、先頭で誘導させていた
だいた私が行き止まり枝林道に真っ先に突っ込んで
しまい、エクストレイルともども簡単に出せない状況
にしてしまいました。
 今思えば無理にでも引っ張り出せば良かったと反省
しております。いやあ、百戦錬磨のお二方なら大丈夫
かな…なんて…(笑)
いやまぢすんません…
 お陰でこんな楽しい土木工事をするハメに…
 (写真はアルプさんのインスタからお借りしました)

 激しいダートの連続で、落石除去隊が必要になった
り、このように折角のコンクリ舗装も凹みが大きく、
明らかにフェンダーが逝かれる場面もありました。
 クイックさんとむねぞうさんのドラテクとチームワーク
で、乗り切ることができました。
 いやあ、よかったよかった
←エエ加減にせいw
 閑話休題!
 
 駐車位置から少し戻った所にニノ俣林鉄へのアプ
ローチポイントがあります。
 mt.tellさんが座っている場所の右側に…

 密かにこのような案内板が付けられておりました。
 樫山は対岸の958mの急峻な山です。この場所の
標高が255mなので、高低差が700mもあります。
 あな恐ろしき登山道…
 当然、そんな所には逝きません。まずはここから40
m程降りて、川床に向かいます。
 2010年3月
 (ここからは私が単独でアタックした際の画像も混ぜて
て実況して参ります。2018年2月タイムリー以外の画
像は上記の様に日付を入れさせて頂きます。)

 8年前の画像がこれです。
 ほぼ変化ありません。この右側を下って行きます。
 2010年3月

 川床まで降りてみるとこの有様です。
 夥しい量の石ツブテで砂防堰堤が完全に埋まって
おります。
 8年前からこの状態です。2011年9月の紀伊半島大
水害では銚子川も避難判断水位を超えたそうですが、
その前からこの状態ということになります。
 2010年3月

 水流に削られた堰堤。
 瓦礫は満載ですが、崩壊する雰囲気は感じられませ
ん。で、平常時は水は全て瓦礫の下を通過しているよ
うです。
 濾過の効果もあるのか、堰堤から吐き出された水は
とても綺麗です。
 2010年3月

 この通り、水が全くありません。
 地理院地図の青々とした水表記とのギャップが凄
い…
 で、何で2010年の画像ばっかりやねん、て感じです
が、この辺の写真全く撮ってなかったもんで…
 2018年2月では瓦礫の山が少し大きくなっておりまし
た。
 
 さあ、水無し湖を横断し、対岸に向かいます。
 やっと2018年の写真が登場するのは、対岸の軌道
敷きに上がった所からです。
 8年経過しても軌道敷きの状態はかなりいい感じで
す。
 こちらは先程の堰堤方面に向かう軌道敷き。
 プチな切通がナイスです。
 今回はそちらは攻めず、上流に向かいます。
 早速!枕木が残存しておりました。
 こういう感じで基本的には綺麗な軌道敷きが残って
おります。
 山手の岩盤を削って軌道敷きを作っています。
 谷川は絶壁で、すぐ銚子川の流れ。
 よくこんな所に軌道を通そうと思ったものです。
 谷川の路肩は切石積みにしております。
 気の遠くなるような作業です。

 …そして、何か見えてきました。
 出ました、二ノ俣林鉄の見所の一つ、コンクリ桁橋!
 8年前から何も変わらずそこに鎮座しております。

 絶対大丈夫!とは思うものの、やはり上に立つと
不安ですねえ。
 ちょっと鬱蒼としている場所もあります。
 路肩の様子が分かりにくいので気を付けなければ
なりません。
 ふと見上げると…
 おお!碍子があります。電気を通していたんです
ねえ。
 で、二本目のコンクリ橋梁。
 全く同じような立地、長さですが、鬱蒼感がアップして
おります。
 橋梁はこの2本で終了だったと思います。
 しかし見所はまだまだ出てきます。
 おおお…これは…片洞門…かな?
 一瞬ですが、片洞門状に岩が迫り出しています。
 岩壁にはまたもや碍子が。
 中電の旧社章と「25」の数字も見えます。
 2009年12月

 そして…その先にはこのような崩落が!
 引きの画像がなかったので8年前の写真を引っ張り
出したところ…
 ナントその当時から崩落完了しておりました(笑)
 2009年12月

 ただ8年前は左側から回り込めるようになっていた、
ようです(大失念w)
 2018年。左側の回り込む道が見出せず、止む無く
岩の隙間に突入!
 何とか無事に通過できるのでありました。
 いやあ、すっかりこの存在を忘れてましたねえ。
 こちらが出口。
 ほんとにギリギリの隙間です。
 こんな大きな岩が剥離するんですよね。恐ろしや…

 この辺りは半片洞門という感じです。
 当時は今立っている軌道敷きもなかったと思います。
 人力でこの岩盤を砕いて道を付けたというのでしょう
か。
 途方もない作業です。
 所々にこのような窪みが見られます。
 掘削時に出来た傷跡でしょうか。
 何度見てもすごい…
 掘り方としては、やっぱり上から掘り下げているんで
しょうかねえ。
 2009年12月

 この場所を白倉林道から見るとこんな感じです。
 最初にこの光景を目の当たりにした時の衝撃と言った
らもう…(笑)
 ここは軌道幅がよくわかります。
 丁寧に作ってますね〜

 
 至る所に、枕木をカバーしていたと思われる薄い金属
片が見られます。
 そっちの方が先に朽ちていっている模様です。
 ここはごっそり軌道がなくなっている!?
 いや、どうやら橋梁で越えていたような雰囲気です。
 両サイドにコンクリの橋台のようなものが見えます。
 橋梁があったと思われる川床から銚子川方面を見ま
す。
 でっかい岩が散乱しております。

 振り返り。続々と探索部隊が渡ってきます。
 4番目の青い服装のゆたさんがいる辺りがコンクリ橋台でしょうか。
 ということはこの巨大な岩はこの林鉄ができた後に転がってきている、ということでしょうねえ…恐ろしい。

 以降、 
その2 に続く!