三菱発動機可児久々利地下防空工場隧道群


岐阜県

その22

  


南  東3坑前に戻って来ました。
 正面奥が先ほど探索した東1、2坑と立坑
方面です。
 この東3坑までなんですよね、この道幅
の広さ。
 想像ですがここはトロッコ線路が複線で
あった可能性があります。
 奥の東1、2坑からの路線と、ここの東3坑
からの路線が別々だった、とか。
 だいぶ開削を急いでいた証でしょうか。
 では左手の東3坑を確認しましょうか。
 ここは計画図通り貫通しているでしょう
か。
〜東3坑〜
東
 東3坑!。。。って、ありゃ?
 数mで坑道が一気に窄まりました。
 しかしながら、トロッコの枕木跡がくっきり
残ってますなあ。
東  これは。。。掘りかけ、なんでしょうねえ。
 拡幅途中ってことですかねえ。 
東  だいぶ歪みが大きいですねえ。
 ここは東1、2坑よりも長そうですが、果た
して。。。
東  むむううう。。。
 ここも閉塞です。。。
 掘削後の瓦礫も残りますが、どうやら掘り
かけの過程ですな。
 洞内上部から掘り開けた後、下部を掘る
予定だったようです。
 発破ではなかったんでしょうかねえ?
東  ズームで画質が悪いっす。
 奥の壁面には穴があります。
 兎に角下部を置いといて、先に掘り進め
ようとしたんでしょうか。
西  掘りかけから振り返り。
 東1、2坑よりは掘り進めているようです
な。
西  広口坑道まで戻って来ました。
 それにしても。。。うーむ、計画図通りに
なかなか進んでいませんねえ。
西  西側の横坑に戻って来ました。
 では、また右に曲がって東4坑本坑を
目指しましょう。
              〜東4坑〜
東
 東4坑本坑。。。って。。。

 
ぐお!!!???

 なんじゃこりゃあああああ。。。。???
 今までの東3坑までとは段違いの坑道天井の高さ!そして。。。穴が2つ!?
東  まさかの縦2連穴!
 しかも上の方がでかい!?

 下の坑道はヒトサイズですからその大
きさがお分かり頂けると思います。
 まあ一見して上は掘りかけなんですが、
この態様はどう考えたら良いんでしょう
か。。。
 「二段掘り」で検索すると、まさにここの
地下壕に関する
記事を見つけました。
 上下同時に掘削する工法のようです。
 上部は中心をずらして掘削することで、
下部の崩落を防いでいるようです。
 大変危険な工法のようで、それ程までに
急いでいた、ということなんでしょう。

 (写真提供:おろろん氏)
東  二段掘り始めたばっかりみたいですが、
下部はしっかり奥まで穴が開いています。
 取りあえずこちらを進んでみましょう。
東  下部の坑道は普通に歩けるサイズです。
 手前の2段掘りがいかにでかい空間かっ
てことですよねえ。
東  おお!?十字路か?と思いましたが、
右側は掘りかけのような凹み、左も同様
でした。
 しかし、正面の穴がやや左にずれていま
な。。。これが何を意味するか。。。
 もしここが東側に貫通しているのだとした
ら、ひょっとしたら両側から掘り進めていた
可能性があります。
 それなら一致しなくても納得。
東  ずれた穴から先に進みます。
 おお。。。水溜りが。。。
東  水溜りは長靴レベルでした。
 で、その奥から洞内の様子が一変しま
す。
 危険な香りが。。。
東  狭高!印象はそんな感じです。
 上段、下段で掘り分けたような感じも
見受けられます。
 しかしながらその様子は途中も途中。
 床面には瓦礫が溜り、左手には木片が
刺さっているように見えます。
東  こんな感じです。
 足元の瓦礫は結構溜まっています。

 (写真提供:おろろん氏)
東  床面壁際に刺さる木片。
 支保工の残骸でしょうねえ。

 (写真提供:おろろん氏)
東
 そこから少し歩を進めると。。。
 おお!坑道が大きく広がり、きれいに整形されたアーチが出てきました。
 両脇は掘削前ですな。掘削の流れは、カーソルを合せて頂くと分かって頂けると思います。
 これで両側から掘り進めていたことが実証されたような気がします。中央の歪んだ坑道は、両側から掘削していた結果です
かね。
 先ず
@の部分を掘り、続いてAを掘る。この場所よりも後方が狭高くなっていたのは、@Aの段階で放置されたという
ことでしょう。
 それから
Bを掘りはじめてアーチを整形、最後にCを掘って完成!みたいな感じと思います。
 因みに。。。正面は行き止まりではないようです。丁字路になってます。
東  丁字路はどうやら東側の横坑のようで
す。
 横構の天井は赤ライン丸ごと低く、本坑
を無理やり嵩上げしてアーチにしたようで
す。
 両側の掘りかけは、写真では低そうに
見えますが、ほぼヒトサイズです。
東  丁字路の直近まできたら、両側のでかさ
がよく分かります。

 今回は東3坑、東4坑の探索を行いました。
 東3坑までの閉塞を見て、この先どうなるかと思いましたが、東4坑で貫通しててもらって安堵しました。
 そしてここで丁字路が出てきたことで俄然面白くなってきました!そう、掘りかけ終了と思われた
東1、2、3坑もこちら側から掘り進めていたのではないか!次回はその確認に参ります!

以降、 
その23 に続く!