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残る2本はどこにあるのか。
場所は特定していました。新宮駅と南に位置する三輪崎
駅の間には、2本の現役トンネルが存在します。ずばり、
そのトンネル達の廃トンネルが存在する、ということです。
目的とするトンネル達へ近付くルートはほぼここ!しか
ないと思います。
国道42号線から真新しく、しかし途中までしか整備され
ていない両側に歩道を備えた立派な道路に入ります。そ
の道路整備が途絶える辺りで、生活道路のような細い道
が左右に伸びています。明らかにその周辺住民以外利用
しないような道、その一方である、南に伸びる方に入りま
す。南へ300mほど、最早幅は3ナンバーはきついと思え
る道、民家が途絶える辺りから急坂を下ります。
で、行き着いた先がこのような場所。終点のようですが
。。。 |
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左手に看板があります。
見てみましょう。 |
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!なんと熊野古道でした。しかも高野坂という比較的名
の知れた場所であるらしく、この広場はそこへ向かう人々
が車などを停める場所のようでした。
ここから約1.5km、峠というか坂と呼ばれる箇所を越え
て、三輪崎の駅にまで行けるようです。ようは、生活道路
と思ってやって来た細い道は熊野参詣道(中辺路)のルー
トの一部だったのです。いやはや。 |
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その看板の右手には近年整備されたであろう階段があ
り、左には道標が。
「熊野古道高野坂」これより23丁(約2.5km)と彫られて
います。整備時に設置されたものと思われます。
この階段の上、木製の柵の向こう側はどうやら紀勢本線
のようです。架線が見えます。
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ちょっと上には行かず、右手を見てみることに。最初に
見えていた建物は、トイレでした。この高野坂は遊歩道並
の整備をされているようですね。
その奥は小さな川が流れ、海に注いでいます。その左
脇にも通れるように通路が設置してあるようです。 |
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むむ?
川の方に行ってみると、橋梁が2本見えます。奥の橋梁
は現役紀勢本線のもののようですが、手前は。。。高野坂
に向かう遊歩道橋梁のようですが。。。土台が立派すぎま
すねえ。遊歩道の桁に合わない橋台の太さ。切石にて
がっちり組まれているその姿はまさに鉄道の橋台です。
そう、手前の方は旧紀勢本線の橋梁跡と思われます。 |
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ちょうど、奥の橋梁を紀勢本線の車両が通過していきま
した。その車両を1人の愛好家が写真を撮っていました。 |
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階段を上って遊歩道橋梁へ。木製の新しい橋です。鉄
道橋梁の面影は全くありません。
(カーソルを写真に当てれば紀勢本線を見ます) |
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遊歩道橋梁から100mも行けば平坦歩道が終わり、
突き当りにはまたも道標が。。。
またも同じでした。右手は木製階段で山に登るルート。
ここが高野坂でしょう。しかし、登ってしまうと線路跡から
外れてしまいます。左側は紀勢本線でございます。 |
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そこから100〜200mほどでしょうか、トンネルが見え
てきました。紀勢本線「御手洗トンネル」です。
延長は174mです。
旧路線跡もトンネルに突入するはずですが。。。
右手の叢の奥か。。。 |
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鬱蒼と茂る低地植物。木の幹にピンクのテープが巻きつ
けられています。この奥にあるはずです。 |
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!でました!
なぜかその周囲は低地植物が生えることなく、左右の
木々に護られる感じで路面幅を残しておりました。 |
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旧御手洗トンネル、新宮側(北側)坑口です。
その姿は袖摺トンネルと同じく立派な造りをしています。
が、その周囲があまりに頼りなくないですか???
右面は石積みの法面があったようですが、左はロクに
補強されていないように見受けられます。その影響はご覧
の法面の崩れ方でよく分かります。 |
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右側法面は崩落著しいものの、石組みの水路はしっか
り残っておりました。 |
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袖摺トンネルよりもはっきり坑門が眺められるので、よく
観察してみました。
5層の巻厚迫石に切石の要石、笠石帯石も切石、レンガ
組みはイギリス積みと、やはり全く同じ造りです。
よく坑門のみ目立った崩落もなく残っているものです。 |
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少し上からの視点。。。表はしっかりしているように見え
ましたが、笠石辺りが怪しいですな。。。
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怪しい傾きをしていた一番端っこの笠石を見てみると。。
。(カーソルを写真に合わせて見てください。)
太い木の根がレンガや笠石まで押し退けて生えてきて
います。
人間が自然を切り拓いて造った人工物もいつかは自然
に戻される、その過程をまざまざと見せ付けられます。 |
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それでは内部に入ってみました。
7段の切石を積み、その上からはレンガアーチという構
成です。
かなり見通しが良く、反対側の光も見えています。ただ、
路面はかなり水浸しです。 |
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その坑口前は瓦礫が多く散乱し、水溜りも多い状況で
あるものの、その先、路面はかなり先まで見通すことがで
きます。両側の木々が日光を遮り、低地植物の繁茂を抑
えているからでしょうか。
。。。良い光景です。。。 |
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低い位置からのショット。白化が進んだレンガアーチで
はあるものの、サイドの切石とともに、揺るぎのない印象
を受けます。 |
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退避口の造りも袖摺トンネルと同じです。2重の欠円
アーチの白化がひどいですが。。。 |
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北側入り口が特に水浸しでした。
少し入ると砂利(バラス?)で多少は歩きやすくなります。 |
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しかしその安心感も束の間、だんだん水溜りの割合が
南へ向かうごとに増えていきます。。。
。。。しかも、南側の坑口の様子がおかしくないですか
???
北口とはあまりにかけ離れたその南口の姿に衝撃!
果たしてその姿とは???
以降後半戦へ! |