旧端出場発電所導水路遺構群


愛媛県


その7

  

           2018年4月訪問

 恐怖の崩壊鉄橋(剣谷水路橋)を何とか突破
し、直後の第五隧道は高延長&長靴レベルの
水没だったので、巡視路にて迂回。
 登って降るなかなか長い巡視路を経て漸く
吐口にやってきました。
 早速水路橋が見えますね。
 第五隧道の吐口です。
 瓦礫が眼前まで迫っていますが、一応開口
しております。
 あの点の先は崩壊鉄橋です。
 かなりの延長です。
 その第五隧道吐口からはすぐに次の水路橋
が。

 
第七水路橋

 となります。
 沢との高低差が少なく、瓦礫が鉄骨にまで
達して、押し出されそうになっています。
 振り返り。
 かなり押し出されていますね!
 これも地すべりでしょうかね…
 何とか橋台から離されることなく、へばりつい
ています。
 そしてまた水路に。
 んん?
 間髪入れずにまた水路橋が現れました。
 水路橋連続地帯ですな。

 さあ、水路橋、水路きょ!?
 んなんぢゃこりゃああああ!???

 水路橋、架かっているっちゃあ架かってますが、一本だけ?しかも横倒し?
 降りてみて納得…
 こうなっとったか~
 片側が桁から脱落、もう片方だけで何とか浮い
ている状態です。
 宙ぶらりん状態の水路橋。
 沢から水路に上がるのが結構ホネでした。
 水路橋を使えば上がりやすそうでしたが、いつ
崩壊するか分からないので使えません。
 上手く足場とロープを使って乗り切りました。
 振り返り。
 こちらも降りるのに手間取りました。
 鉄骨を使えば楽なんですが、途中で外れたら
押し潰されかねないです。
 しかし、なぜ片側だけ外れたのか?
 両側とも橋台の石積みは生きているように
感じますが…
 第八水路橋

 片側だけ辛うじて橋台に乗っかる状態で遺さ
れた水路橋。
 確実に固定されているなら、鉄骨渡りも可能
なんでしょうが…これは無理!
 続けざまに、

 
第六隧道

 半崩壊(もうほぼ全壊)鉄橋の橋台から隧道
坑口までの距離が全くないので、引き撮影がで
きません…
 しかし、隧道坑口はこんなに平然としているの
に、目の前の鉄橋とのギャップが…
 ご多分に漏れず、煉瓦巻きは坑口のみで、内
部は素掘りです。
 振り返り。
 はみ男さんの背後には既に路盤はありませ
んw
 喫水線は半分ぐらいです。
 しかし、全部岩盤です。本当に開削には苦労
されたでしょうねえ。
 内部は特に変化はないので、足早に駆け抜け
ます。
 高さは170㎝前後でしょうか。やや屈む程度で
抜けることができました。
 第六隧道吐口に到着です。
 ここもやはり煉瓦巻きですねえ。
 吐口からはすぐ右に折れています。
 振り返り。
 特に目立った変化はありませんね。
 第六隧道の吐口坑門です。
 やはりご丁寧にピラスターを設けてますねえ。
 崩壊鉄橋を過ぎてからは、遺構の多さにちょっ
と満腹気味になってきました…
 ので、写真撮影も心なしか枚数が減ってきて
おります。

 そんな中でてきた横断橋!こいつはかなり状態良く残存しております。
 鉄筋コンクリートアーチの横断橋を、豆尾谷横断橋(第四横断橋)と致しますので、これは、

 第五横断橋

 ということになります。
 水路の下を潜る程の沢ではないが、水の流れ
が顕著な場所にはこういった横断橋を設置する
模様です。
 普段そんなに水の流れがなくても、大雨で増
水すると、水はもちろん瓦礫も流出すると思われ
ます。放っておくと、水路に瓦礫が侵入して水路
の流れに支障をきたしてしまう恐れがあります。
 そういった事態を抑制するためにこの横断橋
を設けるみたいですね。
 いやあ、それにしても、完璧なフォルムです
な!
 欠円アーチに、保守用の階段、山側の傾斜に
合わせた勾配を付けた煉瓦積み。
 機能美とはまさにこのようなものを言うのでは
ないでしょうか。

 いやあ、いいわあ~
 内部のアーチも手抜きはありません。
 そのお陰で、廃されて尚、このような美麗な
フォルムを保っています。
 嬉しくて潜ってしまいました。
 しかし隧道と違って高さがありません。這いつく
ばって通り抜けました。
 振り返り。
 こちらの方が煉瓦積みの傾斜が長いです。
 いやあ、何度見ても、いい!
 沢の流路部分を下から。
 両端の煉瓦積みが階段状になっているので、
上り下りしやすかったです。
 名残惜しいですが、先に進みます。
 しかし長い!
 3km余りと言いますが、もうとっくに過ぎている
感覚です。
 実際は構造物に足止めを食っているだけで、
それ程進んでいないと思われます。
 
 おっ、また横断橋か!?
 第六横断橋

 ちょっと損傷が大きいですが、それでも欠円
アーチは無事です。
 内部は…おお!屈曲してますねえ。
 直線の煉瓦ですが、うまく流線形にしていま
す。
 内部は泥濘状態、とても潜れません。
 反対側から。
 結構ボロボロですなあ。でもアーチだけは無事
なようです。
 沢の流路となるアーチの天井部分はコンクリ
コーティングされていたようですが、それも剥げ
てしまっているようです。
 かなり埋まってしまっている吐口側。
 覗き込むとちょっとアーチの破断が確認できま
した。
 本当に頻繁に構造物が現れてくれるので、嬉
しい限りなんですが、お陰でなかなか前に進み
ません。
 この写真撮影の時間が11時50分、採鉱本部
を出たのが7時30分なので、なんと4時間20分も
かかっています。
 どんだけうろうろしてんだw

 わき目もふらずスタスタ来れば半分以下の時
間で来れるのではないでしょうか。

 まあ、こんな感じですがもう暫く遺構が現れま
す。

 大分時間差のある地図で申し訳ありません。

 その5で出てきた豆尾谷横断橋(第四横断橋)
鉄筋コンクリートアーチ。沢の両側から切断され
たような跡のある水路が残っているため、元々
は水路橋の可能性有。

 その6で出てきた第四隧道。両坑門とも大半
埋没しており、中に入れず。
 剣谷水路橋(第六水路橋)が伝説の崩壊鉄橋

 その7で出てきた第五隧道、第七水路橋、
第八水路橋、第六隧道を掲載しています。


 いやはや…

 以降、 
その8 に続く!