その2
2014年9月訪問
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牛渕隧道と西之谷隧道、2本のコンクリ隧道を訪問しまし たが、そろそろ素掘りさんが恋しくなります。 西之谷隧道に近い物件は…と。おお!ここは素掘り物件! 地図を確認して即、決定。急行します。 ここの隧道は正式名称が不明で、(仮)西之隧道となって います。奇しくも先ほどのコンクリ隧道と同じ名前になってい ます。 |
菊川市中内田から掛川市西之谷に。中内田地区にコンクリの西之谷隧道、西之谷地区に無名の素掘り隧道…ややこしいすねえ。 …で、さあ、隧道はどこ!?ぱっと見、隧道を穿つ必要のありそうな山はないんですがねえ… |
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もうちっと近づきます。 左右に散る丁字路と思われた舗装道路。よく前を見ると…? |
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おおおおお… なんか…道がある?その道を遮るように黄色い看板 があり、そこには通行禁止…と…? 違う!?落石注意とな??? 明らかに廃感満点な、か細い未舗装道ですが… 現役ってことっすか?関西ではあまり見ないシチュエーショ ンです。 |
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左垂直に近い法面、右草薮… 残された僅かな歩行区間…どう見ても廃感たっぷりです な… |
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狭苦しいか細い道は左に折れていき… むむむ…いきなり隧道感がUP! |
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むむむむ!なんかある! と、同時に残念な構造物も同時に目に入ってきます… |
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出ました!遠州オフ初の素掘り隧道!遠州ブランドの素掘り隧道に、遂に遭遇です! フェンスは残念な結果ですが、この隧道の存在感が吹き飛ばします! |
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関西ではまず存在しない、というか地質的に存在し得ない フォルムを有しています。 垂直の掘り割りの終末地点にぽっかりと空いた穴。 左右の壁が崩れないのが不思議でなりません。 それにしても小さい穴ですな。ちょっと屈まないと入れない のではないでしょうか。 これは車道としては機能してなかったんでしょうねえ。 よそ様のブログではフェンスがなかったんですが、最近 封鎖したようですねえ。 |
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ローアングルから。 うーむ… 素晴らしい! 物凄い立地です。上部が崩れて隧道が後退した、というわけではなく、当初からこんな状態だと思います。 切り通しで結構粘りましたねえ。 |
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振り返り。 うーむ。この幅員で有り得ない切り立ち。しかも垂直。 馴染みのない関西人としてはこの存在感は圧倒的です。 |
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そして、内部!完全無欠の超素掘り、です。 素掘りとは思えないくらいの安定した床面、側壁、アーチです。 |
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ローアングルから。 地層のラインが何とも美しい。 掘りやすく、崩れにくい。隧道掘削には理想的な地質なんでしょうねえ。うらやましい… |
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隧道の右下に配管が通されています。 送水管でしょうかねえ。 中には入れないので、反対側は車で回り込みます。 |
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舗装路に出てきました。 背後には広大な茶畑が広がっています。 このギャップが凄まじい… |
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反対側坑口へは、民家の間を縫い細い道を辿ります。 一発で辿りつくのは厳しいっすな。 |
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そして…こんなところに…あるってんですかい!? 舗装が途切れた民家脇の狭いスペース。この先に… |
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あるんですよね 信じ難い立地です。特に谷筋でもなんでもなく、勾配を稼ぐわけでもなくいきなりぽっかりと口を開ける穴。 回り込んでもそれ程時間がかかるわけでもなく… ひとえにこの掘りやすい地質が、人々の掘りたい衝動を後押しをするんでしょうか。 |
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うーむ。掘り方が防空壕とかの坑道です。これが純粋に人や荷車を通すために穿った穴(当初の目的はわかりませんが) としたら驚きです。 |
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反対側から。洞内は安定していそうなんですが、封鎖は何か問題があったのでしょうか。 ただ、フェンスには錠前扉が付いているので、完全封鎖ってわけだはないようです。この送水管?のメンテ用でしょうか。 |
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振り返って。 西之谷地区にあるので西之谷隧道としていますが、実際の名称等全くわかりません。 が、都市建設部維持管理課の資料がネットで確認できます。 その中で八相寺線の西之谷隧道があります。ただ、これは違うのでは、という結論です。八相寺という お寺は実在しており、そのお寺の傍に素掘りの隧道があるのを探索後にさるブログ様により確認してます。(その方は八相寺隧道としてます) 同じ掛川市の名前入りでフェンス封鎖されています。 そしてもう1つ。108号線という路線名で一ノ谷隧道というのがあります。どちらも素掘りでこれだけだと情報不足です。 で、全国道路トンネルリストを探ると…両方とも名前が載ってます! ・西之谷隧道 昭和3年竣功 延長29m 幅員2.3m 高さ2.0m ・一ノ谷隧道 昭和3年竣功 延長59m 幅員1.8m 高さ1.6m スペック的には一ノ谷隧道がしっくりきます。 ここで当方の考えとしては、西之谷隧道というのが、八相寺の傍の隧道。で、ここの隧道が一ノ谷隧道ではないか、と。 ということで、この隧道を、 イチノヤ 一ノ谷隧道 1928年(昭和3年)竣功 延長59m 幅員1.8m 高さ1.6m と致します! 以降、 その3 に続く! |