春日野隧道編 | |
春日野隧道も旧国道8号線にありますが、前 出の2隧道と違い、長距離旧道(武生市道20 56号線:武生市→越前市)上に存在します。 今回は北側の県道205号線、中津原隧道脇 の道からのアクセスです。すると、現市道の中 程に合流します。 ところが看板にもあるように北行き南行き両 側とも通行止めとなっています。この看板自体 もかなり古いもののようで、通行止めが長期に 渡っていることが窺えます。 隧道と反対への北側は、途中で大規模な崖 崩れ現場があります。一応大掛かりな復旧工 事の跡はありますが、あきらかに中断している 感じがします。市道も完全に廃道化しており、 倒木もあるため2輪での通行も厳しい状況で す。 隧道は南側にありますので、そちらに向かい ます。 |
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南側は、ダート道ながら轍はくっきり残って おり、4輪での進入も可能です。ただ、これも 老朽化した看板ですが、トンネル入り口崩壊 による通行止めとなっているようです。 だいたい武生市も2005年10月に市町村合併 により消滅しているため、通行止めから最低で も2年半は経っているということになります。 もう蘇ることはないのでしょうか。。。 |
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深めの轍で、真ん中の草むらに底を撫でられ ながらゆっくり進みます。 するとそう遠くない距離にて、隧道が顔を見せ ました。 |
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春日野隧道の登場です。 草木の侵食激しく、全体を一目で見ることは 叶いません。しかしながら、貫通しているのは 明らかに分かります。 |
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近寄って坑門左上部を見上げてぎょっとしま した。相当な規模での損傷を受けています。 だいたい総切石造りの隧道は重厚で頑強な イメージをよととは持っていましたが、このよう な状態はあまり見たことがありません。 |
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坑門の真下まで迫って見上げた写真です。 笠石が前に迫り出して浮いている感じがしま す。笠石同士の挟み込み力のみで保っている ような状況です。コワイ。。。 |
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扁額はしっかり残っていたのでよかったっす | |
内部です。綺麗なレンガアーチを残していま す。坑門損傷で心配しましたが、しっかりしてい るように見えます。 3分の1程度は浸水していますが、ごく浅いよ うですので、中に入ってみました。 |
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浅瀬に生息している爬虫類が何匹もおりま した。この隧道の主でしょうから、踏まないよう に気を付けて通らせてもらいました。 |
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坑口前の盛り土がなければ通過できそうで す。もっとも坑門の損傷具合から見て、通させ てくれるとは思えませんが。。。 |
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反対側(南側)坑口です。 レンガアーチも綺麗でとても良い雰囲気を 出しています。 |
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南側です。こちらは崩れることなく、緑の滝に 溺れながらも力強く聳えておりました。 造りは金ヶ崎隧道とほぼ同じではないでしょ うか。一連の装飾を全て兼ね備えております。 通行止めの看板は最早不要に感じる坑口の 状況です。 |
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扁額には明治19年12月竣工とあります。 金ヶ崎隧道には明治19年11月とありました ので、竣工が1ヶ月しか変わりません。 同時に掘り進められていたようです。 |
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隧道から南側は鬱蒼と緑が繁茂しており、 通行止めとなってからの歳月を感じます。 結局明治3兄弟隧道は全部車での通行はで きない廃隧道として余生を過ごしていましたが 何とか我々愛好家にその姿を見せてくれただ けでもありがたいことです。 いつまでもその姿をなくされないように。。。 あわよくば春日野隧道は現役復活とか。。。 ムリですかねえ。 |