有峰林道小見線隧道群


富山県


  

 有峰林道とは。。。あの名高い北アルプス
立山連峰西の麓にある有料林道です。
ただし麓と云えどもすでに標高1千メートル級
の山々に囲まれる大自然の中を通っています。
 林道の大半は有峰県立自然公園内にあり、有峰
湖を中心にキャンプや登山、散策に多くの車が
訪れます。私のように隧道巡りのみを目的とする
人が年間一体何人いることでしょうねえ。

 有峰林道は有料です。普通車(小型車扱い)で
1800円!結構お高いです。
 これはきっちり元を取らないとなあ。。。

 
 小見線(読みは「おみ」)のゲートを過ぎるとすぐ
真新しいトンネルに出会います。写真は南側坑口
のものです。

 「亀谷トンネル」 カメガイトンネル
 1996年(平成8年)3月竣工 延長408m
 高さ4.5m 幅員6.5m


  新しめのトンネルです。林道開設年がわかりま
せんが、明らかに新トンネル。
 旧道がありそうです。
 位置的には小見線ゲートからすぐの位置です。
すぐ亀谷トンネルが口を開けており、その右手には
予想通り旧道らしき道が伸びていました。
 
 ちなみに相互リンク先の「道路狂(管理人honさん
)」から「富山のトンネル」で、予習をしております。
その中では旧亀谷隧道の存在はありませんでした
が、一応旧道を歩いてみることにします。
 アスファルト路面は辛うじて残るものの、その
植生は既に全体を覆い尽くそうとしています。
 。。。なんか入口があります。。。

 見上げると2本のパイプが山上に向けて伸びて
ます。当然下方にも。。。そうこれは水力発電の
送水管で、その管理用通路なのでしょう。
 当然施錠されてます。

 眼下には靄に霞んだ水力発電所の施設が見えます。

 北陸電力 亀谷水力発電所1923年(大正12年)12月運用開始だそうです。 
 道は山沿いに左に折れ、すぐ路面は藪に覆われ
始めます。
 うん?左側面に何か。。。
 おおお。。。
 これは管理用通路ですな。冬季でも雪を避けて
先に進むことのできる人道隧道です。
 こういった設備はこのあたりでは珍しくありませ
ん。しかしこれを隧道としてカウントすると、とんで
もないことになるんですよねえ。
 どっちかっていうと人道用スノーシェッドですよ
ね!ってことでカウントには入れてません。
 中は。。。暗いですなあ。。。
 こういった設備には照明など存在しません。
 まあ素掘りではないので懐中電灯さえあれば、
特段苦労する点はありません。

 しかし、この通路ももはや使用されないのでは
ないでしょうか。車道込みの亀谷トンネルができて
しまった今となっては。。。
 人道隧道からの廃景。
 あっ、隧道ぢゃなくてシェッドね。。。
 どうせなら通り抜けてやろう、という気になって
きました。
 少し進むと。。。ぎょっ?
 なんか物体が転がっとる。。。?
 をををを。。。これは。。。ちゃりではないか。。。

 すぐさま○冨氏と○沼氏の両氏を思い浮かべて
しまった。。。まさか氏の忘れ物か!?
 んなわけないか。。。
 うーむ、やっぱり長いですなあ。。。車道トンネル
が408mですので、それに近い延長がある可能性
があります。
 しかもこうもりさんが増えてきた。。。この狭さで
はやばくな〜い?

 明かりが見えます。。。が出口ではないようです。。。
 あああ。。。こうもりさんの乱舞が始まった。。。
 小窓があります。
 明り取りとか、換気用でしょうねえ。こういった
小窓が隧道ではなくシェッドと判断させる一因に
なっております。
 お!今度は本当に出口のようです。400mも
なかったな。。。
 しかしさっきからこうもりさんの乱舞に加えて、
ゲジさんも増殖。。。乱舞が始まってます。。。

 ひいいいいいいいいい。。。。。。。

 。。。ぎゃああああ。。。。。。。。。。。。。写真がぶれぶれです。
 落ち着いて撮れたもんじゃありませぬ。
 上空ではこうもり乱舞、側壁、床ではゲジの乱舞が。。。何回か踏み潰してる気もするし。。。いやあああああ。。。。

 何やら出口に見えます。。。?
 カゴ付きカブがいました。ナンバー付いてるし、
まだ使うんでしょうかねえ。

 それよか脱出や!
 ここまで来るとヤツらの脅威は取り除かれまし
た。。。ふう、やれやれ。。。
 
 脱出した先は。。。いまだ旧道の最中でした。
 しかも大荒れ状態。。。

 さっきの出口も藪に覆われていて写真が撮れ
ませんでした。
 ちょっと進んだ先に。。。うん?
 右先の路肩が。。。?
 緑まみれの2D画面ではうまく伝えられません
なあ。。。
 アスファルトの切れ目と駒止めの隙間にぽっかり
と穴が開いております。。。危ね〜。気づかず足を
踏み込んでしまいそうです。
 駒止めは崩れることなく宙に浮いている状態
です。
 小さな谷筋のインカーブにも管理用通路があり
ました。これはほんの10数m程のシェッドです。
 谷筋の中央部分にも小窓があります。水が大分
滴っていますねえ。。。
 こんな状況ですし、さっきの乱舞のトラウマで、
とても入る気にはなりませんでした。
 ま、まあ短いしっ、いらんよね!
 すぐ出口が口を開けています。
 藪が蓋をしてしまっている状態ですな。。。

 をを!
 南側にたどり着きました。
 って、まあ、この南側から旧道をゲートまで歩い
て、戻ってくる所の部分をレポしたっていうこと
ですな。
 一応亀谷トンネル旧道は制覇です。車道旧隧道
はありませんでしたが、管理用が2本ありました。
(やっぱり隧道カウントになってるな。。。)
 これで見ると、旧道の痕跡がくっきりと判別でき
ますねえ。

 まだまだ序盤です。この先に眠る隧道は一体
どのような姿で存在するのか。。。

 以降、 
その2 に続く!