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大きめの橋梁を過ぎると、次のトンネルが見えて
きました。 |
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「4号トンネル」
正式には「玉野第四トンネル」(約75m)です。
こちらも綺麗な状態で遺されていますね! |
玉野第三トンネルと瓜二つですね!でもよく見るといくつか異なる点があります。(カーソルオンは玉野第三トンネルです。)
先ず、馬蹄型アーチ下部の隅石がありません。普通に煉瓦仕様です。ピラスターの足元も切石ではなくなっています。
後は、左側に少し翼壁があるぐらいで、後はほぼ一緒です。
補修の跡が一切見られない、見事な坑門です。 |
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重厚なピラスター、馬蹄型の流線的なアーチが
非常にいいです! |
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内部です。
ここも補修なしで往時の姿を留めています。 |
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振り返り。
新緑の季節もいいですねえ。 |
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あっという間に多治見側坑口。
途中に退避坑があるんですが、うまく撮影でき
ていないので、カットです。 |
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玉野第四トンネル多治見側坑口です。
翼壁が目立ちますな。 |
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少し引いて。
いい感じですね~ |
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ここ近辺は玉野渓谷です。
因みに庄内川は、岐阜県内では土岐川と呼ば
れ、玉野渓谷付近では玉野川と呼ばれることも
あるそうです。
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また橋梁跡に出てきました。
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こちらも煉瓦橋台ですね!
暗渠(アーチ)がないのが残念ですが…
界洞橋梁 と思われます。
※名称は、昭和8年中央本線各駅配線略図並
線路縦断面図より |
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新緑の中の廃線跡。
この季節は本当にいいですねえ。 |
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中継信号機・継電器箱(通称・お釜)台座跡
道路信号機と同じ役割の列車の安全運行に欠
かせないものです。
(青が進め、赤が止まれ、橙が注意徐行)
蒸気機関車の運転士は進行方向左側に座って
運転していたので、春日井側の台座が下り用、
多治見側が上り用だったと思われます。 |
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さて、そろそろ中間地点、何だか向こうが賑や
かです。 |
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お弁当売り場はコチラです(笑)
鯉のぼりが廃線跡の上を泳ぎ、その下で大勢の
人々が寛いでいます。
そんなのどかな雰囲気ですが、そんな場所に
大きな竪穴があります。 |
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うおっ。なんじゃこりゃ?
ものっすごい深いです。しかも…下部には… |
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煉瓦アーチ だ…
あんな低い場所に煉瓦アーチが口を開けてい
ます。
をいをい…どうやって降りるんだ、これ。
って、帰りの順路で反対側から見られるそうで
す。ほっ
「暗渠」
「大きな沢を横断するために施した盛土の底部に
アーチ型水路を通した「トンネル型の橋」のことで、
鉄道用語では「暗橋」とも言います。この沢
(笠石洞)は建設当時、深い谷であったため、線
路を架設するため高さ10mの盛土を築いて列車を
通過させましたが、その折に総レンガ造りの水路
を設置しました。
しかし、この沢は土石流が多発し、盛土がはから
ずも逆に砂防ダムの役割になってしまいました。
特に昭和32年の豪雨による土石流で、盛土の築
堤が完全に埋まってしまったため、その後、現在
の大規模なコンクリート壁が設置されました。
この暗渠の水路を形造るレンガは、設置され現
在までほとんど陽に触れることがなかったため、建
説当時の赤い輝きをとどめています。
※平成26年に新設した復路専用の玉野古道(5
号トンネル春日井側に古道への降り口あり)を通
ると、暗渠の水路トンネルを覘くことができます。」 |
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玉野古道の話もでておりましたので、興味のあ
るかたはどうぞ。
明治の超短命玉野街道、「名古屋新道」は非常
に気になる存在です。
…それにしても…
この沢の名前が「笠石洞」というみたいですね。
てことはこの暗渠の名称は、
「笠石洞橋梁」
ということでいいですかね?
※昭和8年中央本線各駅配線略図並
線路縦断面図より名称確定しました
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笠石洞橋梁は帰りのお楽しみに取っておくとし
て、先に進みましょう。
次の隧道が見えていますね! |
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「5号トンネル」です。
正式には、「隠山第一トンネル」(99m)になり
ます。先の2本よりも20m程長いですね。 |
右側のウィング(翼壁)が特徴的な隠山第一トンネル。巻厚5層の煉瓦馬蹄型アーチです。
こちらの馬蹄型アーチの足元は隅石補強されています。今まで3基見ましたが、どれも微妙に意匠が異なります。 |
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「護り稚児地蔵」だそうです。
詳細は見るのを忘れていましたが、ここにあった
ものではなく、近くの土中から発見されたそうで
す。 |
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それにしてもこの翼壁は見事です。
イギリス積みで整然と並んだレンガが見事です。 |
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側面に廻ってみると、このような面白いものが。
逆さを向いた2層の煉瓦アーチが乗っかっていま
す。雨樋ですかね。アーチ状のは初めて見ました。 |
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内部です。
相変わらず補修なしのオール煉瓦仕様です。
素晴らしいですねえ。 |
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振り返り。
要石と隅石がチャームポイントです(笑) |
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退避坑です。
今回初めての掲載です(笑)
3層の煉瓦アーチ仕様となっております。
馬蹄型なので湾曲していますが、退避坑の奥は
垂直となっています。 |
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多治見側に来ました。
「5号、6号トンネル」
「当時この2基のトンネル工事は難航を極めて
何度もの崩落を繰り返し、特に5号トンネルでは「
50坪あまりの面積を持つ巨岩崩落により作業員
5人の命が奪われた」と報ずる明治30年当時の新
聞記事があります。川側にはその証である崩落
レンガの残骸が多量に廃棄されており、難工事が
しのばれます。委員会ではこの廃棄レンガを拾い
集め、コンサート広場の床材として活用すること
で、再びレンガに命が吹き込まれています。
この4年間のトンネル工事で計20名以上の方々
が亡くなったため、定光寺駅前の旧千歳楼前の
玉野園地入口には慰霊碑が建立されています。
~以下略」
5号はこの隠山第一トンネル、6号は次のトンネ
ルのことです。 |
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隠山第一トンネル、多治見側です。
相変わらず写真撮るのに難儀します。 |
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こちらも翼壁が広い!
こちらは翼壁の先に、面白いものが付いていま
す。
それはまた次回に。
以降、 その4 に続く! |