牛ノ谷トンネル


JR北陸本線(福井県牛ノ谷駅−石川県大聖寺駅間)


 


                    2015年4月訪問


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 年度末からの繁忙期を過ぎ、ようやく探索の機会
がやって参りました。
 今回のターゲットの一つはここ。
 福井県牛ノ谷駅〜石川県大聖寺駅間にある北陸
本線の廃トンネル、その名も「牛ノ谷トンネル」
 現役路線も一般的に「牛ノ谷トンネル」としている
ようですが、実は違うようです。

 こちらは福井県側。現役トンネルの真横に旧トンネルが現存します。
 現役線の坑門に「熊坂トンネル802m」とのプレートがありました。牛ノ谷トンネルではないんですねえ。
 因みに石川県側の坑門の安否は分かっておりません。

 こちらが牛ノ谷トンネルです。冠木門タイプの立派な煉瓦坑門ですな!

 正面から。巻厚は5層。要石もあります。素晴らしい面構えです。

 うーむ、聳え立つ煉瓦の擁壁。その重厚感は全く衰えておりません。
 では内部に…

 ぐお!?
 強烈な禍々しさを放つ洞内…
 坑口前の土砂と瓦礫の先は…水没か!?

 振り返り。
 現行路線が見えていますな。

 白化の著しい洞内です。そしてやや右に曲がっているようですな。
 で、どうでもいいですけど、ここからではそうでもなさそうに見えた水位ですが、実はそこそこあります。
 初っ端から長靴アウトで、わざわざ戻ってウェーダーで再トライです。

 いざ入水!
 いきなりの長靴越えの水没。水は非常に澄んでいます。
 それにしても、果てしない感じの洞内…現役トンネルも800m超です。それに近い延長は有しているのではないでしょうか。

 振り返り。
 あの土砂から降りる時も滑りそうで結構怖かったです。瓦礫もたくさんありますからね…
 向かって右側の側壁にある点検メモ?
 「目地劣化」とあります。

 果てしない感じで続く洞内…遠い…

 向かって左手にある点検メモ
 「ウキ・目地切れ」だそうです。
 上部にそれらしき箇所が。
 こちらには「はらみ」とあります。
 横隔膜ではないですよ(笑)膨らみがあるってこと
ですかね。
 配線用の碍子が残されています。

 「横隔膜」で振り返り。
 結構進んできました。この辺りで既に膝丈の水没だったと思います。
 …これは非常によろしくない流れです…水深が確実に深くなっている…
 はい、ちゃんと撮ってました。
 先が思いやられる…

 牛ノ谷トンネル一発目の退避坑です。
 2層巻きの半円アーチ仕様ですな。

 …まだまだまだ先は見えません…真っ暗です…やはり反対側は消滅しているのか…
 2か所目の退避坑がすぐ現れました。
 1か所目と比較すると水深の違いが分かると思い
ます。
 張り出した岩盤を削ったままにしてあります。
 煉瓦積みはそこを避けて積んであります。
 細かいっすな。

 うーむ…かなり深い!
 恐れていたことが現実に…水深は浅くなるどころか順調に深くなっていく…これは石川県方面に下り勾配なのか…?

 そして3か所目の退避坑。
 もう水没加減が一目瞭然です!えらいこっちゃ〜

 限界はすぐに訪れました。水深UPのペースが早すぎる…
 3か所目の退避坑でウェーダーですら限界ポジションとなりました…全くの想定外です。
 これ以上は…フロート(浮く)グッズが必要です!!!

 ウェーダー限界地点より振り返り。
 うーむ、どうでしょう。300mくらいは進んだでしょうか。想定外の難敵牛ノ谷トンネル。
 これは…やはりリベンジ…だよな…
 しかし!恐らくは閉塞しているであろう石川県側坑口。その姿を拝めるかは不透明です。
 水没が天井にまで達して本気で進めなくなる可能性もあります。そうなると最終の最終、「フロート」を越える超最終手段は…
そう、「ダイブ」(潜る)です。いやあ、こればっかりは無理やな…
 
牛ノ谷トンネル撤退動画  てなわけで今回はこれにて撤退…
 最後は撤退の様子を動画でどうぞ
 4000ルーメンのヘッドライトのはずですが、動画
では真っ暗…まあ闇と音の臨場感でお楽しみ
下さい