太地町遊歩道隧道
和歌山県


後半戦

 

 
 スタート地点の鼻尻湾に戻ってきました。
 前回は南側の鷲ノ巣崎遊歩道を行きました。南側
遊歩道も通行止めでしたが、やはり北側もフェンス
があります。しかし、横がかなり甘い封鎖ですので
またここからお邪魔しました。
 残り3つですが、そのうち2つは確信があるので
すが、最後の1つはここではないかも。。。という
一抹の不安を感じての進軍です。というのは、5つ
の隧道は、遊歩道や園地(みはらし台のような高
台についた名称)に関連の名称があったためです。
ちなみに、「たかばべ」は「たかばべ園地」、「向島」
は「向島遊歩道」、そして今から探すのは「鷲ノ巣崎」
の名が付く2本です。これは当然「鷲ノ巣崎遊歩道」
です。ところが、最後の一つは、見当たらないので
す、地名が。。。
その名を「オオヒガシ隧道」といいます。。。。。。。。
。。。。。。。。不安だ。。。
 しかし、すごい所に遊歩道を造るものです。。。
右側はすぐ海辺、左は荒々しく削られた岸壁が聳え
ています。落石と大潮の両方の危険が伴い、もはや
遊歩道とは言い難い修験者道のような様相です。
 しかしこの光景は絵になるなあ。
 それから程無くして、落石注意の看板の先、相変
わらず海辺に沿って緩やかに左カーブを描く遊歩道
の内側、岩場に食い込む道があるのを発見。。。
 すわ、隧道か????
 こ。。。これは。。。
 隧道ではなく洞門っぽい。ここでいう洞門とは自然
が造り出した天然のトンネルである。奥が閉塞して
いるのであれば、それはもはや洞窟、鍾乳洞の類
になってしまいます。
 しかし、コンクリの歩道があるのだから。。。と、
内部を覗いて見ることに。

 をを!貫通している。。。
 しかい、なんつう空間でしょうか。
こりゃあ自然にできたもの以外の何者でもなさげ
ですねえ。
 上の写真を左にUターンすると、また広い空間が
あり、奥にベンチが置かれています。この写真の
左側の明るい場所が今入ってきた所です。
 なかはひんやり、靄がかかっています。
 こちらが反対側の出入り口です。人工的な点が
一切見当たらず、天然の洞窟を利用した避暑部屋
という感じでした。事実、この延長の隧道は残って
おらず、隧道にはカウントされていないようです。
 外の遊歩道から出て、振り返ってパシャリ。
 階段がなければ、それが洞窟の入り口とさえ思え
なかったでしょう。
 こ。。。こわ!
 ”隧道”を見つけられぬまま先に進みます。
 また簡易な通行止めのバリケードが。
 「落石のため」通行止め。私有地のため、ならたじ
ろぎますが、これなら少しお邪魔する気になれます。
 失礼します!
 またまた柵があります。
 すんません!
 小さな湾を遊歩道で隔てて、自然プールのように
しています。左手がそれです。
 正面の岩場あたりから鷲ノ巣崎でしょうか。

 
 その左手の自然プールの奥に白い建物が見えま
す。あれは「海洋水族館マリナリウム」のようです。
 今通ってきた道を振り返り撮影。
 奥手の岩山は浅間山というようです。あの山にも
「浅間園地」というみはらし台があるようです。
 相変わらず海辺に沿って遊歩道は続きますが、
隧道にはなかなか行き当たりません。。。
 もう半ばは過ぎたと思うのになああ。。。
 上の写真の先、左へ大きく曲がった先に突如現れ
た大きな輪。。。いやいや隧道???いや洞門か?
何とも判断し難い物件の登場です。
 通過して、充分距離をおいて撮影。
 こりゃあ違うな。。。福井でこんな洞門見たことある
けど、明らかに人為的ではない。リストのデータとも
まったくそぐわず。あいやあ。
 上の洞門を撮って振り返った目の前に。。。ありゃ
隧道あるぢゃないか!
 遊歩道が丁字路になっていて、左に分岐してすぐ
の位置にあります。これは隧道っぽい!
 でで、丁字路を左折せずにまっすぐ行くと。。。
こりゃまた判断し辛い洞門だか隧道だかが現れま
す。えらい固まってんなああ。。。
 まず、丁字路を左折した場所にある隧道から。
 抜けた先は、先ほど自然プール越しに見た、海洋
水族館に行き当たります。柵も閉められており、また
入る必要性もないので引き返します。
 海洋水族館側から隧道を見ます。
 何といういびつな形をしているのでしょうか。向こう
側の出口の形はまるでスライムです。限りなく自然
な状態の隧道です。
 これは悩みました。。。が、

 
 「鷲ノ巣崎2号隧道」 昭和44年竣工
  延長6m 有効高1.9m 幅1.6m

 ではないでしょうか。。。自信はかなりナッシング
です。。。
 で、これは丁字路を左折せずに真っ直ぐ進んだ先
にある隧道です。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。広いな。。。
洞門っぽい。。。
 一応道幅は「たかばべ1号隧道」よりも狭く、その分
全体的に幅広く感じるだけかもしれませんが。。。
 何ともなああ。。。
 一応。。。

 「鷲ノ巣崎1号隧道」 昭和44年竣工
  延長8m 有効高1.9m 幅1.6m

 ではないかと。。。
 2号隧道との違いは延長の2m差だけ。。。現地で
実際に測ったわけでもなく、この写真のみで判断し
ているので、かなり危険な結論と言えますが。。。
 已む無し!!!
 しかし、結局この先の遊歩道では隧道はおろか、
洞門や洞窟も発見できず、終着の「太地くじら浜公
園」に辿り着きます。やはり、先の2つが「鷲ノ巣崎

隧道」なのであろうか。。。いまいち喉につかえたま
まの結果ですが、いたしかたなし。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。って
 あと一つはどうした??????
 結論から、ここまでの行程では発見に至っていま
せん!そう断言できる理由は。。。では、リストの情
報をお伝えしましょう。

 「オオヒガシ隧道」 昭和15年竣工
  延長6m 有効高2.3m 幅2.2m
 
 
まず竣工年度が他の5つより30年弱古いこと、高さ
も2m越えと、他の5つより頭一つ高い。
 そして何より、
コンクリ吹き付けの覆工がされて
いるらしいのだ。ここが他と一線を画す所である。そ
して、これまで覆工された隧道は目にしていない。
 果たしてどこにあるのかオオヒガシよ。。。
 実は、ここより更に南方、燈明崎から梶取崎の間
あたりに遊歩道かどうか分からないが、海沿いの道
が存在します。
 機会を見つけて次回はその辺を探索してみようと
思います。待ってろ、オオヒガシ!