立梅用水トンネル群


三重県


後半戦

 

 1本目の水路隧道の位置は。。。
 この辺りでしょうか。
 点線区間の車の乗り入れは基本的に無理でございます。
 1本目の隧道からほんのちょっと。。。
 おやあ?皆さんが集まってる先に何か見えます。。。

 出ました!本日2本目の穴!
 これなんかどうです?完璧な車道隧道の趣ではございませんか。ちょっとサイズが小さすぎますが。
 擁壁沿いの旧道をパスする隧道、ってなイメージを彷彿とさせます。。。が。。。
 やっぱり、水路用だったようです。。。本当に!?
 人物比較で高さは2.0mぐらいはありそうです。
 一方横幅は。。。うーむ、こりゃあ車道としては使えませ
んなあ。
 でも直線で反対側の坑口が見えてますねえ。
 内部は完全素掘り。
 洞床も安定しており、遊歩道として使えるのでは?
というレベルです。

 
 1本目の隧道側の坑口です。
 1本目と2本目の隧道間には擁壁があったんでしょうか。
 でないと水が通っていかないですからねえ。

 この岩質は何でしょうか。
 かなり固くて崩れにくそうです。
 逆に言えば掘りにくそうな。。。
 
 反対側の坑口です。右側がコンクリートの壁になって、
坑口出た先にも続いています。
 2個目の隧道反対側の坑口。
 やっぱり外回りの道があります。旧道をやり過ごす隧道
か、あるいは旧隧道をやり過ごす新道、というイメージで
すねえ。
 。。。でもこれ、何度も言いますけど水路隧道なんだそう
です。。。ホンマかいな!?
 2本目隧道から少し進みますと。。。
 むねぞうさんの少し先に石垣みたいなのが見えますね
え。

 おおお。。。なんだこりゃあ。
 右側コンクリ擁壁、左側、石積みの表面をコンクリで
固めた擁壁。。。
 これぞ水路跡遺構って感じ!?
 左側の擁壁が続きます。
 恐らくかつてはこのような擁壁がずっと続いていたんだ
と思われます。
 コンクリ覆いの下には石垣が。
 当初石垣で、その後コンクリで覆われたようですねえ。
 その左側の擁壁が途絶えた先には。。。
 きたっ!3本目の隧道!

 おおおお。。。
 またも2本目と同じパターンで、左手に道が流れています。
 むむむむ。。。1本目と同様、真っ暗です。。。
 入り口付近の横壁はコンクリでしたが、中は素掘りその
ものです。
 この第3隧道への突入は、ピカさん、クイック・ニックさん、
私の3人!変態3人が実態を探ります。
 堆積した土砂の影響か、天井がどんどん低くなってきま
す。。。ただ、溜まった土砂はゆるくなく、進むのに支障は
ありません。
 それにしても。。。どうやら右に洞内は曲がっているよう
ですなあ。
 おっ!反対側の明かりが見えました。
 貫通していてほっとします。。。が。。。何か開口小さく
ね?

 坑口に向けて急速に狭くなる洞内。。。うーん、コレは厳しい!
 しかも、ここもこうもりさん結構居ます。。。
 じりじりと出口への距離を詰める3人、それにともなって
じりじりと旋回しつつも出口に押し出されるこうもりさん。
 出口付近の騒ぎがえらいことになってます。。。
 右手のコンクリート壁の幅が縮んでいるとおり、土砂が
坑口付近に多く溜まっているようです。
 まあでも、このぐらいならしゃがめば何とか脱出できる
な、と思っていたんですが。。。
 がさごそがさ。。。うぐぐぐ。。。せ、狭い低い。。。

 おおお。。。下界まであと少し。。。このまま行けば。。。

 。。。。。。んんん?

 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 。。。実は真下に行くまで気付いていませんでした。。。が。。。
 よおおっく天井を見ると、何やらびっしり張り付いていませんかああ?
 。。。。。。。。。。!!!!?
 
 うぎゃあああああ!こいつらかああああ!!!

 でました、隧道探索で遭いたくない生物トップクラスの
げじげじ軍団。。。。。。

 這いつくばって進まないといけない洞内の天井に、無数
にウヨるゲジの集団。。。そしてこいつらの最も凶悪な?
必殺技。。。

 
「真下を通ると降ってくる!!」

 どんだけいやらしんじゃああああああ。。。



 こちらの映像はまたしてもピカさん御提供の
画像です!
 ありがとうございます!
 がさごそがさ。。。

 ぽとっ。。。ぽとっ。。。

 うぎゃああああ!本当に落ちてきやがる!
 首筋に落ちないことを願い、もう夢中で前進しました。。。
 ぶはっ!
 無事?生還!

 服の中にも侵入なし。。。ああ、えげつなかった。。。

 ピカさん、クイック・ニックさん、大丈夫かなあ?
 クイック・ニックさん、脱出中!
 ちょうどあの真上辺りにげじ集団がおるのですが。。。
 もう半笑いでやって来ます。
 気持ち分かりますよおお。

 後方ではピカさんが余裕ぶっこいて写真を撮っており
ます。。。
 全員無事脱出!3本目の反対側の開口はわずかに
これだけ。。。
 こっちからなら入らんやろなあ。。。げじもおるし。。。
 右側に道がありました。
 左の籔の中に口が開いておりますが、見えます?
 みえねー
 3本目隧道から程無く、ガードレールが現れ。。。
 ええええ!?
 いきなり2車線幅の舗装路になります。
 2車線舗装路から一転。。。
 吸い込まれるように一気にダート化、そして1車線未満
へ。。。
 反対側で見た通行不能看板。
 県道745号線未成区間の端から端までの探索もついで
に完了しました!
 1車線幅でも整備しようと思えばできそうですが、国道
166号線も全く混まなそうですし、繋げる必要性はあまり
感じませんでした。
 未成区間の探索は完了しましたが、水路隧道に関しては
まだ謎が残っています。
 そう、1本目の反対側の状況です。
 その謎解明に、再び来た道を戻ります。
 !!?
 ここは3本目の隧道の隣、川沿いの道です。
 もう、げじ隧道には入りたくなかったので、明かり区間
でパスしようとしていたのですが。。。
 なんか隧道の横っ腹めがけて穴が開いています。
 中は。。。残念、すぐに閉塞です。
 なんか埋め戻された感じがしますねえ。
 水路隧道の横坑か、点検口だったのか、今となっては
謎しか残りません。。。
 さあ戻って参りました1本目。
 また侵入しても、こうもりさんの迎撃を受けるだけですの
で、地上部から捜索します。
 風があったきがしますので、開口していると思うんだけど
なあ。。。
 行きしなの方向で撮影。
 ちょっと分かりにくいですが、左手の道がやや左に逸れ
て1本目の隧道脇に続いています。
 よって、ここの真正面が1本目隧道開口部の反対側と
なるはずなんですが。。。何にもありません。
 しかしよく見ると足元がちょっと丸みを帯びているのが
分かりますよねえ。
 そう、この丸みの内部が1本目の隧道のコンクリアーチ
の部分なのです。
 もうこうなると水路隧道然としますねえ。
 道に沈んでしまった水路隧道。しばらく”丸み”だけは
顔を覗かせていましたが、それも消えてしまい、その姿を
見失います。。。

 。。。?これも行きしなの方を向いているんですが、コン
クリ擁壁の右奥部分に何かありません???
 おおお!?
 なんか怪しげな四角い穴が開いております。
 これはひょっとして。。。
 おおおおおお。。。
 こ、こいつわ。。。水路隧道の点検口でわ?
 カメラだけにょおっと挿し込み、撮影!
 隧道坑口とは反対側に向けて撮影しました。。。

 おおお!?明かりが見える!
 (カーソルオン)でフラッシュ映像です。
 そう遠くない場所に開口部分があるようです。
 。。。でも相当に埋ってますよねえ。。。
 で、その開口部分から、点検口に向けて撮影。
 やっぱり点検口部分からの明かりは近いですねえ。

 結論:1本目水路隧道の片側は、人が入れないぐらい
埋ってしまっている。しかもここが坑口ではなく、どうも
圧壊してしまったようで、ここから先の隧道の行方は追え
ない。
 探索できる限界は、どうも点検口までのようです。
 点検口に棒が立てかけてありましたが、どうやら完抜け
した強者が脱出に使用したようです。
 この深めの水溜りは、恐らく立梅用水の水路から漏れ
出したものと思われます。
 川の擁壁に挟まれて水が溜まってます。
 
 あ、念のため、立梅用水は現役で存在します。今回探索
した隧道は、旧水路のようです。
 現役水路もこの辺を通っているはずなんですが、いまい
ちはっきりしません。。。
 ちなみに隧道存在地点より北側の県道沿いに、立梅
用水が現役で使用されています。

 。。。これが現役県道の道幅。。。
 水路よりもこっちの方に驚かされます。。。


 さらにちなみに、こちらが立梅用水出発地点の「立梅井堰」です。
 最初の井堰はここよりもっと下流にあったそうで、紀州藩直属工事として1823年(文政6年)3月に完成したそうです。
 この写真の井堰は4代目で、大正14年に完成したものだそうです。
 かなり大規模な構造物が、現役で使用されています。
 で、隧道が何代目の時に存在したのか、ですが。。。恐らく4代目の時ではないかと思われます。

 はい、種明かしが現地にしっかり残っておりました。
 隧道がいつ造られたのか、延長は何mなのか、などは分かりません。隧道の名前も恐らくなかったんでしょう。
 まあ、仮名称として、1本目の隧道を柳谷一号隧道。2本目を柳谷二号隧道、3本目を塔ノ本隧道
としときたいと思います。
 エンゲの切り通しは、あの切石積みの擁壁の所ではないかと。。。
 町指定文化財ではあるものの、近代土木遺産には入ってないようですねえ。

 意外な物件を探索できて、二日酔いの体がすっかり復活しました。。。