水路橋梁・隧道(疏水用水等水路由来限定)
※内部が素掘りやコンクリでも坑門(ポータル)に煉瓦や石積みが使用されている場合は掲載。
※コンクリやコンクリブロック製、煉瓦や石函渠でも装飾性の高い物件はノーカウントで参考掲載。
橋梁名 | 形式 | 備考 | ||
水路名 | ||||
接続水路元or先 | ||||
所在市町村 | ||||
訪問日 | ||||
関東圏 | ||||
埼玉県 | ||||
※論文1:明治期埼玉県の煉瓦造・石造水門建設史 是永定美氏 ※論文2:樋門の分析:江戸の木樋と明治の煉瓦樋門 伊東孝氏 曲渕克宏氏 三井和雄氏 ※掲載は竣工年度順(論文1の順番。論文1に記載がないものは論文2や現地銘板、説明版を参照) |
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1 | 谷古田領元圦 | アーチ型取水 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1891年(明治24年)4月 論文2:(記載がない) 現地説明板:1891年(明治24年)4月18日 ・径間:実測1.21m(4尺) ・現況:呑口側:延長され、従来の坑門は消滅。 吐口側:煉瓦巻厚3層の半円アーチ。 面壁、翼壁ともにイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出しはない。 向かって左側の翼壁に小振りな巻厚2層の欠円アーチがある。 内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。吐口側はBKにて拡幅されている。 |
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谷古田用水 | ||||
逆川 (瓦曽根溜井) |
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越谷市 | ||||
2023年12月 | ||||
2 | 倉松落大口逆除 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Aランク 土木学会選奨土木遺産 ・竣工:論文1:1891年(明治24年) 論文2:1891年(明治24年)6月 ※論文2ではめがね橋堰 現地説明板:1891年(明治24年)6月 ・径間:実測1.95m(約6尺4寸)※計測ミスの可能性(土木学会では1.6m) ・現況:呑口側:煉瓦巻厚3層の4連半円アーチ。 アーチ環の中央部に竪積みがある。 イギリス積み煉瓦の水切りが3箇所にある。水流を受け流す為に、3 角形にしている。ピラスター調であり、天端部が装飾的。 吐口側:煉瓦巻厚3層の4連半円アーチ。 面壁、翼壁ともにイギリス積み。 翼壁の天端部は迫り出しており、下段には雁木の装飾がある。 アーチ環の中央部に竪積みがある。 イギリス積み煉瓦の水切りが3箇所にある。下流側だが、5角形にし ている。逆流防止用の角落しの溝が掘られている。天端部にセメント の跡があり、上流側と同じような装飾煉瓦が乗っていたのかもしれ ない。 欄干部分は煉瓦調にしてあるが、改修されている。 内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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倉松落 →旧倉松落 |
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大落古利根川 | ||||
春日部市 | ||||
2023年12月 | ||||
3 | 村岡樋管 | アーチ型送水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1891年(明治24年) 論文2:(記載がない) 現地説明板:1891年(明治24年) ・径間:当時実測不能 ・現況:呑口側:従来の坑門は消滅。 吐口側:煉瓦巻厚3層の半円アーチ。 翼壁が辛うじて残存する。面壁、翼壁ともにイギリス積み。 笠石として煉瓦で雁木にしている。 五角形に陽刻された要石を有する。 内部:未確認だが、補修を受けているように見える。 |
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吉見用水 | ||||
- | ||||
熊谷市 | ||||
2023年12月 | ||||
4 | 五ヶ門樋 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Bランク 土木学会選奨土木遺産 ・竣工:論文1:1892年(明治25年)7月 論文2:1892年(明治25年)5月 ※論文2では五会門樋 銘板:1892年(明治25年)5月 ・径間:実測3.04m(10尺) ・現況:呑口側:煉瓦巻厚4層の欠円アーチ。 面壁、翼壁ともにイギリス積み。 笠石にはデンティルの装飾がある。 アーチ環中央部に竪積みあり。 面壁中央部に銘板があり、竣工年月日が刻まれる。 吐口側:煉瓦巻厚4層の欠円アーチ。 面壁、翼壁ともにイギリス積み。 帯石と笠石があり、笠石にはデンティルの装飾がある。 アーチ環中央部に竪積みあり。 イギリス積みの胸壁に銘板があり、名前が刻まれる。 逆水止の観音開きのゲートがあった名残の丁番がある。 内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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新堀悪水路 | ||||
中川 (庄内古川) |
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庄和町 →春日部市 |
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2023年12月 | ||||
5 | 甚左衛門関枠 | 2連アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Bランク ・竣工:論文1:1894年(明治27年)5月 論文2:1892年(明治25年) ※論文2では甚左衛門堰 現地説明版:1894年(明治27年) ・径間:実測未計測 ・現況:呑口側:ゲートで一部しか視認できないため煉瓦巻厚不明。 控壁の続きで翼壁がある。各接続部分に隅石を配している。 面壁、控壁、翼壁ともにイギリス積み。アーチ環頭頂部に縦積み煉瓦を 配しており、両アーチ共に12列ある。 その縦積み煉瓦の間に銘板があり「甚左衛門堰枠」とある、はずだ が、後付けゲートのコンクリ壁によって「甚左」と「枠」しか見えない。 「枠」の左側にも何か文字があるかも知れないが分からなかった。 後付けのようなコンクリ製の水切りがある。 ゲートも後付けのようで、当初は吐口側にあった模様。 吐口側:煉瓦巻厚3層の2連欠円アーチだが、起拱部から2列は迫石 を使用している。迫受石も切石は坑門側の1個のみで、内部は煉 瓦になっている。隅石がある。 控壁の続きで翼壁がある。各接続部分に隅石を配している。 面壁、控壁、翼壁ともにイギリス積み。アーチ環頭頂部に縦積み煉瓦を 配しており、向かって右側が11列左側が10列になっていることから 構造上の意味はなく装飾的な意味合いと考えられる。 面壁の天端には小口を縦積みにした雁木の装飾がある。 控壁で隠れている壁柱の突き出し部にも雁木の装飾がある。 逆水止のゲートがあった名残の溝がある。初代はこちらにあったと 思われる。 内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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伝右川 | ||||
綾瀬川 | ||||
草加市 | ||||
2023年12月 | ||||
1 | 篭嶌門樋 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1895年(明治28年)6月 ※論文1では篭島門樋 論文2:1895年(明治28年)5月 現地説明版:1895年(明治28年)5月 銘板:1895年(明治28年)5月 ・現況:呑口側:切石の欠円アーチ。 楯状迫石14個、要石で構成される。 坑門の切石はパズルピースのように整形され、楯状迫石とピッタリ合う ようにしている。 坑門と輪石は薄く江戸切り加工をしており、丸みを感じる。 坑門と翼壁上の笠石は黒みがかった大きめの切石を使用し、坑門 上の笠石には竣工年度が刻まれる。 翼壁の切石は切り込み接ぎで布積みされ、且つ仕上げを平滑にし ている為、パネル張りを疑う程の出来栄えとなっている。 ・吐口側:後付けのスライドゲートが坑門を隠しており、未確認。 翼壁は呑口側と違い薄く江戸切り加工を施している。 ・内部:側壁、アーチ共に、呑口側の翼壁の切石と同じ施工がされて いる為、凹凸が一切ない現代的な仕上がりになっている。 |
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不明 | ||||
新河岸川 | ||||
志木市 | ||||
2023年12月 | ||||
6 | 四箇村水閘 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1896年(明治29年)5月 ※論文1では四ヶ村落樋管 論文2:(記載がない) 銘板:1896年(明治29年)2月? ※掠れていて竣工か起工か不明 ・径間:実測漏れの為不明 ・現況:呑口側:ゲートで一部しか視認できないため煉瓦巻厚不明。 控え壁の続きで翼壁がある。接続部分に隅石を配する。 吐口側:煉瓦巻厚2層の欠円アーチ。 アーチ環の中央部に竪積みがある 翼壁がそのまま控え壁の役割を持つ。 笠石の下部に両端に抜けていない雁木の装飾がある。 四ヶ村水閘改築の碑文が刻まれた扁額を有する。 内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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四ヶ村落 | ||||
中川 | ||||
春日部市 | ||||
2023年12月 | ||||
- | 米野谷樋管 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1897年(明治30年)5月 論文2:(記載がない) 銘板:1897年(明治30年)5月 ・現況:呑口側:新たなゲートに覆われてはいるが、内部で凡そその まま残存する。 巻き上げバルブが刺さっていたであろう天端の切石は露出してお り、そこに竣工年月日が刻まれている。 面壁はなんとなくイギリス積み。僅かに残る翼壁の煉瓦は幾何学的な 積み方で規則性がない。 ・吐口側:完全にゲートが下ろされており、坑口の様子は不明。 面壁はゲートと共に改修されたらしく、コンクリになっている。 翼壁は凡そイギリス積みだが、上段は長手の縦積みなどが入り不揃 いに。 ・内部:はっきり分からなかったが、往時のままの石桁(甲蓋)、側 壁は煉瓦積みと思われる。 ※名称の刻まれた切石が近所で発見されており、「米野谷」は読み取れるそうなので、 当サイトはこの名称を支持する。 |
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不明 | ||||
中川 | ||||
杉戸町 | ||||
2023年12月 | ||||
no photo | 大島新田関枠 | 土木学会選近代土木遺産Cランク | ||
未訪問 | ||||
no photo | 大小合併門樋 | アーチ型逆水止 | 撤去済み(移設一部保存の可能性あり) 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1898年(明治31年)3月 論文2:1898年(明治31年)2月 ・現況:呑口側:現存しない。 ・吐口:現存しない ・内部:現存しない。 |
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不明 | ||||
新河岸川 | ||||
志木市 | ||||
2023年12月 | ||||
- | 吉根樋管 | 桁型取水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1898年(明治31年)3月 論文2:(記載がない) ・現況:呑口側:完全に改修された模様。 ・吐口側:坑門、翼壁共にイギリス積み。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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不明 | ||||
高麗川 | ||||
坂戸市 | ||||
2023年12月 | ||||
- | 鎌田樋管 | 管型取水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1899年(明治32年)3月 論文2:1899年(明治32年)4月 銘板:1899年(明治32年)4月 ・現況:呑口側:坑門、翼壁共にイギリス積み。 戸当たりは切石で、向かって右側に「明治三十二年」、左側に「四 月竣工」と刻まれている。 扉体や巻き上げバルブ一式は改修後のものと思われる。 ・吐口側:坑門、翼壁共にイギリス積み。笠石は消滅と思われる。 周囲をコンクリで固められているが、往時の雰囲気は充分感じられる ・内部:陶管で、往時のままと思われる。 |
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不明 | ||||
九十九川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月 | ||||
- | 北美圦樋 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1899年(明治32年)10月 ※論文1では北美樋管 論文2:1899年(明治32年)5月 現地説明版:1899年(明治32年)5月 銘板:1899年(明治32年)5月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 翼壁の天端下部に長手の縦積みを配している。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、竣工年月日が刻まれる。 ・吐口側:坑門、翼壁共にイギリス積み。天端部分に切石の銘板を 配しており、「北美圦樋」とある、左隅に縦書きで文字が見えるが、 読み取れない。 翼壁の天端は小口と長手、長手の3段積みで、持ち送り積み。 翼壁の天端下部に長手の縦積みを配している。 戸当たり部に隅石を配している。ゲートは取り外されている。 ・内部:床面はコンクリ製のインバートがある。後年モルタル補修か。 石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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不明 | ||||
新河岸川 | ||||
志木市 | ||||
2023年12月 | ||||
- | 新田圦樋 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1901年(明治34年)3月 ※論文1では新田樋管 論文2:1900年(明治33年)6月 銘板:1900年(明治33年)6月 ・現況:呑口側:坑門、翼壁共にイギリス積み。 翼壁の天端下部に長手の縦積みを配している。 扁額があり、竣工年月日が刻まれる。 ・吐口側:坑門、翼壁共にイギリス積み。 笠石部分に切石の銘板を配しており、「新田圦樋」とある。 笠石銘板下部の坑門煉瓦が小口の縦積みになっている。 翼壁の天端下部に長手の縦積みを配している。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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不明 | ||||
新河岸川 | ||||
志木市 | ||||
2023年12月 | ||||
7 | 山王樋管 | アーチ型取水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1901年(明治34年)3月 ※論文1では山王圦 論文2:(記載がない) ・現況:呑口側:論文によるとアーチ型だそうだが、水門がぴったりと 覆っている為、確認ができない。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 面壁上部は新しいゲート設置に伴いコンクリに改修されている。 翼壁天端は縦小口で迫り出している。 面壁中央部に銘板があり、「山王樋管」とある。 ・吐口側:コンクリート造りで増築されている。 「昭和4年増築」と刻まれている。 ・内部:呑口側内部の確認はできなかった。 |
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不明 | ||||
長楽用水 | ||||
川島町 | ||||
2023年12月 | ||||
8 | 榎戸堰組合用水樋管 | アーチ型取水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1901年(明治34年)3月 ※論文1では榎戸圦 論文2:1901年(明治34年)5月 ※論文2では榎戸樋管 銘板:1901年(明治34年)2月 ・径間:1.15m(3尺8寸) ・現況:呑口側:煉瓦巻厚3層の欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口で、迫り出している。 アーチ環頭頂部に小口の縦積みが6個並んでいる。 橋梁の親柱のような塔が両サイドにある。 ・吐口:煉瓦巻厚3層の欠円アーチ。 面壁はゲートに隠れて見えない。翼壁はイギリス積み。 翼壁天端は縦小口で、迫り出している。 煉瓦造りの門柱と塔が一体になっており、戸当たりも付いている。 その塔両方に銘板があり、向かって右側に「榎戸堰組合用水樋 管」、左側に竣工年度が掲げてある。 ・内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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榎戸堰組合用水 | ||||
元荒川 | ||||
吹上町→鴻巣市 | ||||
2023年12月 | ||||
- | 松原堰 | 堰 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1901年(明治34年)5月 論文2:(記載がない) 銘板:1901年(明治34年)5月 ・現況:曲面と平面仕上げの側壁で、曲面では小口積み、平面で はイギリス積みになっているようだが、大半が埋没している。 側壁天端はこれも曲面と平面仕上げで、曲面では半枡の縦小口、 平面では通常の縦小口となっている。 天面はモルタルで覆われていたようだが、剥げている箇所が多い。煉 瓦の組積造が見えるが、曲面部分に相当な無理矢理感がある。 切石の門柱があり、往時はスルースゲートがあったようだ。 門柱の笠石の呑口側に「松原堰」、吐口側に竣工年度が刻まれる。 石桁が2本架かり、片側にゲート操作用の煉瓦の踏み台がある。 |
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不明 | ||||
- | ||||
熊谷市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 堂前堰 | 堰 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1901年(明治34年)5月 論文2:(記載がない) 銘板:1901年(明治34年)5月 ・現況:曲面と平面仕上げの側壁のようだが、大半が埋没している 為詳細は分からない。一部見える箇所だけで言うと、曲面の天端は 縦小口と長手で迫り出している。側壁部はイギリス積みだろうか。 曲面で使われている長手は湾曲しているように見えるので、専用の 矩形煉瓦を製造したのだろうか。松原堰と比較して、こちらの方が 施工技術が高いように思える。 切石の門柱があり、往時はスルースゲートがあったようだ。 門柱の笠石の呑口側に「堂前堰」、吐口側に竣工年度が刻まれる。 石桁が2本架かり、片側にゲート操作用の煉瓦の踏み台がある。 |
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不明 | ||||
- | ||||
熊谷市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 永傳樋管 | 桁型取水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:(記載がない) 論文2:1901年(明治34年)5月 銘板:1901年(明治34年)5月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出している。 面壁の中央部に銘板があり、「永傳樋管」とある。 スルースゲートは後付けと思われる。戸当たりは煉瓦積み。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出している。 面壁の中央部に銘板があり、竣工年月日が刻まれる。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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神戸用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
川越市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
9 | 笹原門樋 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1901年(明治34年)6月 論文2:1901年(明治34年)5月 現地説明版:1901年(明治34年) 銘板:1901年(明治34年)5月 ・径間:実測1.82m(6尺) ・現況:呑口側:元々なかったであろうゲートが設置されたために、 アーチ環の大部分が隠れており視認できないが、欠円アーチである。 坑門、翼壁共にイギリス積み。 笠石部にデンティルの装飾がある。両サイドに塔がある。 扁額があり、竣工年度が刻まれる。 ・吐口側:ボックスカルバートにより延長されており、坑門はない。 アーチ環の2層までは確認できる。 ・内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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八幡川(笹原排水) | ||||
旧荒川 | ||||
川越市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 永府門樋 | 2連桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Bランク ・竣工:論文1:1901年(明治34年)6月 ※論文1では永腐門樋 論文2:(記載がない) 現地説明版:1901年(明治34年) 銘板:1901年(明治34年)5月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出している。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、竣工年月日が刻まれる。 煉瓦造りの水切りがある。 角落しのはめ板と戸当たりが残るが、戸当たりはコンクリで雑に取り 付けたように見えるので、後年物ではないかと思われる。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 面壁の天端は縦小口と小口、雁木と小口の3段積みで持ち送り積 み。 翼壁の天端は縦小口と長手の2段積みで、迫り出している。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、「永府門樋」とある。 逆水止の観音開きのゲートがあった名残がある。 隅石がある。中央部のピラスター(付柱)は装飾的ではあるが、バットレ ス(控え壁)や水切りの役割もあると思われる。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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不明 | ||||
市野川 | ||||
吉見町 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 三原樋管 | 管型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1902年(明治35年)5月 論文2:1903年(明治36年) ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口。面壁の方は迫り出しなし。 後付けと思われるスルースゲートに左書きで「三原樋管」とある。 右側の戸当たりに煉瓦5段分の謎の切り込みがある。角落しのは め板を差し込むための切り込みではないだろうか。よって往時は角 落しのゲートだった可能性がある。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。両天端共に縦小口。 ・内部:陶管で、往時のままと思われる。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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高坂用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 杣殿樋管 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)3月 論文2:(記載がない) 銘板:1903年(明治36年)4月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口。迫り出しなし。 面壁は煉瓦3段分しかない。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口。迫り出しなし。 石桁(甲蓋)の上に銘板があり「杣殿樋管」と竣工年度が刻まれる。 逆水止の観音開きのゲートがあった名残がある。 隅石がある。煉瓦造りの塔が1基ある。元々4基あった? ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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不明 | ||||
忍川 | ||||
熊谷市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 秋葉前堰 | 堰 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)3月 論文2:(記載がない) 銘板:1903年(明治36年)4月 ・現況:曲面仕上げの側壁で、イギリス積み。 側壁天端は、これも曲面仕上げの切石で、迫り出している。 呑口側に角落し用の切石造りの戸当たりがある。隅石の役割もあ る。 石桁が2本架かり、呑口側に「秋葉前堰」、吐口側に竣工年度が刻 まれる。 |
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不明 | ||||
- | ||||
熊谷市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 高畑樋管 | 桁型取水 | 近々に撤去される可能性大。 R3都幾川左岸高畑樋管改築工事 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)4月 論文2:1903年(明治36年)4月 銘板:1903年(明治36年)4月 ・現況:呑口側:入間川流域緊急治水対策プロジェクトの一環で、堤 防工事の真っ最中の為、確認できなかった。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 翼壁天端下部に長手の縦積みを配している。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれる。 両サイドに塔がある。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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上用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 矢来門樋 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)5月 論文2:1903年(明治36年)4月 銘板:1903年(明治36年)4月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 翼壁天端下部に長手の縦積みを4列1組で並べている。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、竣工年度が刻まれる。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 翼壁天端下部に長手の縦積みを4列1組で並べている。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、「矢来門樋」とある。 平成14年7月15日新設のスイングゲートが付いている。往時から片開 きのゲートだったと思われる丁番が向かって左側にある。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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上用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 奈目曽樋管 | 桁型取水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)5月 論文2:1903年(明治36年) 銘板:判読不能 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 面壁天端は煉瓦張りRCの門柱増設により失っている。 翼壁天端は縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 翼壁天端下部に長手の縦積みを配している。 面壁中央部に銘板があり、「奈目曽樋管」とある。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 翼壁天端下部に長手の縦積みを配している。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれていると思われるが 全く判読できない。 塔が両サイドにある。 ・内部:水没しており未確認。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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高坂用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
10 | 落合門樋 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)5月 論文2:1903年(明治36年)4月 現地説明版:1903年(明治36年) 銘板:1903年(明治36年)4月 ・径間:実測困難 ・現況:呑口側:煉瓦巻厚4層の欠円アーチ 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出している。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれる。 両サイドに塔がある。 ・吐口側:煉瓦巻厚4層の欠円アーチ 面壁、翼壁共にイギリス積み。 面壁天端は縦小口と長手、小口、長手、小口の5段積みで、持ち送 り積み。翼壁天端は縦小口と長手の2段積みで迫り出しである。 面壁中央部に銘板があり、「落合門樋」とある。「樋」はほぼ見えないが… 両サイドに塔がある。 逆水止の観音開きのゲートがあった名残の丁番がある。 戸当たりは三角形の切石。 ・内部:側壁は埋没しており確認できない。 |
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不明 | ||||
見沼代用水(星川) | ||||
騎西町→加須市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 前吐樋管 | 管型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)6月 ※論文1では悪水吐樋管 論文2:1903年(明治36年)5月 ・現況:呑口側:面壁はフランス積みになっている。小口2個と長手1 個の計3個だけで一列が構成されるほど狭い。 その面壁下部は小口を縦積みしてある。 翼壁はイギリス積みで、前樋管の翼壁と一体化している。 両天端共に縦小口、長手の3段積みで、持ち送り積み。 翼壁天端下部に長手の縦積みを配している。 ゲートが完全に閉じており、管型なのかどうか目視できないが、上部 の隙間から石桁(甲蓋)のようなものが見える。戸当たりかもしれな い。 ・吐口:矢来門樋の吐口の真横に並ぶ。 坑口に戸板が打ち付けられている。 坑門というものが存在しないと思われる。 ・内部:ゲートが完全に閉じており、内部が確認できない。 吐口側も戸板が打ち付けてある。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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上用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 前樋管 | 桁型送水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)6月 ※論文1では用水樋管 論文2:1903年(明治36年)5月 銘板:1903年(明治36年)5月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口、長手の3段積みで、持ち送り積み。 翼壁天端下部に長手の縦積みを配している。 面壁天端下部に銘板があるが、ゲート上に積もった土で文字が一部 しか見えないが、辛うじて「前樋管」と推測できる。 このゲートを閉じて、前吐樋管で都幾川に流す、ということも行ってい たと思われる。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口、長手の3段積みで、持ち送り積み。 翼壁天端下部に長手の縦積みを配している。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、竣工年度が刻まれる。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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上用水※1 | ||||
- | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 皿田樋管 | 管型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1903年(明治36年)6月 論文2:(記載がない) ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手、小口の3段積みで、迫り出し。 向かって左側に大正4年竣工(後に改修)の辨清排水樋管が増設 され、翼壁を喪失している。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手、小口の3段積みで、迫り出し。 ゲートはコンクリ製で、後年改修のものと思われる。扉体がない。 翼壁が非対称で、元荒川の川上からの影響を受けにくいような工 夫がされている。 ・内部:陶管で、往時のままと思われる。 |
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不明 | ||||
元荒川 | ||||
蓮田市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
11 | 北河原用水元圦 | アーチ型取水 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1903年(明治36年)7月 論文2:(記載がない) 銘板:1903年(明治36年)4月 ・径間:未測定 ・現況:呑口側:煉瓦巻厚3層の2連欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 面壁中央部に銘板があり、「北河原用水元圦」とある。 両サイドに塔があり、雁木の装飾がある。 隅石と水切りがあり、戸当たりの溝が掘られている。 ゲートは鋼製であり、後年物か。 ・吐口:煉瓦巻厚4層の欠円アーチ。アーチ環中央部に竪積みがある。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれる。 両サイドに塔があり、雁木の装飾がある。雁木から上が失われてい る。 ・内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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北河原用水 | ||||
福川 | ||||
行田市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
12 | 楕円排水塔・卵形水管 /(仮)天神沼樋 |
卵型排水 | 土木学会選近代土木遺産Aランク ・竣工:論文1:1903年(明治36年)7月 論文2:(記載がない) ・現況:呑口側:余水吐きのような構造のため、坑門はない。 楕円形で煉瓦小口積みの排水塔が垂直に埋め込まれ、卵形水管 に接続する。一度縦に落してから横に流す構造は、水の勢いを減 衰させ、下流域への氾濫を防ぐ意図があるのではないかと考える。 呑口側の卵形水管にアーチ環はなく、要石のような形で縦小口が4つ 差し込まれている。残りの外周は主に長手積みで固めている。 ・吐口:煉瓦巻厚2層の卵形アーチ。神田下水(明治17~18年)の構 造と同じに見える。東京都下水道局のPDFによると、この卵形水管 は、管内に流れる水量が少なくても流速が確保できるため、ゴミが 体積しない合理的な断面、としている。 アーチ環下部が窄んでいる為、楔形の煉瓦を使用している。 面壁はイギリス積みだが、翼壁は小口積み。 面壁の天端は後付けの余水吐き施工により消失している。 翼壁天端は縦小口と小口の2段積みで、迫り出している。 両サイドに塔がある。 ・内部:一周丸々アーチ環という特殊構造。全て長手積み。 |
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不明 | ||||
天神沼 | ||||
吉見町 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 京塚樋管 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治36年)9月 論文2:1903年(明治36年)9月 ※論文2では高塚樋管 銘板:1903年(明治36年)9月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、竣工年度が刻まれる。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 石桁(甲蓋)を銘板にしており、「京塚樋管」とある。 甲蓋(石桁)部分からしか切石の戸当たりがない為、ゲートは角落し だったと思われる。 両サイドに塔がある。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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不明 | ||||
長楽用水 | ||||
川島町 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
13 | 水越門樋 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1903年(明治37年)5月 ※論文1では水越樋管 論文2:1904年(明治37年)3月 現地説明版:1904年(明治37年) 銘板:1904年(明治37年)3月 ・現況:呑口側:煉瓦巻厚3層の欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれる。 ・吐口:煉瓦巻厚3層の欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 面壁中央部に銘板があり、「水越門樋」とある。 逆水止の観音開きのゲートがあった名残がある。 ・内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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水越排水 | ||||
新河岸川 | ||||
富士見市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 山形樋管 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1904年(明治37年)5月 論文2:(記載がない) 現地説明版:1904年(明治37年) ・現況:呑口側:現存しない。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 石桁(甲蓋)を銘板にしていたようだが、ゲートがあり確認できない。 手動引き上げ式のスルースゲートが往時のまま残っているようである。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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氷川排水 | ||||
新河岸川 | ||||
富士見市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
14 | 千貫樋 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Bランク 土木学会選奨土木遺産 ・竣工:論文1:1903年(明治37年)6月 論文2:1918年(大正7年) 現地説明版:1904年(明治37年) 銘板:1904年(明治37年)5月 ・径間:実測2.42m(8尺) ・現況:呑口側:煉瓦巻厚4層の2連欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と小口、長手の3段積みで、持ち送り積み。 坑口面のみに迫受石があり、隅石が下部に続く。 中央部に切石の水切りがあり、水切りの笠石は迫受石と一体型に なっている。 ・吐口:煉瓦巻厚4層の2連欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と小口、長手の3段積みで、持ち送り積み。 面壁中央部に一文字ずつの銘板があり、「千」「貫」「樋」とある。 また、左側に縦書きの竣工(改造)年月日の銘板がある。 逆水止の観音開きのゲートがあった名残がある。 隅石がある。中央部のピラスター(付柱)はバットレス(控え壁)や水切り の役割もあると思われる。 ・内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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鴨川 | ||||
荒川 | ||||
浦和市 →さいたま市桜区 |
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2023年12月訪問 | ||||
no photo | 四反田樋管 | 桁型取水 | 撤去済み 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1905年(明治38年)3月 ※論文1では四反田圦樋 論文2:1905年(明治38年)3月 ・現況:呑口側:現存しない。 ・吐口:現存しない ・内部:現存しない。 |
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矢来用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 権現堂川用水新圦 | 桁型取水 | 土木学会選近代土木遺産Cランク 土木学会選奨土木遺産 ・竣工:論文1:1905年(明治38年)3月※論文1では権現堂川用水元圦 論文2:(記載がない) 銘板:1905年(明治38年)3月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 面壁中央部に銘板があり、「新圦」とある。 戸当たり部に面壁と翼壁も同時に保護する隅石がある。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出し。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれる。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 |
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権現堂川用水 | ||||
中川 | ||||
幸手市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 沼口門樋 | 堰 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:(論文に記載がない) 論文2:1905年(明治38年)4月 現地説明版:1905年(明治38年) 銘板:1905年(明治38年)4月 ・現況:側壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口、長手の2段積みで、迫り出している。 側壁の両端に1本ずつ石桁を渡してある。 ゲート寄りの石桁の呑口側に「沼口門樋」、吐口側に竣工年度が刻 まれる。 3本の堰柱、切石の笠石で2門のゲートを構成している。 ゲートはほぼ失われている。 |
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八幡川(笹原排水) | ||||
伊佐沼 | ||||
川越市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 辨天門樋 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産Cランク ・竣工:論文1:1905年(明治38年)6月※論文では弁天門樋 論文2:(記載がない) 現地説明版:1905年(明治38年)6月3日 ※説明版では辯天門樋 銘板:1905年(明治38年)5月 ・径間:実測1.06m(3尺5寸) ・現況:呑口側:煉瓦巻厚3層の欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。翼壁は曲面施工。 面壁天端はゲート設置跡と思しき素材不明の板材で多くは覆われて おり、判然としない。翼壁の天端は縦小口と長手、長手の3段積み で、持ち送り積み。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれる。 塔が片側に残る。 坑口両サイドにゲートがあったような痕跡の穴があってそれが上方に 伸びており、コンクリで埋められている。 ・吐口:ゲートが下りており、巻厚不明だが欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。翼壁向かって右側だけが曲面施工。 面壁天端は縦小口と長手、小口の3段積みで、持ち送り積み。 翼壁天端は縦小口と長手、長手の3段積みで、持ち送り積み。 面壁中央部に銘板があり、「辨天門樋」とある。 両側に塔がある。 後付けのスルースゲートが設置されている。 ・内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。 |
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小針沼排水 | ||||
旧忍川 | ||||
行田市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 坂東樋管 | 桁型取水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1905年(明治38年)7月 論文2:(記載がない) 銘板:1905年(明治38年)4月 ・現況:呑口側:面壁上部2割程改修後の長手積み煉瓦。下部8割 が往時のイギリス積みとなっている。 向かって右側に翼壁が残るが、全改修で長手積み煉瓦となってい る。 両天端共に笠石は残存している。 面壁の笠石下部に銘板があるが、「樋」以外読み取れない。 後付けのスルースゲートが設置されている。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に笠石となっている。 面壁の笠石が銘板となっており、竣工年度が刻まれる。 ・内部:石桁(甲蓋)、内部は堆積物が多く、覗けなかった。 |
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不明 | ||||
横見川 | ||||
吉見町 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 古笊田堰 | 堰 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1909年(明治42年)3月 論文2:1909年(明治42年)3月 銘板:1909年(明治42年)3月 ・現況:側壁はイギリス積み。 天端は縦小口、長手、小口の3段積みで、持ち送り積み。 呑口側両サイドの側壁には手上げ式木製ゲート付き取水樋管があ る。戸当たり部分は切石。 5門ある鋼製のスルースゲートは後付け。 装飾的な水切りがある。 5列の石桁が渡してあるように見えるが、下流側の1列はコンクリで拡 幅されているようで、実際は4列のようだ。 |
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備前堀川 | ||||
- | ||||
久喜市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
15 | 三軒家樋管 | アーチ型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:(論文に記載がない) 論文2:1910年(明治43年)5月 現地説明版:1910年(明治43年) 銘板:1910年(明治43年)5月 ・径間:実測2.18m(7尺2寸) ・現況:呑口側:煉瓦巻厚4層の欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口と長手の2段積みで、迫り出している。 面壁中央部に銘板があり、竣工年度が刻まれる。 ・吐口:煉瓦巻厚3層の2連欠円アーチ。 面壁、翼壁共にイギリス積み。 面壁天端がない。ゲートを外した際に失われた可能性がある。翼壁 の天端は縦小口と長手の2段積みで、迫り出している。 面壁上部に一文字ずつの銘板があり、「三」「軒」「家」「樋」「管」と ある。銘板の上部の煉瓦は失われていると思われる。 逆水止の2門のスルースゲートがあったと思われる。戸当たりは切石で 隅石や水切りも兼ねている。 ・内部:側壁も煉瓦でイギリス積み。吐口側だけ2連アーチとなっており 坑内に切石の水切りがある。 |
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不明 | ||||
新河岸川 | ||||
川越市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 大樋圦 | 桁型排水 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:1911年(明治44年)4月? ※論文では伊佐沼溜池用水樋管(本郷圦等5基の樋管)←これに該当するか定かでない 論文2:(記載がない) ・現況:呑口側:コンクリ製門柱と鋼製スライドゲートが増設されている が、本来の呑口の面壁切石が部分的に視認できる。 ・吐口側:面壁と呼べるものがない(強いて言えば石桁(甲蓋)の上 に乗る切石がそれか)。 土被りが吐口側までなく、裏面の構造が観察できる。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁から床面まで全面切石積み。 |
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不明 | ||||
伊佐沼 | ||||
川越市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 高坂千年樋管 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:(記載がない) 論文2:1912年(明治45年)3月 銘板:1912年(明治45年)3月25日 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共に切石 面壁上部の切石が銘板となっており、改築年月日が刻まれる。 ・吐口側:コンクリートで周りを固められているが、切石が部分的に残 っている。 ゲートの笠石部に銘板があり、「高坂千年樋管」とある。 ・内部:石桁(甲蓋)、側壁は切石の布積み。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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高坂用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
no photo | 高坂萬世樋管 | 桁型逆水止 | 撤去済み 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:(記載がない) 論文2:1912年(明治45年)3月 ・現況:呑口側:現存しない。 ・吐口:現存しない ・内部:現存しない。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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高坂用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
- | 小剣樋管 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:(記載がない) 論文2:(記載がない) 銘板:1914年(大正3年)5月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口、長手の2段積みで、迫り出している 翼壁の天端下部に長手の縦積みを配している。 面壁中央部に銘板があり、竣工年月日が刻まれる。 両サイドに塔がある。 ・吐口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に縦小口、長手の2段積みで、迫り出している 翼壁の天端下部に長手の縦積みを配している。 戸当たり部に隅石がある。 重厚なマイターゲートが設置されており、上部の面壁も一部改修されて いる。その部分に銘板があった可能性がある。 両サイドに塔がある。 ・内部:床面はコンクリ製のインバートがある。後年モルタル補修か。 石桁(甲蓋)、側壁はイギリス積み。 ※1:都幾川の治水と利水の歴史-東松山市PDFより |
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高坂用水※1 | ||||
都幾川 | ||||
東松山市 | ||||
2023年12月訪問 | ||||
16 | (仮)小針落伏越 | アーチ型伏越 | 土木学会選近代土木遺産Bランク ・竣工:論文1:竣工年度不明 論文2:(記載がない) 土木学会:1914年(大正3年) ・現況:呑口側:煉瓦巻厚3層の欠円アーチ。 面壁、胸壁、翼壁はイギリス積み。 胸壁天端は縦小口と長手、小口の3段積みで、持ち送り積み 面壁天端(帯石に該当する箇所)も同様の積み方となっている。 翼壁の天端は植生が濃く、視認できなかった。 胸壁と面壁両方の中央部にそれぞれ銘板があったようだが、脱落 している。 因みに野通川の起点の碑がここにある。ここより上流が小針落と 思われる。 ・吐口:煉瓦巻厚3層の欠円アーチ。 面壁、胸壁、翼壁共にイギリス積み。 胸壁天端は小口、小口、長手(中央に小口あり)、小口の4段積み の持ち送り積みだが、最上段は後退している。 面壁天端(帯石に該当する箇所)、翼壁天端は縦小口と長手、小口 の2段積みで迫り出している。 面壁中央部に銘板があったようだが、脱落している。 ・内部:確認できなかった。 |
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野通川 | ||||
(交差河川名) 旧忍川 |
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行田市~川里村 →川里町→鴻巣市 |
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2023年12月訪問 | ||||
- | 新久保用水樋管 | 桁型逆水止 | 土木学会選近代土木遺産未登録 ・竣工:論文1:(記載がない) 論文2:(記載がない) 銘板:1915年(大正4年)4月 ・現況:呑口側:面壁、翼壁共にイギリス積み。 両天端共に小口、長手の3段積みで持ち送り積み。 面壁中央部に銘板があり、上段に「新久保用水樋管」、下段に竣工 年度が刻まれる。 塔がある。笠石はコンクリ製か、切石にモルタルを塗っている。 ・吐口:面壁、翼壁共にイギリス積み。 面壁の天端は煉瓦ではなく切石か。迫り出しもない。翼壁の天端は ほぼ小口、ほぼ長手の3段積みで持ち送り積み。 戸当たり部は切石で、隅石の役割もある。 坑門前面にもコンクリ製の翼壁があるが、隅石との結合はされておら ず、後付けではないか、と考える。スルースゲートも、門柱は塔にモルタル を塗り、上部にコンクリ桁を乗せた感じに見えるので、これも後付けと 考える。 ・内部:石桁(甲蓋)だが、先頭は煉瓦でその後に石桁?が縦向き になっている。 内部側壁はコンクリだが、煉瓦を削ってコンクリを塗り付けたような印象 を受ける。 |
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不明 | ||||
備前堀川 | ||||
菖蒲町→久喜市 | ||||
2023年12月訪問 |