第二部
その1
午前6時半ごろ出発。 幸い雨は完全に止み、風は多少残っているものの、幸先の不安は払拭されました。 。。。遠いな。。。 前回踏査していて、距離感は体感で把握していたつもりでしたが、やはり長い。。。 最初の目標地点でもある小河橋まででもおよそ1.8km 相変わらずの瓦礫の山、風雨で削られた道の歩行を考えると、アスファルト の1.8kmとはわけが違います。恐らく全員がそう思ったと思います。 小河橋から白倉第一隧道までは、まだ結構距離があります。この最初の隧道に辿り着くのが大変なのです。 小河橋からおよそ1.2km ようやく1号隧道に到着!目的に到着したかのような安堵感が周囲を包みます。 しかし、ここはまだスタート地点と言ってもいい場所。真の白倉の姿はここから拝めるのです。そして。。。 |
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実は懸念していた地点の一つがここです。(写真は前回 踏査時のものです) そう、巨大な落石が暗渠の上に乗っかる脅威の姿。ここの 突破を足を濡らさずにできるかどうか、です。 前回の単独行軍では長靴で行ったため、濡れずに済みま したが、今回は長距離なので誰もそんなものは履いてきて いません。 |
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これが前回(2009年12月)の写真です。普通に川の流れ の体をしていますが、これ、本来は暗渠を潜って流れている ものです。それが瓦礫によって塞がれて、暗渠の上が河川 化したということです。 この時は普通の靴では足を濡らさずには川を渡れない 状況でしたが。。。 |
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これが今回の状況ですが。。。おお!?流れが少ない! 夜半降り続いていた風雨もどこへやら、全く勢いがありま せん。 おかげで思案することなく難なく対岸に渡ることができま した。決死隊の漲る気迫で流れを減らしたとしか考えられ ません(なんて)。白倉の山々に感謝! |
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ここまで約3km 時計を見ると8:05 6:30の出発からおよそ1時間半かかりました。それでも 良いペースです。 |
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清五郎橋も過ぎ、いよいよ公道としての林道ではなくなり ます。清五郎橋を挟んで2号、3号、4号隧道と鑑賞。 そして写真は5号隧道に「降りる」一行。埋まりかけなが らも、がけ崩れを辛うじて回避している隧道です。 |
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まだ大崩落地点には辿り着いていませんでしたが、私は完全に見落としていた光景を決死隊のパーティが発見します。 方向的には、不動谷を挟んで樫山の裾野方面でしょうか。方角で言えば北北東辺りか。。。この辺ははっきりしません。 で、見落としの光景とは。。。 画面中央に岩盤むき出しの空間があるのを見て取れますでしょうか。あの部分に、不自然な「凹み」があるのがお分かり頂け ますでしょうか。。。 |
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!!!!!!!!!! な、なななななんだありゃああああああぁぁ。。。。。。 岩盤ですよ前後左右全部。。。樹木すら生えることを許さない絶対無比の直角岸壁の最中に、明らかな不自然を感じる 横のスリット。。。 どう見ても不自然です。自然にできたというにはあまりにも整合性の取れた横一文字。。。。。。。。。 か、片洞門では。。。??? そして、人工的を疑う最大の物体が中央右寄りに。。。 |
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さあ、皆様に質問です。 あれは、なんでございましょうか。。。 ええ、ええ、そうそう、丸太っぽいんですよ丸太。丸太は当然木でできてますので、ぶっちゃけ天然100%です。 これがどうして人工的なんですか?って。。。。 そう、問題は素材ではなくて、その丸太の存在の仕方です。 どうやったら枝打ち状態の綺麗な丸太が、自然にあんな絶妙なバランスで引っかかるのかってことっす!!! もうこれは人為的に置かれた以外には考えられません。 ということは、あの空間も人為的なものと考えても良いのではないでしょうか。 |
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これは2009年12月の単独調査時に撮影した、不動谷対岸の二ノ俣林鉄跡です。 はっきりとした路面跡は、岩盤をがっつり削って造られた片洞門の中に存在します。これの続きなのか?上記で発見した片洞門は、 という話ですが、どうも位置関係が私の中で繋がりません。 この写真の場所から上記の場所までは相当な距離と高低差があります。私が2010年1月に探索した二ノ俣林鉄跡(この写真の路線) は、もう少し進んだ場所で索道施設跡と思われる設備を残して終点になっていました。 「林鉄の軌跡」という著書によれば、二ノ俣線は索道で終点とはなりますが、その先に二ノ俣支線の表記がありました。私はその痕跡を 一切見つけられませんでしたが。。。 ひょっとすると、今回発見した片洞門のような痕跡は、その二ノ俣支線の一部なのかもしれません。 これは、調査しなくてはなりませんが、今回はこれが目的ではありません。後ろ髪ひかれつつも次回の課題としました。 |
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さあ、気を取り直して再出発。。。って。。。 むむう。。。またしても見落とし物件が。。。 あの片洞門の景色の見える場所からすぐ、なんと不動谷 方面に降りる階段を発見! これは対岸調査にひょっとしたら使えるかも。。。しかし これも本来の目的ではありません。 ここもパスします。帰り時間に余裕あれば降りてみるか な、ということで一致しました。 |
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(手ごろな写真撮ってなかったので、以前の写真を流用 です。。。) そして、そして遂に!!! やってきました!大崩落地点!皆様お疲れ様でした。 時計を見ると 10:01 です。 ここまで光谷の隧道を含めて11本確認しましたが、それ でもこの時間とは、かなりの良いペースです。 以前単独で乗り込んだ際、辿り着いた時間は 13:30 で す。3時間半のプラスアルファと日照時間の長さはかなり 優位です。 探索開始から3時間半歩き続け。。。しかし本当の戦い はここからなのです!逆算して、進めるリミットは あと2時間(お昼12時)と設定すれば、帰りは5時間半の 行程。帰りは少し歩速が早まると考えれば17時付近には 発電所まで戻れるはずです。 |
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この大崩落地帯、以前と全く雰囲気は変わっていません。 恐らく去年12月から大きな崩落は起こっていないと考え られます。 それが一つの安心材料となりました。そして、もう一つ 大きな安心材料があります。 それは、このパーティの中でただ一人ここを突破している 猛者が居る、ということです。 その名は、yo314氏。こんなに心強いことはありません。 早速アドバイスを受けて、崩落左側の斜面に沿って 歩を進めます。 |
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崩落中央付近から谷底を見下ろした風景です。 ばかでかい擁壁があんな所に。。。 路面を支えていた擁壁が土砂流出とともに押し流された のでしょうか。もう想像不能の状態です。 |
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無事に対岸に渡れました! 意外と踏み跡が残っており、想像していたよりはすんなり 来れました。 (まあ、危険であることには変わりありませんので、念の ため。。。) |
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続いて渡る決死隊パーティ一行。 こうしてみると、やっぱり傾斜とか怖いですねえ。 |
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yo314さんとむねぞうさんの勇姿です。 | ||
。。。ここは暗渠があったのかもしれません。 その痕跡は右手の堰堤の残存で想像できます。 暗渠がまるごと流出してしまったのか。。。 |
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全員無事大崩落地点をクリア! 時間は 10:06 なんと5分しか経っていません。 素晴らしい行軍スピード。慎重かつスピーディな皆様の 動きが素晴らしい! さあ、くるまみち的にはここからは未探索地となります。 以降 その2 に続く! |
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