白倉林道隧道群

三重県


第三部

その5

 


 光山林道も終点を見届けたい所ですが、先に白倉
林道の先を目指します。
 
 ここの薄い雪に覆われたコンクリート製の桁橋は
災害を免れたようです。
 業務用林道となってからも安定した路面に回復
してます。
 これはあの大崩落地帯復活も期待できるかもしれ
ません。 
 出ました!第9号隧道16.3m!
 相変わらずぶっとんだ風貌をしておりますなあ。
 ゼッタイ切り通しにしようとしたろ。。。的な風貌。

 これが切り通しだったら、珍100景に投稿するのに
なあ。

 ず   どーん
 と、聳える切り通し。削ったんだよなあ。。。多分。
 で、第10号トンネル振り返り。
 
 定かではありませんが、この辺りから第2二ノ俣
線が始まっていたのではないか、と推測しています。
 
「林鉄の軌跡」(伊藤誠一氏著、ないねん出版)
 ご覧のように、二ノ俣林道(林鉄跡)3666mは白倉林道から見て不動谷を挟んで対岸に存在します。
 二ノ俣林道終点からは二ノ俣索道744mにて不動谷を渡り、第2二ノ俣林道(林鉄跡:現白倉林道)に接続します。
 その索道と第2二ノ俣線の接続ポイントが上記写真の場所ではないか、と推測しています。
 理由としては、索道の鉄塔の位置関係と、僅かながらのコンクリート遺構だけなのですが。。。
 はっきりとした索道設備が発見できないので断定ができずにいます。

 
 一方、二ノ俣本線終点にはご覧のような索道
遺構が2対存在します。
 この丸いのにワイヤーが掛かっていたと思われ
ます。この設備の先に索道鉄塔も見えました。
 。。。そして!そのすぐ先には例の大崩落地点
が。。。ある。。。のですが。。。

 何か様子が。。。おかしい。。。

 ぐはあ!
 大崩落地点未ダ復旧為ズ
 でかい土嚢に封鎖された先には、1年前と同じ光景が広がります。。。
 そうか。。。そうだよな。。。そんな簡単に復旧できないよな。。。

 2011年2月の雪景色と、2009年12月初衝撃の写真です。
 これまでの復旧っぷりに、もしやここも!?の期待がかかっていましたが、残念な結果に。致し方なし。
 今回の白倉林道探索はここまでとします。
 早々に撤退判断した理由は、この標識にありま
す。
 これは銚子川第二発電所付近に設置されていま
した。これが白倉林道復旧と関連あるかどうかは
不明ですが、とりあえず23年7月20日までなんら
かの復旧工事は行われるようです。
 あの大崩落も復活するのでは!?という期待を
胸に、今回は撤退!
 今回のミッションその2
 白倉林道の支線、光谷に伸びる光山林道の末端
を調査せよ!
 白倉林道分岐から程無くして現れる四角い隧道、
(仮)光山隧道。
 何事も無く鎮座。

 雪に映える(仮)光山隧道。
 1年前と変わらぬ姿を保っております。 
 そして1年前と変わらぬ路面。。。
 どうやらこちらの林道は復旧対象に入っていない
ようです。
 そして前回の単独調査時に訪れた最終ポイント、
光橋。

 この橋を車両が通らなくなってどれくらいの月日が
経つんでしょうかねえ。
 橋梁から先。。。そこはあの白倉林道復旧前の
惨状を生き写した姿を晒しておりました。
 しかも積雪でますます路面がはっきりしません。
 雪でフラットに見えますが、結構ガレガレです。
 足首を捻りそうで、かなりやっかいです。
 しばらく進むと、山手側に広場が現れました。
 川もここで二股に分かれます。
 広場に錆び倒した看板があります。
 「安全十則」
 「大阪営林局尾鷲営林署」
 でしょうか。
 看板の左手にはぺしゃんこになったトタンが。
 恐らく営林署の詰め所があったのではないでしょ
うか。
 その広場から先も支流の支流を渡る名無し桁橋
が架かっています。
 先に進みましょう。

 むおおお。。。夥しい量の瓦礫が流出して、路面を埋め尽くしております。 

 これが恐ろしいところで。。。
 雪に覆われていて足元が見えにくいですが、今までの白倉林道の有り様からすれば楽勝やん!
 。。。と、思ってしまうのです。。。が。。。
 その錯覚が最大の恐怖を呼ぶことに。。。

 崩落地点から対岸を見下ろし。道筋が見えます。
 。。。しかし、相当に足元が緩いです。歩く度にごろごろ岩が動きます。。。
 
 最大の恐怖。。。それはピカさんがモロに味わっています。。。
運も左右する恐怖の体験。
しかしながらその画像、動画などは一切残っておりません。。。
当然ですな。。。それほどの緊迫の現場となりました。。。


 不幸中の幸い、誰も負傷しませんでしたが。。。はっきりとその瞬間をお伝えする事を憚られますが、何が起きた
かは、大体想像していただけるかと。。。
 山をナメたらイカン。。。全員が気を引き締めなおしました。

 そこからすぐ。。。林道は突然終焉を迎えました。
 一瞬隧道があるのかと期待しましたが、残念ながら林道開削途中で放棄された山の斜面であることが
分かります。残念。。。
 車道規格の林道が突然の消滅。徒歩道は見つけられませんでした。

 とりあえず背後で起こった事態に、戦意を喪失した我々一向は、早々と光山林道から撤退するのであった。。。

 光谷林道末端どうにか確認!
 特に目だった遺構はありませんでした。
 取り敢えず。。。ミッション2クリア!

 以降、 
その6 につづく!

 

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