和歌山県の東部、南北に走る熊野川(新宮 川)に沿って存在する国道168号線。周囲の県 の発展に不可欠な基幹道路として今尚道路整 備が続いています。 奈良に続く国道169号線もあわせれば、現在 「新越路トンネル」「四瀧トンネル」「新田戸トン ネル」が近々の開通待ちとなっています。 その国道168号線に「志古隧道」というトンネ ルがあります。竣工は1974年3月と、決して新し いというわけでもありません。 しかし、この隧道の脇には、さらに昔の国道 と目される廃道が現存します。 |
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実は旧国道に入る前にすでにその姿を確認 できておりました。各種HPで閲覧できる隧道の リストに必ず出てきていた、「志古1号、2号隧 道」であることは間違いないでしょう。 |
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こちらの隧道は1935年(昭和10年)と、かなり 古い部類に入る隧道ですね。 現行「志古隧道」ができるまでのおおよそ40 年もの間、活躍していたようです。 北側の隧道(どっちが1号か2号かよく分かり ません。)には補強の部分アーチが2本かかっ ていますが、基本は素掘りのまんまです。 コンクリ噴き付け技術が入る前に、現行隧道 に移行したものと思われます。 |
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こういう風に見ると、とても天下の国道隧道と は思えません。一応舗装路ではありますが。。。 |
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部分アーチは他であまり見ません。なんだか 脆そうに見えますし、部分だと充分な補強効果 は得られないんじゃないでしょかねえ? |
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南側の隧道です。完全素掘りで、国道隧道の 威厳が一切ありません。どこの林道隧道?って 感じ。 |
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南側から北側隧道を望む。 ええ景色や〜 |
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南側隧道から南側旧国道を見る。 旧隧道化から34年経つ訳ですが、意外と状態 は悪くないと思います。現国道に程近く、自然に 還る速度は緩やかなのでしょう。 |
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南側にはしっかりと注意書きがありました。 旧熊野川町の名で(今は新宮市)。 |
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左手に国道、右手に熊野川の僅かなスペー スに残された廃隧道2つ。激動の昭和初期に 突かれたこの隧道たちに、当時の歴史を感じま す。貴重な遺産だと思います。 願わくば、平成の大波に飲まれませんように 。。。 |