(仮)落合谷隧道


大阪府


 

 

                       2012年4月訪問


 大阪府は箕面市箕面公園には、結構有名な箕面大滝があります。
 この日は前日の爆弾低気圧通過の影響で相当水量が上がっておりました。

 箕面市のホームページによると、「日本の滝百選」に選定されている落差33mの大滝だそうです。
 そちらで掲載されている写真と比較していただくと、その水量の多さが分かって頂けるかと思います。
 実際橋の上にいると、叩きつける滝壺への水がしぶきとなって押し寄せてきます。まあ、マイナスイオン〜ってな
感じで浴びれる程本日は暖かいんですが。
 因みにこの大滝までは阪急箕面駅から滝道という遊歩道を歩いて2.7km40分(箕面市HPより)だそうです。
 ここが箕面大滝の位置です。
 右側の府道隧道表記は紅葉瀧隧道です。
 この大滝から川沿いに南に伸びるルートが
箕面の滝道です。
 ここは遊歩道で一般車は入れません。
 ので、府道北側の駐車場からひたすら歩く
ことになります。
 
 で、滝道過程の写真は撮っておりませんので、
いきなり現物登場!です。
 この道は滝道ではありません。
 あの隧道の向こう側に滝道はあります。

 ハイ、これが今回の訪問物件です。
 。。。まあ、なんて尾根の低いこと。。。切り通しても不思議ではない場所をよく隧道にしてくれました!
 しかし、こんな所にあったんですねえ。。。
 ちなみに手前の橋は「落合谷橋」といいます、ので、仮称は「落合谷隧道です」
 この道は箕面山355mを経て林道止々呂美線に至り、五月山公園に抜けることができます。
 ふと落合谷橋手前、左手を見ると。。。
 こっちにも川沿いに道があります。
 先に見える広い道は滝道です。
 ようするに、隧道から抜けてもこの道から抜け
ても滝道への道のりに殆ど差はない、ということ
です。
 ???なんで隧道穿ったのか???
 隧道は一応車道規格なので、道を広げる空間
のなかったこの道は置いといて、車を通すために
あの隧道を穿った、ということでしょうか。

 中央左端付近に小さな隧道表記が見えますねえ。あれが「落合谷隧道」です。
 黒い筋が滝道となります。 
 はい、では隧道鑑賞と参りましょうか。
 本当に短いですな。コンクリートでしっかりと
覆われています。
 法面には防護ネットを張って落石を防止して
いるようです。
 。。。まあ、何の変哲もないコンクリート隧道って
言えばそれまでなんですが。。。
 天井には配線が通され、一応照明が一基付い
ています。
 振り返ると「落合谷橋」の姿がはっきりと。
 左手の親柱に名称が記されています。
 。。。しかしどう見ても新しい橋ですな。欄干は
ダミーの木製です。
 橋台はそれなりに古そうなので、架け換えされ
たんでしょうか。
 橋台から簡易階段で右に進めるようになって
います。さっき紹介した道ですな。
 道は細々と谷筋を這うように進んで、滝道に
至ります。
 これでは車道用に拡幅するのは不可能そうで
すなあ。隧道掘ったのも納得。 
 では洞内の様子は。。。
 。。。うーむ、なんの変哲もないコンクリート
トンネルの姿を晒しています。
 ここで丁字路となり、この左右が滝道となりま
す。
 洞内より振り返り。
 うむ、橋とのコラボがいい雰囲気です。
 滝道より。
 こっちもコンクリート坑門ですが、何か左右に
付いてますねえ?
 因みにここから右(北)へは箕面大滝方面。
左(南)は阪急箕面駅方面となります。
 この隧道を潜った先は「五月山」と書かれてい
ます。
 この左右に付いているコレはなんなんでしょう
ねえ。
 一応装飾でしょうか。
 だとするとそれなりに力を入れて作ったってこと
でしょうか。
 右側のです。
 こっちは大分削れていますねえ。
 取りあえず文字などの記載はないようです。
 ってなわけで、隧道ネタはこれで終わってしま
うんですな。。。
 こんだけじゃあ、って感じなんで別のネタもつい
でに。。。
 前の隧道坑門前から右に進むと箕面大滝方面
でして、その隧道からわずか10m程度のところ
に、このようなイカした欄干が目に止まります。
 因みに、欄干と軽トラの間に左へ進む道が
あります。これがあの谷あいにあった細道へ向
かう道筋です。
 ねえ、本来隧道なんていらない地形なんです
が。
 うーむ、素人目にもその古さを感じさせるこの
お姿。いいですなあ。
 親柱になんか書いていますがいまいち読めま
せん。
 山手側反対の親柱です。
 さっきは平仮名っぽいですが、こっちは漢字っ
ぽいですなあ。
 箕面川上流側の欄干は。。。
 こっちも達筆すぎる平仮名表記でいまい
ち。。。???
 最後、箕面川下流側の親柱には。。。
 おお!これははっきり!
 「落合橋」です。
 しかし、もう一つ重要な情報、そう、架橋年が
分かりません。
 親柱にその記載がある確率は高いんですが、
これにはないですねえ。。。
 ふと、やっぱり橋の下の様子も見てみないと
な、と思い、あの細道方面から橋を見てみる
と。。。

 おおお!アーチになっとるがな!
 こいつは意外な物件です。これまた一気に
テンションが上がります。
 。。。しかも。。。欄干をよく見ると。。。???
 。。。やばいやばい。。。見落とすところでした。
 親柱の外側に架橋年月が入っておりました。
 しかしちょっと見にくいですな。。。
 反対側の欄干親柱の方ははっきりと読めま
す!

 ナント架橋 
大正14年11月 !!!

 これは思いもかけず古い橋でした!
 こんな所に大正物件が眠っていました。
 滝道が整備されたのが大正だということで、
まさに当時のものが現役!ってことになります
な!
 
 まあとにかくアーチの確認に川底に降ります。
 正面左右に流れるのが箕面川本流です。こっ
ちは支流で、落合谷の川となりますか。

 。。。しかし、これは残念!このアーチは近年
大規模に補修されておりますな。
 分厚い分厚いコンクリートにより巻き立てられ
ております。
 これでは往時の姿が分かりませんなあ。
 振り返り。
 雰囲気は上々なんですがねえ。
 箕面川側からの落合橋全景です。
 こっちもしっかり補修されておりました。。。
 うーむ、往時はどんなアーチ橋だったんでしょ
うか!実に知りたい。。。

 これが当方精一杯のベストショットです。
 アーチが新しいものの、その雰囲気、存在感はかなりありますな!

 落合橋から五色山方面へ向かう細道の全景です。
 これまたいい曲線を描いてますなあ!
 まあ、この法面だと、車道規格に拡幅するのはしんどいですねえ。それならあの隧道を穿って「落合谷橋」を
新設するほうが、コスト的にも景観的にもいいような気がします。
 (仮)落合谷隧道と、落合橋の場所です。
 隧道表記、ありましたねえ。
 新橋の「落合谷橋」北側にも橋表記と建物が
あるんですが、こんなのあったっけかな。。。
 帰ってから気付きました。。。