2012年8月訪問
2012年8月、初めての富山合同探索にて険酷隧さんにいろいろ富山県の隧道を紹介していただきました。 そして!大山の人車軌道隧道に続く第2弾! (仮)牧隧道! ?????? え!?なにソレ!?つい最近まではネット界広しといえど、この隧道の存在に触れた所はありませんでした。 というか、私の知る文献にはこの隧道に関する表記は見当たらないので、知る由もありませぬ。。。 が、確かにソレは存在したそうです。険酷隧さんのお知り合いの方が何日もかけて発見した超レア隧道。 一つ注意点です。 この隧道を訪問されたい方は、場所を知っている方に同伴して頂くことを強く推奨します! まず自力発見は極めて困難です。林道分岐が多く、その林道から廃道へのアプローチも不明瞭です。しかも熊の生息地でも ありますんで、非常に危険です。闇雲に行っても絶対見つけられません! |
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ヤフー地図ではこれ以上の縮尺ができませ ん(汗) うっすらと山手に伸びる道を車で登って行く わけです。 |
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さあ現場にやって参りました。 もう場所がさっぱり分かりません。 しかしながらこの舗装路は地図に記載はあり ます。 ここも夏季は漏れなくオロロ祭りです。。。 |
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上の場所から振り返り。 ここで何やらたくさん分岐があらわれます。 カーソルを合せて頂くと。。。このような感じ。 さあ正解はどれでしょ!? |
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正解は。。。あの杉林方面になります。 従って、Bが正解です。 Cは写真右端に赤いのが見えますが、あそこ までで終点です。 @はアスファルト路面、Aが最も怪しげな感じ ですが、いずれもハズレです。 これは分からん。。。 |
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Aの線とBの線が交わる場所から撮影。 こっちが正解のB方面です。 |
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一方、こちらがAの方へ向かう道です。 こっちではいつまでたってもたどり着けません。 |
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Bのスタート地点方向。 @の道の舗装が途切れていますねえ。 |
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Aのスタート地点方向。 あそこからこの地点まできましたが、別に上の 写真の場所からでも全く問題ありません。 |
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それでは正解のBの方へ行きましょう。 私らは険酷隧さんの案内があるから問題なく この道を辿りますが、最初に発見された方は 他の道も全て辿ってみたようです。その行動力 に感謝っす! |
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未舗装ではあるものの結構整備されている 感じのする道。林道として今も現役のようです。 |
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この林道に隧道があるなら誰でも訪問できる でしょう。 。。。しかし、そんなに甘くはありません。。。 |
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「え〜っと、どの辺だったかな。。。」と険酷隧 さん。 え?何が? 「この辺から道が分岐するんですよ」 へ!? |
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左に曲がる林道沿いに進むと。。。 んんんん!?まっすぐ登りの林道が眼前に 広がるばかりです。。。? 分岐どこ!? |
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ねえ、どこですか。。。って。。。??? 振り返ると険酷隧さんとピカさんが同じ方向を 向いています。。。 ま、まままままさか。。。そこ!? |
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いやいやいや。。。 ちょっと待って下さいよお! まさか分岐って、そこ!???? 道なんてないぢゃん! でもここみたいです。。。藪にまみれ、獣道しか 残らない道をやや下っていきます。。。 ホンマかいな。。。 |
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何が何だかわからん! 獣道が小さな谷を小さく巻く感じで薄っすら 続き、杉林の方に登ります。 明らかに車道跡ぢゃないけど。。。 どうなってんだ。。。 そう、これが隧道自力発見困難と謂われる 所以です。こんなの分岐ぢゃねええええ。。。 このルートを見出した方は。。。もう神の領域 です。。。 |
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杉林に登ると。。。おお!? ちょっと広くなった。。。 |
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おおお。。。 なんか林道っぽい。きもーちダブルトラックが 見えるような見えないような。。。 そんな空間が眼前に広がります。 |
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さあ、ほっとしたのも束の間。。。 杉林が途切れた途端、激藪祭りの始まりです! 道が。。。ねええええ。。。。 |
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どれだけの距離を歩いたか分からないですが、 結構長いことがさごそします。。。 これはきつい。。。 何度も言いますが、こりゃあ自力発見は困難 です。。。 |
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そしてついに。。。 到着したようです!。。。。。。。。。。 。。。ってどこ!? |
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さらに接近。。。すると。。。 おおおおおおお! 口が!開いとる!!! |
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出た!!!!! ついに現れました!険酷隧さんに教えて頂くまで全く知らなかった未知の隧道その2! しかもこっちは林道車道隧道です!「くるまみち」として根本の探求物件ですよおおお!!! こいつは嬉しすぎます!この隧道は今日の今日まで存在すら聞いたことがありませんでした。 (仮)牧隧道 1956年(昭和31年)竣工? 延長、高さ、幅員とも不明 林道牧線の隧道 意外とそこまでは古くない物件です。 |
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完全なるコンクリート坑門です。 こんな山中にコンクリート隧道があろうとは。。。 残念ながら扁額の類はないようです。 |
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内部は。。。 真っ暗。。。靄が立ち込め、怪しさ満天です。 |
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両側とも。。。坑門は激しく損傷しています。 経年劣化でしょうが、中が空洞になってしまっ ています。 |
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それでは内部へ。。。 コンクリート巻きが意外と奥に続いています。 ポータル(坑門)から数mのみコンクリ巻で、 後は素掘りってパターン結構あるんですが、ここ はずっと巻いているようです。 |
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足元は未舗装のようですが、しっかり踏まれて いて泥濘は少な目です。 両脇は掘り下げて水路にしているようです。 そして。。。なんとなんとのダブルトラックの跡! かつて車両が通行していた証ですな! 素晴らしい! |
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天井からは無数の"つらら"が。 廃隧道によくできるやつですな。 |
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振り返り。いつものお気に入りショットです。 いいですな!隧道の数だけ違う表情を魅せます。 しかし現役時代でも車でこの穴に突っ込むには勇気がいるな。。。それぐらい小さい坑門です。 |
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しかし、結構施工は荒めですな。コンクリートのゆがみや継ぎ接ぎなどが目立ちます。 |
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ご覧のような感じです。 山中の林道隧道ですから、多少は仕方ない のかもしれませんねえ。 |
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うーむ!これはすごい! 轍くっきり残存です。一体最後はいつ通ったん でしょうかねえ。 |
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恐ろしくクリアに撮影できたので大き目写真でどうぞ。 ピカさん、険酷隧さんのライトが強力で、相当奥まで撮影できてしまいます。 轍もずっとクリア! |
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大分奥まで進みました。 想像以上に延長のある隧道です。それを全部 巻き立てているようですから、見事です。 |
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さらに前進。 右手に盛り土が多くなってきました。 と、同時にスポット照明の先が。。。? |
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むむむむむ。。。土砂が見える。。。閉塞ですな。。。 事前に聞いていましたんで、まあその通りなんですが、やっぱり残念ですねえ。 |
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大量の土砂で完全閉塞のようです。 | |
うーむ、きびしー 右上に少し隙間がありますな。。。 |
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隙間を確認したところ、少し空間がありました。 しかしすぐ完全に閉塞してしまっているようで す。光の漏れはありません。 が、以前険酷隧さんが訪れた際は少し光が 漏れていたようです。 反対側坑口は近いようです。 |
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終点にはモフモフ様が多数ご在宅でした。 小さくてかわいらしいですな! |
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最深部より振り返り! かなりの延長ですな!推定200mくらいはあるのではないかと。。。 |
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こうもりの群れを観察する険酷隧さんとピカさん。 それにしても左手の瓦礫積みは気になりますね〜。 まだ貫通してて、車両が通っていたころ、徐々に崩落していた瓦礫を隅に除けていたんでしょうかねえ。 |
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貫通していた頃を知りたかったですね〜。 かつては西の安蔵地区や南の小原地区を結ん でいたそうです。 牧林道は結構重要な役割を担っていたのでは ないでしょうか。 |
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反対側は尾根を越えないといけないので、 時間的な問題から今回は諦めました。 かわりに、ここの隧道を発見された、険酷隧 さんの盟友である"趣多馬"さんのブログをご 参照下さい。 反対側の状況が明らかに。。。 さらに隧道の地図も載ってます!(載ってても それを頼りに探索は困難だと思いますよ〜) 竣工から56年。。。半世紀から少し過ぎている とはいえ、隧道年齢から言うと若すぎる廃隧道。 しかし今後復活することはないような気がしま す。 |