串原発電所水路隧道


岐阜県


  


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 岐阜県恵那市と愛知県豊田市の県境に沿って、
矢作川を利用した矢作ダムがあります。
 高さ100mもあるコンクリートダムによって発生し
た人造湖は奥矢作湖と云われ、ここにかつての
水力発電所が2基沈んでいるといいます。
 それが串原発電所と和戸発電所。
 和戸発電所の方は、左のような案内板はある
ものの、現物は確認できません。
 一方の串原発電所は幸い湖面に沈まずに現存
する遺構が残されています。
 1920年(大正9年)12月竣工の古い水力発電所
で、取水も放流も同じ矢作川です。
 ということは、同じ矢作川から導水隧道を使って
この発電所まで水を運んでいたことになります。
 今回はその隧道調査を行います。
 奥矢作湖の周遊道路にある駐車スペース。
 そこに上載の案内板があります。
 矢印の方向に水没。。。ですか。。。
 ここから見る分には何も分かりません。
 取りあえず斜面を下りてみましょう。
 おお、ちゃんと道が付いています。
 ここから下るのですな。
 何か見えてきました。
 コンクリート遺跡です。
 途中にあった標識。
 ダムより1.0km。。。
 これは現在の矢作ダムから1kmということでしょ
うな。
 さらに降ります。
 これは現役当時からある階段でしょうか。
 階段下から途中で右への踏み分けがあったの
でそちらへ。
 湖面の向こうに矢作ダムが見えています。
 むむ!遺構確認!
 コンクリート構造物が湖面に向かって伸びてい
ます。
 で、右手前に向かって。。。
 あった!
 大きな口を開けています。
 あれこそ串原発電所の導水隧道でしょう!
 コンクリートながら疑似笠石や要石の装飾が
あります。
 あのトンネルは後で攻略します。
 取りあえず周辺を散策します。
 湖面側にしっかり遺構が。
 これは何だ?
 下にさっきの隧道からの水路がありますんで、
水門みたいなものでしょうか。
 門を刺す隙間が4か所あります。
 湖面側から。
 面白い構造ですねえ。
 水門から隧道方面を見ます。
 3m以上はある大きな擁壁に守られ、中央に
仕切りが1本、その両側に水路が2本、てとこで
しょうか。
 水路内の大木が廃されてからの歳月を感じさせ
ます。
 。。。しかし、この高さだとちょっと降りれないで
すな。。。
 水門の下、湖面に向かって、2か所穴が開いて
います。
 水門は4つでしたが2つずつに集約されるようで
す。
 そして。。。
 湖面ぎりぎりにも面白い遺構が。
 水門から2本のパイプが伸びて、あそこに繋が
り、さらに今は湖底の発電所に送水されていた
のでしょう。
 発電所は、たとえ湖面の水が全て干上がって
も、見えることはないのではないでしょうか。
 土砂の堆積もあるでしょうからねえ。
 うまく下に降りることが出来ました。
 湖面に向かって調査はできないので、いよいよ
隧道方面に。。。
 おおお。。。
 すごいフォルムですな。。。下部は石積みになっ
てました。
 あの穴から潜入してみましょう。
 ほほお。。。
 なるほど、こうなってましたか。。。
 2つの水門から1.5mほど下って、ここの穴に行き
着きます。

 改めて高低差0での水路映像です。
 より隧道の姿がはっきりとらえられますな。
 。。。えらい薄いコンクリートですな。。。
 出ている所は鉄骨斜め刺しでカバーしていま
す。
 。。。階段がありましたね。。。
 まあ、安全かどうかは甚だ疑問ですが。。。
 水門の手前に逃し弁みたいな水路が。
 水量コントロール用でしょうか。水門を閉じた後
はここから水を逃がすとか。。。?

 ついに出ました。あの摺子には及びませんが、それでも大きな坑門です。
 内部は一体どうなっているのか。。。

 ほほお。。。中央の仕切りは、洞内が一回り小さくなったところで途切れます。
 2本のパイプに等分するための仕切りだったようです。
 振り返り。
 中央の仕切りが水路ならではの光景ですな。
 どこまで行けるのか。。。
 これがまた想像を超えるアンダーグラウンドなの
であった。。。

 以降、
後半戦に続く!