大又森林鉄道隧道群
三重県


後半戦

 

 中盤戦でもトップで使っているこの写真ですが、
一見何の変哲もないダート林道路面なのですが、
実は非常に重要なポイントなのです。
 場所はこの辺り→

 あの、3つの林道合流地点(路面崩落現場から
1kmと離れていない場所です。
 早朝、靄が立ち込める中、少し眠い目をこすりな
がらこの林道を歩き、恐らく最初に目にできるはず
の廃2号トンネル目指して歩いておりました。
 ここが重要なポイント?当時はそんな気配を微塵
も感じませんでした。
 ザクザクザク。。。。。。
 濡れた路面の轍に作られた水溜りを避けるため
に視線は自ずと下を向いてしまいます。
 廃2号トンネルは、現道をショートカットする形で
存在するらしい、という情報を頂いております。それ
にしたって、現道から幾分旧軌道路面が現れて、
隧道が出てくる。。。というイメージを描きつつ右手
に目を時折向けて歩きました。それ故に、この辺は
右手の山手軌道路面の存在する余裕はなく、正直
ここはないな、と高を括っていました。。。。。。。
 ?????????
 
山手に接近して歩いており、全く期待をしていな
い右手より下の水溜りの方が気になっていたその
状況で、何気なく右手をちらっと見たその眼球に
飛び込んできた映像が。。。。。。。これです。。。
 ????なになにナニ???
 見える眼球からの情報を脳みそが理解できずに
ぞわっと寒気、一歩のけぞりました。
 。。。。。。。。。。。。。。!!!!!
 
脳みそがようやく理解しました。。。こ、こいつぁ、
穴。。。穴だよな。。。たっぷり埋っているが。。。
 洞窟ではないよなあ。。。
 しかし、こんなまさか現道の真横に張り付いてい
るとは、全く想像していなかったのですさまじい衝撃
です。

 方向を変えて撮影。少しアーチがかったコンクリ
壁面が右手に残っています。
 これは隧道坑口前の法面補強というよりは、隧道
内のアーチそのものではないでしょうか?現道開通
に合わせて、削られてしまっている可能性があり
ます。
 積もりに積もった瓦礫をよじ登ってみました。
 !!!反対側が見えます。しっかりアーチの坑口
に見えますが。。。こちら側は完全に素掘り状態で
す。
 1号、3号、開削前の4号はモルタル吹き付け処理
がされていたことを考えれば、本当に車道としての
転用はされなかったようです。
 もう少し前に出て撮影。
 素掘りでありながら綺麗なアーチを保っています。
 3号の池ノ宿洞門より広く感じますが。。。
 瓦礫の山から振り返り撮影。
 本当に現道ぎりぎりに存在した廃2号トンネル。
 よく埋められずに残ったものです。
 洞床に降り立ちました。
 幅はともかく、高さは結構あります。右前方の崩落
が見られるものの案外がっちりアーチを残していま
す。
 洞底から振り返り。
 最早アーチではなく、四角い穴に成り果てていま
す。まさに洞窟の坑口の趣です。
 反対側は靄の量が多く、あまり綺麗に撮れませ
んでした。
 コンクリの巻きたては結構長くとってあり、崩落
側もこのくらいの巻きたてが存在した可能性はあ
ります。
 フラッシュなしで撮影。
 こちらのが雰囲気があって良いと思います。
 
 崩落側の坑口を望む。
 こちら側から見るとその洞内の異様さに驚きま
す。見る側によって、”隧道”にも”洞窟”にも見えて
しまいますね。
 北東側坑口です。
 隧道上部に厚い樹木が生い茂り、隧道全体を包
み込まんとする勢いで非常に薄暗いです。さらに靄
もひどく、撮影に最も苦労しました。
 少し引いてフラッシュなしで撮影。
 坑口は現道よりも50cmほど高い位置にあり、距
離も2,3mの旧軌道路面部分が存在します。
 それにしても本当に薄暗い。。。
 もっと引くと、最早その坑口を捉えるおとができ
ず、反対側の光のみが不気味に見えております。
 現道に完全に出ました。真っ直ぐ進むと2号トン
ネルなのですが、全くその気配はありません。
 現道は右にカーブ後、すぐ左カーブが始まり、およ
そ180度の弧を描きつつ、一番最初の写真の現道
に接続することになります。
 以降は1号トンネルに続く林道となります。
 結局この2号トンネルに関する説明板はありませ
んでした。
 これで4つのトンネル(1つは跡)全て発見に至り
ました。ただ、この林鉄に関する詳細は分からず、
全部大又林鉄で括っていますが、ここは佐渡林道
なのです。よって1号2号が存在したこの軌道は佐
渡林鉄なのかもしれません。ただ所轄は新宮営林
署である可能性は高いと思います。

 いずれにしても、3つの林道全通を切に願うばか
りです。