(仮)不動坂トンネル


高野山森林鉄道(和歌山県)


その3

  

 春先であることが幸いし、路面に生える植物
もまだ枝葉を十分に生やしておりません。
 夏場だと最悪な行軍間違いなしです。
 この季節は見通しがよくて助かります。左手の
石積みもはっきりと見てとれます。
 素の乱積みです。それでいて崩れていない
んですから大したものです。
 もやしのような幹が道筋からにょろにょろ生え
てきています。
 道筋が希薄だ。。。
 プチ切り通しです。
 こうしてみると、本当に森林軌道というのは
幅を取らないものなんだと分かります。
 もう相当歩を進めた感じですが、一体どこまで
行けばよいのやら。。。
 と、思っていた矢先に。。。

 なんだあ???道がなくなっとる!!!

 巨大な岩壁と、崩落した瓦礫に行く手を遮られ
ました。
 どうなっとるんや。。。
 。。。って。。。んんん???

 よく見回すと、上写真の左手方向になんか
妖しげな空間が見えるような見えないよう
な。。。

 もっと近づいて。。。

 
 うがー!!!

 やっぱし開いとるがな!!!
 またえらい状況になってます。。。高野山林鉄
トンネル。。。こんなんばっかりや。。。
 振り返っての状況です。
 軌道跡がトンネル寸前で折れ曲がっている
ように見えますが、どうも車両はこのトンネルに
入らなかったそうです。
 トンネルサイズが小さくて中を通すことができ
ず、トンネル右側の谷沿いの(スペースないので
土台を組んでいたようです)引き込み線まで
車両を突っ込んだようです。
そこで荷降ろし、あとは人力か何かでトンネル
内の線路を人力等でトロッコを押して運んだよう
です。
 あと一歩なのになあ、拡幅できなかったので
しょうか。
 さて。。。穴をもそっと近こうで確認しますと。。。
 意外と穴は大きく開いておりました。
 これなら何とか。。。(もう最近慣れました。。。)
 中を覗くと。。。
 やった!対岸の光が見える!しかもこっち側
よりも大きく開口しているようです。
 洞底に降り立ちます。
 んんん???結構広くないですか???
 十分軌道を通せそうな空間が広がっている
ように感じますが。。。
 光の滝方面坑口。。。
 なんと心細い光。。。
 引いてフラッシュ焚くとこんな感じです。
 土砂の流入がすさまじいですねえ。
 洞床すれすれ撮影。
 意外と延長は長くなく、100mあるかないか
です。
 
 さあ、次回で完結ですが、この穴で仕舞いで
はございません。

 以降、 
その4 に続く!