(仮)不動坂トンネル


高野山森林鉄道(和歌山県)

  

 探索は2009年の春先だったと思いますが、
遅ればせながらの公開となります。
 高野山森林鉄道隧道群、あるわあるわでこれ
まで8本(花坂の極短2号込み)紹介して参りまし
た。今回のが私が知る最後のトンネルとなります。

 ご覧の道は高野森脇林道と思われます。そう、
前回ご紹介した神谷トンネル方面に向かう林道
です。
 場所を説明しにくいので、地図もご参照下さ
い。
 ちょうど高野町役場から県道118号線を外れ
て北に向かいます。そのまま道なりに進みます
と上記写真の場所に辿り着きます。
 この橋梁は「光の滝(こうのたき)壱号橋」
というようです。平成元年3月竣功です。
 橋下には不動谷川が流れます。
 高野町街方面です。
 奥手に切り通された法面が見えますが、そこに
うっすらと筋が入っているのがわかりますでしょう
か。下段の筋と、さらに上段にも筋が入っていま
す。
 さるサイト様によりますと、これは軌道跡なのだ
そうです。上段線と下段線、これはこの先で合流
し、車両は転回盤によってターンして往来したと
いいます。
 今回の目的の場所は転回盤のあった方面では
なく、反対方向。。。そう、この橋梁手前から右手
の斜面沿いをなぞった先にあるそうなのです。
 果してここから辿り着くことができるのでしょう
か。
 さあてと。。。
 とりあえず、下段線の軌道上に辿りつかんと
な。。。脆い壁面と不動谷川の深い谷の隙間に
僅かな取り付きの道があるようなないような。。。
 先人の辿った跡を追いかけていくと、あっという
間に軌道跡っぽい道筋にたどり着きました。
 先ほどの軌道跡の欠片が見て取れた法面
方向ですが。。。
 そらそうですが、道筋はぷっつりと途絶え、車
を留めている林道が幅をきかせています。
 こちら側の軌道跡はここで寸断されています。
 
 。。。それにしても。。。ここ、この高さは上段線
ではないか???

 しかし上段線に居るのは好都合です。この上段
線こそが、目的のトンネルに向かうルートですか
ら。ちなみに下段線は、神谷方面に向かっていた
はずですので、林道橋梁の前に消え去っている
のかもしれません。
 よっしゃ!いっちょ攻略や!

 。。。と意気込んで数十秒後。。。

 ???

 ななな。。。なんだこりゃあ???

 へんな物体が眼前を雪崩ています。。。コンクリ
か?
 道筋がいきなり消え去っています。。。
 こりゃあ、お先真っ暗かあ?
 相当上部からコンクリ?のようなもので覆われ
ています。
 土砂崩れの場所を補修したようです。。。

 。。。。。。。。。。。。。。。。。序盤からこれか。。。

 諦めきれん。。。


 うをををを。。。
 凄まじい光景。。。金網で斜面を覆った後にコンクリを流し込んだような感じです。
 この殺伐とした光景はなかなか見ません。。。

 
 。。。相当な急斜面に深い谷。。。
 危険極まりない行軍となっております。。。斜度70%ぐらいか。。。?

 
 遠くに見えるのは高野森脇林道です。
 深い谷と山間に挟まれた険しい場所であることがよく分かります。
 途切れた!
 覆い区間が途切れました。よかった。。。

 相当に危険を冒してしまいましたが乗り越える
ことができました。

 
 今渡ってきた斜面です。。。
 。。。ありえんな。。。
 なんやかんやで無事軌道跡らしき道筋を発見。
 あの橋梁のスタート地点からわずか2、300m
地点です。

 頼むからこの状況を維持してくれ。。。
 をを!
 結構いい具合に道筋が残っています。
 法面が整えられ、フラットな路面からも当時の
面影を見ることができます。
 うむむ。。。比較的綺麗に道筋が残っていたの
は僅かで、あっという間に籔にまみれてきました。
やはりあの斜面が斜面だけに、ここまで入ってくる
人はいないようです。そらそうか。。。
 猛烈に自然に還ろうとしつつも、路面だけは
なんとか残しており、鈍牛の如しの行軍ながらも
何とか進んで行くことが可能です。
 。。。何が何だか分かりません。。。

 人工物も一切発見できず、疲労だけが蓄積
していきます。。。

 一体この先どうなる。。。

 以降 
その2 へ!
 現在地ですが、縮尺でかすぎて分かりづらい
ですね。。。