2013年12月訪問
ようやく半分を過ぎた所でしょうか。 この大戸川発電所導水路では最も大きい谷 にやってきました。 。。。と、その手前にも何か。。。 |
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No.2 岩が谷 だそうです。 ということはここは第2岩が谷、本谷はこの次 でしょうな。 |
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本谷前の小さな谷。。。山側を見やると。。。 うーーーむ、土砂流出が激しく完全に谷が 埋没してしまっています。 |
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谷側に回ってみると。。。おお!ここは無事!ですが。。。 内部がえらいことになっています。山側から呑みこんだ土砂を谷側から吐き出そうとしています。 ここは第2岩が谷橋梁(第7号橋梁)となります。 |
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ちゃんと石桁を確認できました。 。。。が、内部はまんぱんの土砂で埋め尽く されています。 |
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巨木を丸ごと流す程の被害を受けたようで す。 いずれ修復の手が入るのでしょうか。 |
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そして。この導水路で初めての車道が現れました。その向こう側が岩が谷本谷でしょう。 |
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この車道橋は普通のコンクリート桁橋です な。 その手前の水路は覆い工されており、立札 に「物は載せないで下さい。(積載荷重500kg 以上は厳禁)と書かれています。 車両が近づける場所ですからね。。。 |
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この林道はこの橋梁から先は車両通行止め になっています。 その先の林道は大変荒れており、随分長い 間通行止めになってるようです。 |
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そして!この橋梁の名前が。。。 はい。皆様覚えてますか? 斧研6号橋 おのとぎではなく、よきとぎですよ! とうに忘れていたと思いますが、こんな所で 再会です。発電所前の大橋は斧研橋。 発電所導水路吐口前の橋が斧研1号橋。 ここにきて6号とな!? 要するに、あの1号橋の道が導水路とは別に 大戸川沿いにここまで続いているってことで す。 |
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探索完了後、その林道を車で辿ってみた ところ、未舗装ながらちゃんと来れました。 但し、道はあまり良くありません。自己責任 のもとご判断下さい。 あ、道中斧研3号橋のプレートだけ確認でき ました。 |
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車道橋を通り過ぎるとすぐに谷が現れます。 思ったより大きな谷ではないですな。 |
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岩が谷 のプレート確認! やはりこちらが本谷です。 因みにここの時点で残り1700mです。 やっとあと1.7kmです。 。。。そしておもむろに谷に降りてみると。。。 これが結構イイ物件です! |
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おおお!ツインだ! この導水路で初の2連橋梁です! |
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見事な総切石造りの2連アーチ!石積みの重厚感が素晴らしい! これが第1岩が谷橋梁(第6号橋梁)となります。 |
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谷側から向かって右のアーチです。側壁部分の石積みが2段見えてますが、もう何段かあるかもです。 迫石は左右8個、同じ大きさの要石と併せて17個並びます。 うむ。揺るぎなし! |
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谷側の橋梁上部には導水路オーバーフロー 用の切れ込みを入れてます。 向かって右側は実際に流れ出したことがある ように見受けられます。 |
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導水路側から確認。 水位は大分下回ってますな。 オーバーフローするってどんな時なんでしょう ねえ。 |
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向かって右側のアーチを確認。 内部アーチも綺麗なもんです。 |
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山手から確認。多少ガレてはいるものの、通水に以上をきたす程ではありませんな。 そして、オーバーフロー用の切れ込みはありません。 |
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多径間アーチの上流側、アーチ同士の間によく見られる「水切り」の施工がありません。 アーチが寄り添う側壁は、どうしても上流からの水圧をまともに受けてしまいます。その水圧を少しでも減らすために 三角形の石積み施工を行うことが多いんですがねえ。 |
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さっき潜って来なかったアーチから下流側に 出ます。 水切りなくても損傷は見られません。 |
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根っこごと流された木が暗渠内に残されて います。 そんなことがあってもアーチは微動だにせ ず。 |
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第1岩が谷橋梁は2連石アーチでした。 素晴らしい! |
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岩が谷を過ぎ、さらに東進。 すると。。。 |
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2本目の切り通し!かなり広く切り通しています。 ここも完全暗渠化されています。 |
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その切り通しのすぐ先に小さな谷が。 ここもチェックです。 |
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橋上に櫛歯型の鉄板を被せています。 今までになかった補強ですねえ。 |
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谷側を覗きこむと。。。 おお!アーチが見える! 取りあえず山側から確認に行きます。 |
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おお!欠円アーチだ!導水路の下を潜る橋梁では初の欠円アーチです。 このサイズだと石桁の橋梁になっていてもおかしくないですが、きっちりアーチにしていただいてます。 笠石が残るのもこの橋梁が初です。いいですね、この全体のフォルム。 因みにここの谷の名前は後で判明します。先出で第2嘉右エ門谷橋梁(第5号橋梁)となります。 |
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迫石。両側4枚ずつ、中央に要石の役割を もつ迫石の計9枚。 これは導水路の上に架かる水路橋と同じ 数です。欠円石積みアーチの基準が決まって いたようですね。 |
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ただ、迫受石がかなり特徴的です。 5角形の宝石型とでもいいましょうか。昔、 味覚糖さんのキャンディにこんな形のがあった 気がします。 装飾的かつ機能的に迫石、下部側壁、上部 坑門を繋いでいます。 |
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美麗な欠円アーチの内部。半円アーチよりも機能美を感じます。 アーチと側壁の間に迫受石の一部が噛んでいるのもはっきり見て取れます。 |
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山側です。こちらもいい感じに保っています。 | |
何度見てもいいですな。 全く揺るぎない、製作者の技術の高さを窺い 知ることができます。 |
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谷側の全景です。心なしかちゃんと整備している雰囲気を感じます。 定期的に修繕や清掃を行っているんでしょうねえ。 |
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この無名の谷にはもう一本橋梁が潜んで いました。 こちら側は手前の水路が崩壊しています。 その水路の先に四角いものが。。。 |
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こちらは石桁です。大きさは変わらないと思うんですが、さっきのとこちらで欠円、石桁を分けたのはなんででしょう かねえ。 谷の名前は後で分かります。ここは第1嘉右エ門谷橋梁(第4号橋梁)となります。 |
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うむ!武骨な四角! あれですね、幅が小さい場合は桁にしてる んえすかね。 先ほどの欠円アーチの方が広いですからね。 |
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がっしりしてますねえ。 全く不安は感じません。 |
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導水路の上に戻ってきました。 振り返り撮影。ここが。。。 No.1 嘉右衛門谷 となります。 ここで初めて名称が判明しました。 |
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そして一個前の谷。欠円アーチの橋梁には プレートがなかったんですが。。。 おろろんさんが何か見つけました。 |
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なんとプレート現存してました。 No.2 嘉右エ門谷 第2嘉右エ門谷橋梁の名称が証明されまし た。 それなりの場所に再設置です。 |
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嘉右エ門谷の2つの橋梁のすぐ先には、 沈砂池がありました。 |
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第3号沈砂池だそうです。 5号からこれで3つめですな。 |
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5本もの沈砂池を供える導水路。その長さ も然りって感じですな。 |
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今回のお浚いです。 発見したのは以下の通りです。 ▲:第2岩が谷橋梁(第7号水路橋) ●:第1岩が谷橋梁(第6号水路橋) ○:切り通し ●:第2嘉右エ門谷橋梁(第5号水路橋) ▲:第1嘉右エ門谷橋梁(第4号水路橋) ○:第3号沈砂池 以上の通りです。 アイコンクリックして頂ければ名称が出ます。 前回からちょっと探索幅が広くて、左の画面に アイコンが収まってません。マップをスクロール してご覧ください。 青色は導水路に架かる橋、赤色は導水路を 潜る暗渠です。 まだまだまだ続きます! 以降 その6 に続く! |