愛宕山鋼索鉄道隧道群
京都府


後半戦

 

 健脚専用の迂回路を行く。。。うおお、きつい。。。
 3号トンネル迂回路の2倍くらいの高低差があるぞ
この5号迂回路。。。
 写真では捉え切れませんが、相当にキツい傾斜
があります。。。
 5号トンネルを覆う峰の上部に取り付く獣道、よう
やくなだらかな道になります。
 この迂回路は本当にキツかった!
 なだらかな取り付き道を進むと、途中で倍以上の
幅を持つ道と斜めに合流します。
 この広い道が正規の登山道でございます。鋼索線
スタート時に寄り添っていた登山道がここで再開す
ることになります。
 5号トンネル上り口、いわゆる鋼索線跡へは登山
道には入らず、真正面の一段上がった獣道を行くこ
とになります。
 一瞬だけの再開でした。。。
 登山道から登ってきた獣道を見る。道幅歴然です
ね。
 登山道から再び外れて少し進みますと。。。
 をを?階段があるぞ??
 。。。なんて、お気づきだとは思いますが、トンネル
の笠石部分の裏側ですよね。なんと真上に出ちゃっ
たのです。
 回りこむと、廃線跡の姿が見えてきました。
 5号トンネル上り側坑口です。相当に迂回を強いら
れましたが、何とか辿り着きました。
 ここは、登山道よりすぐ辿り着けるため、結構訪れ
る方がいらっしゃるのかも知れません。
 少し内部に潜入をしてみます。。。。。。と、3号閉塞
トンネルと違い、結構奥まで潜入が可能のようで、
先が見えません。
 キセキの一枚!こうもりさん激写!
 しかしこのトンネル。。。
 下り勾配で湿気たっぷり。。。。まさに地底に繋が
るトンネルの様相で、かなり恐ろしいです。
 地底に繋がる魔のトンネルにも待避所あり。。。
平坦トンネルの真っ暗闇にはだいぶ慣れましたが、
下ってる!と思うだけで、もう恐怖倍増です。
 よととの魂を挫く最後の一撃!下りトンネル、無風
、こうもり大量+靄でノックアウトです。
 写真はよととが足を運んだ最深部で振り返り撮影
しました。もう恐怖に勝てません。退散だあああ。。。
 背筋が寒ーい思いをしながら足早に坑口まで戻っ
きました。
 ふーええ景色やあ。。。
 気を取り直して前進(登坂)再開!
 と、ここにきて一気にふとももが重く、筋肉痛の症
状が顕著に。。。
 5号迂回路と、下りトンネルを足早に駆け上った疲
労が一気にキタ。。。ほ、本気でやべえ。。。
 もうこういった橋梁(高架)は頻繁に見ることができ
るようになります。相変わらず橋脚がぶっとい。
 キタ!6号トンネルダ!!
 5号と6号の間も結構距離がありましたが、何とか
かんとか辿り着きました。。。にゅうさんがあ、口の中
にも一杯デス。。。
 6号トンネルは無事貫通しております。短いトンネ
ルです。
 洞内には目立った損傷はなく、安心感があります。
階段コンクリに関してはやはり風化がより進んでい
る印象です。
 上り坑口より。枯れ木枯葉がうず高く積もり、路面
が消え去っています。
 6号トンネル上り坑口。
 よとと、迷いました。。。
 事前情報ではトンネルは全部で6つ。その点では
目標達成!なのではありますが。。。
 しかし、ここまで来たら上を、終点を目指さないで
どーする?よととよ!と脳内から神の声が都合よく
聞こえてきたのであります。
 もう限界超えてますが、限界と思ったらそこで終わ
りなんじゃい!と自分に言い聞かせ、さらなる高みに
足を伸ばすことにしました。
 せーんろ(跡)はつづくーよどーこまーでーもー。。。
脳内に変なホルモンが流れつつありますが、それで
もゆっくりと歩を進めます。。。
 終わりのない線路(跡)はない!
 むをををっ!???
 今まで不変と思われたコンクリート階段がナイ。。。
2本のコンクリを残して後はなくなっていますがなあ
 2本のコンクリはよととが乗ったぐらいではびくとも
しませんでしたが、足早に崩落地点を抜け、反対側
よりトンネルを入れつつ撮影。
 やはり、上に行くほど風化が進んでいます。
 光の加減で見えませんが、ものすごーく先まで見
通すことができる甚だ迷惑な直線登坂が続いてお
ります。め、めまいが。。。
 振り返ると、木々の切れ間から、これまた光の加減
で見えませんが、京都市内の町並が見える絶景ポ
イントが残されていました。
 HP少し回復!
 この辺りの記憶が少なめです。確か人生について
深く深く考えながら、よろよろ1歩づつ歩を進めてい
たような気がします。。。
 所要時間2時間以上!想像を絶する苦行ぶりでし
たが、ついに、ついに終点が見えてまいりました。。。
 やったぞ、俺、ないすがい!とワケのわからん自画
自賛の言葉を吐きつつ最後の力を振り絞ります。
 ケーブルカーが入るであろう中央部分には大きな
切れ込みがあり、奥手、ちょうど建物の真下にケーブ
ルを巻きつける設備が残されています。
 建物右手より側面玄関口へ。
 もう柱なり壁なり天井なり床なりがボロボロです。
 正面玄関!かな?
 当時は愛宕山へ登る玄関口だったのでしょう。
 出入り口真ん中に何故か丸いすが1脚。。。何か
非常にイイです。。。
 廃墟探索は専門外ですが、折角なので見学しま
した。2階から階段を見下ろす。
 ※警告!:この建物、老朽はんぱでなく著しいため
本気で崩れる恐れがあります。
 2F全景。
 ここまで風化が進んでしまうほど、過去のものと
なってしまった建物。。。往時はどのような賑わいを
見せていたのでしょうか。
 史上最大の苦労を強いられた探索となりましたが、
達成感は段違いでした。
 これだけの遺構を残してくれるのは、やはり鋼索
線ならでは、なのではないでしょうか。

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