2016年9月訪問
神々しい日の光に映える伊勢本街道明治新道の現存唯一無二、煉瓦隧道 その名は 深霧隧道 長らくお待たせして悪かったな!漸くのご対面です。ウレシー |
煉瓦アーチが破断され、前には切石が散乱しています。 坑門は既に存在せず、この切石が坑門の残骸である可能性はあります。 |
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巻厚は4層。永富氏の調査では竣功当時は素掘りで、後年煉瓦巻きされた模様です。 1883年(明治16年)竣功だそうです。これは古い! |
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内部は長手積みの見事な煉瓦アーチ。 よくぞここだけでも残っていてくれました。 |
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煉瓦巻きは崩れていないようです。 煉瓦アーチが途切れた地点から崩落してしまった 模様です。 |
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最深部から振り返り。空間はこれだけしか残っておりませんでした。 内側にも明らかに整形された切石が転がっています。元々の坑門の姿はいかなものだったのでしょうか。 |
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隧道坑門後方には土留めの石積みが残っておりました。 ということは、この煉瓦アーチ、土被りがない突き出た場所があるんでしょうか。 隧道前に迫り出させ、ロックシェッド的な役割を果たしていたのかもしれません。 |
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こうして引いてみると、石積みがツライチで存在するのがわかります。 なかなか趣深いです。 |
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一通り西側坑口を堪能したあと、尾根を越えて東側へ。 …ところが… ありゃりゃ!?杉が伐採されています。皮を剥いて乾燥させる工程までしてあり、あろうことか東口想定地に て作業される方がお二人。今日日曜日なんすけど… 作業される方がいたこと、そしてこの杉の倒木が遮り、東側坑口に降り立つことができませんでした。 これは2次探索にお預けですな。 |
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すごすご撤退。ここから見ると西側坑口と道の取り付きが良くわかります。 |
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坑口からの明治新道の様子。 苔生し感が実によろしいですなあ。 |
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逆方向から。素晴らしいですね! |
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第一次探索終了。車まで戻り、旧国道に戻る道すがら…(画像は深霧隧道方面を向いています。秋霧隧道迂回路の切り通し が見えています。) …実はずっと気になっていることがあります。そう、おろろんさんが最初に見つけていた煉瓦アーチの横断溝。 あの物件は今までの常識を覆す状態で存在していました。沢が潜りそうな場所はすぐ分かりますが、あの横断溝は全く沢の 存在がなく、しかも山側は山肌です。あれを発見しようとするなら全路線の谷筋を見続けるしかありません。 引き返し中、そういった隠れキャラがまだないかとこの迂回路の切り通しまでは全てチェックするものの全てハズレ。 さすがに二匹目のドジョウはいないか…と思っていた矢先… |
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上の画像からさらに下っています。ここの谷側斜面は切り通しの場所から見えるんですが、そこに何やら人工物を見咎めた のであります。 お二人は先に現場に小走り。私は車を迎えに行き、この場所に来たんですが、その時ヨリさんのマルの仕草と、おろろんさんの 喜声が…おおお!発見っすか!??? |
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2匹目のドジョウは…いやがった… ホントにいたよ、2匹目の煉瓦アーチ!!! ぎゃああああああ…(喜声w) |
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か…完璧だ…おろろんさんも知らなかった2基目、本日新発見です。 見紛うことなき煉瓦アーチ。またまた突拍子もない場所に存在しました。 お約束通り、反対側は山肌です。…うぬぬぬ…なんなんだこれは… |
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2層の煉瓦アーチ。アーチの真上にはもう煉瓦積みがありません。 路面から飛び出すような感じで煉瓦積みが存在します。 |
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内部は…やはり横断溝のようです。 坑口付近と内部の煉瓦アーチが剥離していますね。別々に施工して繋げたみたいですが、坑門が谷川に押し出されて剥離 してしまった模様です。 |
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奥はやはり閉塞しています。 側壁はちゃんとイギリス積みでアーチが長手積みです。 なんということ…深霧隧道を挟んで西側に煉瓦アーチ横断溝は2基存在しました。 |
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横断溝になぜこのように力を入れたのか…非常に謎です。 沢水を通す場所は違うのにねえ。 |
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こう見てもぱっと見、全く存在がしれません。が、よく見ると杉の足元に煉瓦坑門の角が見えます。 って、わかるか!こんなもん… で、気を良くして東側の旧道も探しました。が、同じような煉瓦アーチは発見できませんでした。 東側の明治新道の様子は、2次探索で東側坑口の探索が実現したらレポを挟ませて頂きます。 取り敢えず、西側探索完了! |