A発電所導水隧道


滋賀県


その9

  

 さて、最後のミッションは。。。
 そう、山の斜面から発電所に送水する
水圧管跡を遡上する!であります。
 前回もご紹介した水圧管の土台跡。
 ここをひたすら登って行くことにします。

 振り返り。
 あの煉瓦建屋である、発電所の下に斜めから突き刺さるようにして水圧管が存在したものと推察されます。
 。。。うーむ。。。
 果てしなく上空に向かって続いている
ような。。。
 おお、いいすねえ。
 一定の間隔でコンクリの土台が続いて
います。

 。。。傾斜がきっつい!
 あるポイントから一気に勾配があがります。半ば這い蹲るようにしながらゆっくり登攀。。。

 ぜいぜい。。。ホント、きつい。。。
 って、おお!?なんか見えてきましたよ? 
 どうやら水圧管はここに刺さっていた模様
です。
 中はどうなってるんでしょ?
 むむ?
 向こうが見えますな。
 少し先でフラットになって、出口になるよう
です。
 ここは急ですんで、回り込んでみましょう
か。。。
 コンクリ穴の右側にもコンクリ構造物が
ありますな。。。

 さらに右側には。。。
 おお!またしても煉瓦建屋がありました!

 うむ。建屋というか、小屋ってレベルの小さいものです。
 監視小屋ってかんじですかね。
 小屋の中です。
 往時はどのような姿だったのでしょうか。

 小屋の山側足元には水路があり、ここにも、これは橋梁といっていい感じの穴がありました。
 コンクリートですが、しっかり要石、迫石のデザインがされています。
 うーむ、芸が細かい。

 背後で、さっきの水圧管と一体化していたであろうコンクリ穴と、この水路が繋がっています。
 短めのコンクリアーチです。
 
 水路は、右に折れた所で橋梁部分が
終わります。
 
 右に折れた途端。。。
 ウォータースライダー!急流滑りです。
 写真ではわかりづらいですが結構な急
傾斜です。
 軽く暗渠になりつつ斜面を下っている
ようです。
 こちら側の水路は逃がし弁みたいな役割
をしていたのでしょう。
 ぎりぎり振り返り。
 こっちは装飾が見当たりません。
 さっきの装飾アーチ側です。
 ちょっと右斜面が崩れて埋まっています。
 突き当たってそこで丁字路になっていま
す。
 突き当たり左は水圧管、発電所方面
です。
 そして、右手は。。。

 大きな穴が!!!
 そう!こちらこそ導水路のメイン隧道でございます。
 こちらは装飾は特に見られず、仏頂面を晒しています。
 外面は大きな坑口をしていましたが、
内部ですぐに小さい坑口に。
 いつもの穴に戻ってしまいました。

 内部!コンクリートアーチの空洞が先の先までずっと続いています。
 往時はここを大量の水が流れていたのでしょう。
 振り返り。
 土砂が大量に流入しています。
 この小さい坑口の外にもう一段大きな
アーチがあることが分かります。
 多少水が溜まっています。
 一体どこまで続いているのか。。。
 結構な水浸し。
 そして洞内は右に。。。
 アーチ部分だけ素掘りの個所が出て
きました。
 水路はまだ右に折れていきます。
 一部アーチが戻ってますな。
 そこにこうもりさんファミリーのカタマリ
が。。。
 洞内がぐねぐね曲がります。
 方角がよく分からなくなります。
 。。。結構深いですな。。。
 土砂の堆積が多くなってきたのか、天井
が近くなってきました。。。
 うーむ、メンタルがもたん。。。
 よくこんな穴掘ったよな。。。

 土砂が相当溜りまくってきた所で。。。
 おお!?閉塞か!?今回は残念という思いよりもほっとした思いの方が大きかった気がします。
 一応閉塞確認はしっかりとね。。。

 。。。。。。。。。。。。。。。。。。って。。。

 んんんんんんん?

 ぐはあ!!!!!!!?
 なんじゃあこりゃああああああ????????????


 閉塞と思われた穴がコンクリート巻きになり。。。。
斜坑と化す。。。

 むむむむむむむううううう。。。。ありえん!
 ここにきて
斜坑だと!????しかもその斜坑に大量の瓦礫が積もっています。。。
 こんなもんあがれるかい!
 ま、まあちょっとだけ奥を見ときましょう
かね。。。
 もう本当に這い蹲りです。
 手と足をかける度に瓦礫ががらがら動き
ます。。。
 キビシー
 ひいひい。。。
 がらがら洞内にめ一杯落石の音を響か
せながらずり上がります。。。
 。。。おお?なんか空間が先に。。。?
 ちょっと空間がありますな。。。
 何とかそこまでは逝きたいな。。。
 しかし。。。本当に身一つ分の隙間しか
ありません。。。
 ぬうううううううううりゃあ。。。

 ずりがらごんがらがらがら。。。。。。。
 はあはあ。。。無理しすぎや。。。
 って。。。。。。。。。。

 
なにいいいいいいいいい!?

 今度はぬれぬれの斜坑が。。。。
 アホな。。。
 一瞬のフラット空間の上に。。。
 おおお。。。脱出口が。。。

 しかしながら木枠でびっちり蓋をされてい
ます。。。
 先ほど苦労してずり上がった穴。。。
 コンクリートの穴やからできた芸当です。
 素掘りだと危険すぎます。。。

 で。。。さらに先の斜坑。。。

 。。。この斜角です。。。カメラを水平にして撮影したので、これがリアル斜角です。
 これはなんぼなんでも無理やし。。。
 しかし!すぐ上にフラットスペースがある
ようなないような。。。

 しかし斜坑の床面は案の定ぬるぬるで
とても登れたもんではありません。。。

 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 坑道の幅が両足広げて届く幅やな。。。
 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
 うぬぬぬぬぬぬ。。。パート2

 な、なんとか登れる。。。
 スパイダーマン態勢で。。。

 結論。登攀成功。。。。。。。。。
 登ってきた穴方向を向いています。
 今回はアホ杉やな。。。。無理し過ぎやし。。。 

 登ってきた斜坑を振り返り。。。
 。。。。。。。。。。。降りる時の方が怖いな。。。
 で、こっち側から潜入してきた場合は絶対降りられません。斜坑の鉄則は登りのみ!下りはあまりに
リスクが高すぎます。。。降りたはいいが登れないなんて、笑えませんからね。。。
 そして肝心の前進方向。
 なんといきなり完全封鎖!しかも水門
タイプです。
 右側にも穴が開いています。
 瓦礫が顔を出しているので結果は想像
できますが。。。
 はい、想像通りです。
 この横穴もやや斜坑になっています。
 ふむ。
 如何ともし難いフォルムです。
 ここまで来させといてこれかい!って感じ
もしましたが、逆に人工的に封鎖していて
くれてよかったです。しかも水門です。
 てことはこの向こうは外の可能性が大
ですよね?
 一応内部完全チェック完了ってことで。。。
 。。。。。。さあ、当然の現実ですが。。。
 ここを帰らないといけません。。。
 ふう。。。ずりずりずり。。。

 !!!やっぱ帰りの方が怖い!!!

 ひいいいい。。。。。。。
 。。。無事生還。。。
 やれやれ。無理し過ぎはイカンですな。

 で、これで行き付く所まで全て制覇した
んですが。。。
 mt.tellさんが外から山を巻いていると
聞いて、そっちを追ってみることに。
 あの水門の外側がわかるかも。。。

 で、追っかけてみると、やはり何かしら人工構造物が現れました!
 ちょうど次の谷間です。
 そこに四角の構造物が。。。これはひょっとして。。。
 むむ!鉄の蓋が被せられています。
 ここは。。。あそこなのか。。。
 あそことは。。。
 そう。ここです。
 こことここは繋がるのでしょうか。
 鉄蓋と木製封鎖でちょっと異なります
が。。。

 そこが一致するのであれば、水門はもう少し斜め上にあるはず。。。
 と、mt.tellさんにも言って一緒に探したのですが。。。。
 結局発見できませんでした。。。
 水門自体が埋まってしまっているのか、この鉄蓋の下がさっきの脱出口と繋がらないのか。。。
 謎が深まります。。。ひょっとしたら、この鉄蓋の下に水門があるとか!?その可能性は否定できません。

 結果隧道が何本なのか把握が難しかったですが、行ける所は大分確認しました。
 不明な部分は再訪が必要か。。。秋以降に再度突入か!?

 取りあえず 
第一部? 完